暁の蜂起後半の二人のやりとりを見てるとベッドの中でのシャアガルの力関係がよくわかるなぁというお話。
お話、というか言いたいのはこれ↑だけなんですが…まあ聞いてくださいよ。
グイグイせまるシャアくんに終始押され気味のガルマちゃん。
だけどガルマちゃんの意思を無視してゴリ押しするわけではなく宥めすかしてガルマちゃんの心をくすぐってあくまでも自分から「やる」と言わせて…
「挫けるなよ、坊ちゃん！」、終わったあと気が抜けて失神してしまうガルマちゃん、一方気持ちよく水飲んでるシャアくんのところまでまるっとセットで壮大なセッ………見せられてるんじゃないか？ってなって…
なるよね？ならん？なるって！オラッこの白い粉を吸え

「……そう珍しいものでもないだろうに」
　ムリナールがぼそりと呟いた言葉で、トーランドはぴたりと手を止めた。共寝をした翌朝、目覚めはしたがどうにも起きるのが億劫で、隣でまだ背を向けて眠っているムリナールの頭からぴょこんと飛び出たクランタの耳を弄って遊んでいたのがばれていたようだ。
「ん、おはようさん。嫌だったか？」
「……いや、単純に疑問に思っただけだ。お早う」
　気怠そうに欠伸をした後、ムリナールはもぞもぞと身じろぎしてトーランドの方に体を向けようとした。だが、夜通し酷使された体にはまだ上手く力が入らないらしい。途中で諦めてぱたりと仰向けに力尽きると、ムリナールはあからさまに聞こえるように溜め息を吐いた。この疲労の責任者であるトーランドは苦笑いでムリナールの体を引き起こし、自分の方を向く姿勢にさせてから、シーツまで丁寧に掛け直してやった。

午前零時を過ぎても①　厚いドアの隙間に身体を滑り込ませて外に出て後ろ手に閉めてしまえば、中の喧騒はもう殆ど届かない。
　ふう、と体温と酒気の混ざった溜息を吐き出した獅子神はドアの前を離れ、普段は食前食後のアルコールを楽しむためのカウンター席の椅子を引き、座る。
　今日この一軒家の人気レストランはとある映画の製作委員会による貸し切りになっていて、獅子神が此処で勝手をしても他の客の邪魔になる恐れはない。
　限られた人々だけを招いたプレミアム試写会と舞台挨拶を終えた後の打ち上げは、皆羽目を外しているようだ。出演していない筈の親しい俳優の姿もちらほら見えていたのは何故だろう。
　主演女優――正しくはW主演の片割れである獅子神の元には製作スタッフや関係者などが次から次へと押し寄せた。彼等を労い愛想よく答えるのも仕事の内、折角の料理も殆ど手を付けることが出来ず勧められたアルコールだけが胃の中に重なっていった。