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    ミイ

    krimstowrds

    DOODLEスミイサ/花屋バース②
    ※スミ→(←※自覚無し)イサ

    最初①https://poipiku.com/9568623/10481928.html
    次回③https://poipiku.com/9568623/10521473.html
    Scintillation 何かやってみたいことはあるかと訊ねてみると、線香花火がしてみたいとの事で。手持ち花火は数あれど、どうして線香花火なのかと思えば、アメリカにいた頃にアニメで見たことがあって、とスミスは照れ臭そうに頬を掻いた。
    「派手に火花を散らす花火も綺麗だけど、線香花火は特別な感じがして……花火の締めくくりで登場することが多いせいかな? いつかやってみたいって憧れがあったんだ」
     子供っぽかったかな……と申し訳なさそうに垂れる眉を見て、そんなわけがあるかとイサミは首を振る。
    「そういう事なら任せろ」
     力強く答えればスミスは破顔して、その顔だけでイサミは有り余るほどの対価を得た気分になったのだ。
     幸いにもイサミの家はささやかながらも庭付きの一戸建てだ。念のためにご近所さんに庭先で花火をしても良いかと訊ねて回ったが、祖父母の代から付き合いのあるお宅ばかりだったのが功を奏して快く承諾してくれた。後は花火の調達であるが、今どき花火はコンビニでも売っている。スミスの要望は線香花火とのことだったが、彼が〝締めくくり〟と言ったように線香花火だけでは寂しかろうとセットを購入しておいた。
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