Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    レックス

    amamushi_0705

    DONEその昔、まんだ林檎先生の作品に『コンプレックス』というのがあってだな……で、神威コンビで見てみたかったんで最終話をパロりました。コンプレックスは泣けるぞ全人類見てくれ……。

    ※カカシが年老いておじいさんになってます。比例して他のキャラもそんな感じ。死にネタを含みます。ボルサラが結婚して子供が生まれてます。BORUTO時代におけるあれそれは無視してますごめんなさい。
    コンプレックス最終話パロ あれからどれくらいの月日が過ぎただろうか。暖かい木漏れ日を浴びながらはたけカカシは縁側に座って庭を眺めている。
     友との約束を果たし六代目火影となって里のために尽力した日々も遠い昔になりつつある。七代目火影であったうずまきナルトも引退し、今はうちはの末裔であるうちはサラダが火影を務める時代になった。うちは一族から出た初の火影である。うちはマダラに始まり滅亡に至るまでうちは一族が木ノ葉隠れの里において火影を排出したことはない。それは所謂『大人の事情』というものも絡んでいる。しかしそんなものが作用しなくなった現在になって漸くではあるがなるべくしてなった(そう言いきってしまうと彼女の努力を否定しているように思えるが決してそういうわけではない)結果なのかもしれない。偏見や差別のなくなった現在、正当な評価を貰えるようになった証左であった。……いやあの時、木ノ葉隠れの里に帰ってきていたらきっと、うちはで一番最初に火影になっていたのはあいつだったはずだ。あいつには、本当は、そういう力があったはずだ。本当なら火影になるのは自分ではなく……親友である彼のはずだった。今でも夢に見る。火影の外套と笠を被って笑う親友の幻影を。
    5302

    🥗/swr

    DONE2020/03/15 過去作投稿
    『彼は誰のユーフォリア』収録
    ---
    本編エンディング後から一年後、楽園の未踏区域の調査を任命されたメレフがカグツチととある洞穴に足を踏み入れる話です。
    ※巨神獣とブレイドに関する強い捏造・自己解釈を含みます。
    ※レックス他本編内のパーティメンバー、ユーゴ、ワダツミが出ます。
    彼は誰のユーフォリア 白と黒の煙が舞う機械の街の中を、女は一人歩いていた。
     砂混じりの風がひゅうと吹いて、彼女の黒髪をなびかせた。見覚えのある街は賑わっていた。硬い石畳の広場では子供たちが楽しげにはしゃぎ回っていて、その向こうには堅牢な要塞としての機能を備えた巨大な皇宮が鎮座している。
     彼女はそれを見上げ、違和感を覚えた。壁面は日の光を浴びて反射している。皇宮へと続く橋の柵は真新しい。よく見れば今まさに歩いている地面の石畳もより綺麗に敷かれている。構えられている砲台も彼女の目に見慣れぬ姿をしていたが、その様相からそれらは彼女が知っているよりずっと高度な技術で生み出されたものだと推測できた。
     砂塵に打たれ至る所で錆や傷を見せている、それが彼女にとっての見慣れた風景だ。記憶と違うその景色をただ呆然と眺めていると、遊んでいた子供の一人が目の前に飛び出してきた。ぶつかると判断し身を逸らそうとしたが避けきれず、だが子供は彼女の体に衝突することなくするりとすり抜けてそのまま走り去ってしまった。
    20669