五月
しょうこ
DONE毎年五月五日になると、一人でふらりとどこかに行ってしまうヒカルの話です。犬を飼うぼくは犬を飼っていて、でもその犬はちっともぼくに懐かない。
懐いたような顔をして、尻尾を振って体をすり寄せて来ても、すぐにするりといなくなってしまうのだ。
何年経ったら、犬はぼくの元から去らなくなるんだろう。
どれくらい待ったら、ぼくの犬になるんだろうか。
考えるとやるせなくなるので、考え無いようにしているけれど、それでも鎖だけ残されて去られた日には非道く落ち込む。
「もう帰って来ないかもしれないな」
飼うようになってからずっと毎年思い続けていることを今年も思った。
あの犬は今年こそもう戻って来ないかもしれない。
本当の飼い主の所に帰ってしまったのではないか――。
「ただいまっ」
戸を開ける音と元気の良い声に思わず座っていたソファから跳ね起きる。
1102懐いたような顔をして、尻尾を振って体をすり寄せて来ても、すぐにするりといなくなってしまうのだ。
何年経ったら、犬はぼくの元から去らなくなるんだろう。
どれくらい待ったら、ぼくの犬になるんだろうか。
考えるとやるせなくなるので、考え無いようにしているけれど、それでも鎖だけ残されて去られた日には非道く落ち込む。
「もう帰って来ないかもしれないな」
飼うようになってからずっと毎年思い続けていることを今年も思った。
あの犬は今年こそもう戻って来ないかもしれない。
本当の飼い主の所に帰ってしまったのではないか――。
「ただいまっ」
戸を開ける音と元気の良い声に思わず座っていたソファから跳ね起きる。
池蜜🐝
DONE2023/04/30更新雲さんが本丸へ来る前の雨さんと長谷部くんのお話【後編】
あめくもふたり合わせで描き始めたお話がついに完成しました…!!
新作ミュで新たな長谷部くん解釈を浴びる前になんとか滑り込むことができました😂
Twitterや支部にもいずれまとめる予定で考えています。
【前編】
https://poipiku.com/716538/8375890.html 7
COMA
PROGRESS※4/22 12~14枚目以降追加ソファと棺桶8展示漫画
年齢制限不要なシーンはここで終了です
あとは途中とラストにR18+αを足して五月の新刊になる予定です
詳細は順次ツイッターでお知らせします
そちらもよろしくお願いします! 15
kanad0302
PROGRESSこんな感じの(一応はんこりゅ)全年齢本を五月に出したいこども本にしたい 桜の花もだいぶ散り、若葉が眩しくなり始めたとある日。大般若は寝苦しさを覚えて意識を浮上させた。日中は日差しが当たれば暑く感じる日もあるが、まだまだ早朝は肌寒く感じる日々も多い季節なのだが今朝はどうにも汗ばんでしまって仕方がない。
(あつい…)
そんな時期でもないのだが、まるで大きな湯たんぽを抱えている時のように腹のあたりに熱い何かがある。小竜を抱きしめて眠るのはいつもの事だが彼は割と体温が低めだし、そもそも熱さを感じるのは腹回りに限定されているのだ。これが己よりも背の高い小竜なはずがない。
「うーん…」
じんわりと汗をかくほどのそれだが、起きるにはまだ早い。折角の休日だからもう少し寝ていたいという気持ちと、布団を剥いでこの暑さの原因をひっぺがしたいという気持ちがせめぎ合う。
5695(あつい…)
そんな時期でもないのだが、まるで大きな湯たんぽを抱えている時のように腹のあたりに熱い何かがある。小竜を抱きしめて眠るのはいつもの事だが彼は割と体温が低めだし、そもそも熱さを感じるのは腹回りに限定されているのだ。これが己よりも背の高い小竜なはずがない。
「うーん…」
じんわりと汗をかくほどのそれだが、起きるにはまだ早い。折角の休日だからもう少し寝ていたいという気持ちと、布団を剥いでこの暑さの原因をひっぺがしたいという気持ちがせめぎ合う。
nekobosureturns
DONE五月雨江と村雲江がお話してるだけ※雲が泣いちゃうので注意
体温この世の何をもってして己を己たらしめるのかを村雲江は知っている。
世界を美しく愛おしむ菫色の瞳。
彼を通すとどんなに濁って淀んだ空気も澄んでいるような心地になる。
彼の瞳が映す世界に自分がいると思うと、二束三文の自分でも許されるような、そんな気になってくるから不思議である。
つまるところ、村雲江を村雲江たらしめるのは五月雨江であると村雲江は知っている。
雨上がりの水溜まりに虹がかかるような、太陽に照らされた朝露の輝きのような、そういったどうしようもない美しさに打ちのめされて救われるのだ。
五月雨江という刀が自らを癒す理由など、そういった理解し得ない本能が感じる部分でしかない。
刀である自分のそれを本能と括ってもいいものかは村雲江にもわからないけれど。
5305世界を美しく愛おしむ菫色の瞳。
彼を通すとどんなに濁って淀んだ空気も澄んでいるような心地になる。
彼の瞳が映す世界に自分がいると思うと、二束三文の自分でも許されるような、そんな気になってくるから不思議である。
つまるところ、村雲江を村雲江たらしめるのは五月雨江であると村雲江は知っている。
雨上がりの水溜まりに虹がかかるような、太陽に照らされた朝露の輝きのような、そういったどうしようもない美しさに打ちのめされて救われるのだ。
五月雨江という刀が自らを癒す理由など、そういった理解し得ない本能が感じる部分でしかない。
刀である自分のそれを本能と括ってもいいものかは村雲江にもわからないけれど。
池蜜🐝
PROGRESS2023/02/26更新雲さんが本丸へ来る前の雨さんと長谷部くんのお話【前編】
あめくもふたり開催おめでとうございます!!
