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    John

    SPUR MEサチマル続きました。
    サッチ25×マルコ45(未定)
    若干のシャン→マル風味を添えて。

    立ち止まった君の手を取りたい僕と。
    四番目の男 さて、いつものちょっとした余談の…おれの完璧なプライベートな日記を書いておこう。うん、書いてて実感がまだ湧かないが、十三の頃からモビーの母船に乗って、それからもう七年経つって言うから時の流れはまさに矢の如しってやつだ。一生を掛けてオールブルーを探す旅の中で、まだたったの七年といえば確かにそうだが、ペン先が迷っちまうよ、いつだったかな。この日記は未来に向けてのラブレターとか書いた記憶がある。(書いてなかったら、思ってたってだけなんだが)その中に紛れて、本当の意味でのラブレターを紛れ込ませる日が来るだなんてな。

     いやもう、恋だの愛だの?
     出来ればしたくなかったよ、おれ!

     いや、恋も愛もしたかったけれど、もう少しロマンティックな忘れられない良い思い出ってやつが欲しかった。コックって生き物は皆、ロマンティックに決まってる。全員が全員、オールブルーに憧れてるだなんて盲目的なことを言うつもりはないが、それに近い形で憧れる感情ってものが存在している。言い方はあれだが、人生のスパイス。人生に彩りを添えてくれる歌やダンスみたいなものであってほしかった。
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    Asahikawa_kamo

    PASTリプきたセリフで一コマ描く のタグでなうさん(@.nau_bookshelf)から頂いたセリフ「ねぇ僕たちはどこから来たんでしょうね」で書きました。
    大分前に書いた現世終焉idの続き、終了した現世で一人生きているmcの話です。前作読んでなくてもふんわり分かると思います。

    前作はこっち☞https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21141522
     ゆるやかにつま弾いた音に、歪みを感じる。調律がずれていると気付いたのは、何も考えずに指先が弦をいくつか弾いた後の出来事だった。チューナーを探すために立ち上がった剣持は、ぎいと鈍く軋んだ椅子を置き去りにしながら車の中を歩き出した。
     ──現世の終焉というものは、今回顧するならば思っている以上にあっさりしたものだったと、剣持は記憶していた。始まったものはいつか終わりが来るだろうとは確かに思っていたものだが、それがまさか隕石の衝突や環境破壊によるものではなく、未知の化物によって荒廃する羽目になるとは剣持も思ってはいなかった。とはいえ特段何かが大暴れしていたわけではなく、それこそ前述の通り隕石の衝突から始まり、その衝撃による地盤沈下と大津波、異常気象から引き起こされた環境破壊による地球荒廃が直接的な原因ではあったのだが。結局のところその諸々が一番最悪な形で噛み合ってしまったのは、聞く話によると桜魔皇国で言う「魔」と呼ばれる未知の化物のせいだった、らしい。ただその辺りのことを剣持本人は色々説明された割にはうまくピンとこなかったので、自分の意識範囲外で何かしらされて、この世界は滅びに向かっているのだなということだけは判断出来ている。
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