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    ボラ

    r__iy1105

    TRAINING31日間で宿虎になる話。
    毎日サボらず、上げてくSS
    一日目
    一歩足を踏み出すだけで、壊れてしまう薄い氷の上をお互い歩く。
    どちらかが、踏み抜いてしまえば最後。
    お互い歩いているその場は、ひび割れて奈落へと一直線。
    だから、お互い壊れないようにゆっくりと。
    ゆっくりと歩いて、適度に良い距離を保っている。
    そうでなければ、きっと俺もあいつも氷を踏み抜いてしまうから。

    【一日目:虎杖視点】

    宿儺の生得領域で、叩き落とされた水面から起き上がらずに水の上に浮かぶ。
    今日も今日で、俺は宿儺に一発入れられるか入れられないかの瀬戸際で負けた。
    いい加減諦めろと言う様に、宿儺は骨の山の上で俺を見下ろす。
    「もう終わりか?」
    何となく宿儺に返事を返すのが嫌で、向けていた視線を逸らして目を閉じる。
    水面に居るせいか、やけに自分の心音が大きく聞こえる。
    一定のリズムを刻む心音が心地好くて、意識自体が飛びそうになった瞬間だった。
    「おい、小僧」
    隣で水飛沫が上がり、顔に当たる水滴に目を見開く。
    ぱらぱらと降り注ぐ水と一緒に、宿儺が俺の側に居た。
    そんなに俺が反応しなかったのが、つまらなかったのだろうか。
    有り得ない事を考えて、開いた目で隣の宿儺を視界に捉える。
    「生 960