滑り込みもいいところですが3月中には完成させたいと思っています…!
2023/04/30更新
【後編】できました!
https://poipiku.com/716538/8683234.html 5
mszk_w
DONE五月雨+村雲江 /おまけ(前々)五月雨江
https://poipiku.com/457273/8367853.html
(前)村雲江
https://poipiku.com/457273/8367849.html 3
bnn_btak
DONEあめのちくもりのちふたり開催おめでとうございます!
素敵なオンリー開催して下さった運営様と、
素敵なサークル様に楽しい時間頂けること
幸せを感じます🥰
ありがとうございます!!
そんな素敵なお時間の中にわずかでも
貢献できてれば幸いです☺️
雨さん、雲くん、二振に幸あれ✨ 2
ALZON
PAST2021年五月的条子组摸鱼,整理存档。苏衡视角的约会感想。
末班车苏衡醒了,他本来也没睡着,电车动起来很吵,在他闭眼打算休息一会的时候由于震动,他的头撞到了旁边的栏杆。
揉了揉头,还没等从喉咙里发出什么不满的声音,就听见肩头的人似乎像是被自己吵醒一般发出了平时起床时的哼哼声。
疯玩了一天累坏了就在车上睡着了,果然小鬼什么时候都是小鬼。
他看着靠在自己肩上的沐风笑了笑,抬起没被对方握住的手给他稍稍整理了一下头发。
对他们来说这种像是街上常见的情侣约会的事很少发生,因为本身就在警署同一队,又经常被分到同一组,两个人一起行动的事几乎是日常。
所以在同事几乎要把那两张游乐园的门票拍到苏衡脸上让他和沐风一起去玩的时候他愣了一下。
当然,同事原话说的是让他和沐风去约会,并把重音狠狠地咬在「约会」两个字上。
793揉了揉头,还没等从喉咙里发出什么不满的声音,就听见肩头的人似乎像是被自己吵醒一般发出了平时起床时的哼哼声。
疯玩了一天累坏了就在车上睡着了,果然小鬼什么时候都是小鬼。
他看着靠在自己肩上的沐风笑了笑,抬起没被对方握住的手给他稍稍整理了一下头发。
对他们来说这种像是街上常见的情侣约会的事很少发生,因为本身就在警署同一队,又经常被分到同一组,两个人一起行动的事几乎是日常。
所以在同事几乎要把那两张游乐园的门票拍到苏衡脸上让他和沐风一起去玩的时候他愣了一下。
当然,同事原话说的是让他和沐风去约会,并把重音狠狠地咬在「约会」两个字上。
hashiboso_chan
PROGRESSごっぱれ展示に間に合わせたかった(間に合いませんでした)まだ続く! 五月に新刊になるやつの冒頭
2023/3/12:追記
いちばん星が落ちてきて まんまと絆されてしまったなあ。
長く煙を吐いて、ぼんやりと空を見上げる。星が瞬いていたはずの空は、東のはじから白く染められつつあった。もう夜が明けるのかと、勘右衛門はあっという間に過ぎ去った夜に思いを馳せた。一人暮らしを始めて数年、慣れ親しんだアパートの一室の、小さなベランダでのことだ。
手すり壁に背を預けてしゃがみこみ、傍らに置いた灰皿代わりの古い貯金箱――いつだったか五百円玉を貯めていたのを開けてしまった――に、短くなった煙草を押し付ける。下半身に残る鈍痛を見て見ぬふりしたいのに、しかしそれもままならない。ここは勘右衛門の家で、自身のベッドは家主ではない男に我が物顔で占領されていた。
「どうしたもんかなあ」
17434長く煙を吐いて、ぼんやりと空を見上げる。星が瞬いていたはずの空は、東のはじから白く染められつつあった。もう夜が明けるのかと、勘右衛門はあっという間に過ぎ去った夜に思いを馳せた。一人暮らしを始めて数年、慣れ親しんだアパートの一室の、小さなベランダでのことだ。
手すり壁に背を預けてしゃがみこみ、傍らに置いた灰皿代わりの古い貯金箱――いつだったか五百円玉を貯めていたのを開けてしまった――に、短くなった煙草を押し付ける。下半身に残る鈍痛を見て見ぬふりしたいのに、しかしそれもままならない。ここは勘右衛門の家で、自身のベッドは家主ではない男に我が物顔で占領されていた。
「どうしたもんかなあ」