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    仕事

    jbhw_p

    DONE師走の仕事納めをして、二人で迎える朝の話。
    冬の朝 師走の忙しさを身をもって経験したジュンと茨は、カウントダウンイベント後すぐに用意していたホテルへと向かった。日和と凪砂はその脚で巴家へ向かった。ライブに出演していたアイドルたちもそれぞれのいるべきところへ帰っていき、こうしてやっと各々の正月を迎えることができた。
     茨もジュンも一年の仕事納めのあとはいつも疲労困憊といった感じで、ホテルに着いてからなんとかお互いを鼓舞しあいシャワーを浴びて、言葉を交わす余裕もなく眠りについた。おやすみと言ったかどうかすらも曖昧な年明け。新しい年を迎えた実感もないまま朝を迎えるのが二人の定石だった。
     しかし、ルーティンとは恐ろしいもので、眠る前の疲労感とは裏腹にジュンはいつも通りの時間に目が覚めてしまった。ゆっくりと首を捻り、時計の時刻を確認する。ベッドに備え付けられたデジタル時計は6時18分を示していた。アラームは消していたので多少の誤差はあるものの、ジュンがいつも目を覚ます時間と近い。反対側には布団に包まって眠る茨の姿。死んだように眠るを体現したように静かでジュンは一瞬どきりとする。しかし、毛布の下の身体が上下して呼吸をしていることを示していれば、ほっと胸を撫でおろした。
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    PROGRESS「私は狩りが得意だ。立派な巣も準備できる」
    「う、ん……? はは、そうか」
    ゴロゴロゴロ……
    「細やかながらこのバブルオレンジは君へのプレゼントだ。受け取ってほしい」
    「(二十個はあるぞ、これ……)」
    ヌヴィリオ・メリュジーヌ視点。前後半の予定で前半はバター大好きマーナちゃん視点です。仕事一途で自分たちを大切にしてくれていたヌヴィレットの恋路を応援したいとマーナが奔走するお話。
    ウォーアイニー①【マーナの証言】


     仕事の合間にボーッと海を眺めるのが、マーナの密かな楽しみである。
     特段変わった事を考えている訳ではない。今日は何を食べようかとか、まだバターが残っていたかなとか、些細な日常の出来事をだ。
    「今日も良い天気だわ~。帰りにお茶でもしに行こうかな」
     ポテポテと、今日はスメールからの観光客が多いパレ・メルモニアを巡回しつつ、元気よく頭上で輝く真夏の太陽に目を細めた。雨季から乾季へと切り替わったこの季節のフォンテーヌは、とても心地が良い。小さな体で太陽の恵みを受け止めつつ、マーナは水の薫りを胸いっぱいに吸い込んだ。
     天気は最高、気分は良好、仕事も順調。
     あと三十分で今日のお勤めも無事に終わる。いつもの場所で夕暮れを眺めようかとパレ・メルモニアの裏手へ回ると、そこには先客の姿があった。
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    時人歩

    DONE本編後n年後(多分暁人くん大学は卒業している)の夏の日を想定/暁人くんがKKと同じお仕事をするようになったという妄想を軸に。いなくなった人は、いない。
    暁人くん一人称。

    ―――以下、作者の独り言―――
    前回の作品が2023年の11月ってマジ?
    その時未クリアって明記したわけですが、そのあと本編を無事クリアしました。
    今、蜘蛛の糸18層から下に降りられない芸人になってます。フフ(涙)
    再訪、きさらぎ駅『―――鉄道をご利用いただきありがとうございます。各駅停車、―――行きです』
    「……ん……」
    いつの間にか眠っていたらしい。電車内の放送の声で意識が浮上する。
    パチパチ、と瞬きを数回。
    目の前の座席には誰も座ってない。……それどころか周りを見渡すと車両の中には自分以外誰もいない。
    (……あれ……?この時間のこの電車こんなに空いてたっけ……?)
    言いようのない不安感を覚える。
    『次は、『きさらぎ駅』、『きらさぎ駅』……お出口、左側に変わります』
    再び車内に放送が流れる。その内容に、僕は弾かれるように座席を立った。
    窓の外を見れば夜よりも深い闇に濃い霧が出ていた。
    「……っ」
    反射的に普段持ち歩いている仕事用鞄の中を確認する。
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