公
⚠︎
DOODLEワンドロ没絵テーマは
「恋人のタル鍾が致そうとしているときに部下が入室してきて威嚇するタルタリヤ」です。
タルタリヤの舌なめずりしてるとこめちゃくちゃ試行錯誤しました。
最初はこっちを出そうとしたのですが、初っ端から見てるだけ姿なしとはいえモブの存在があるのは飛ばしすぎだなと思って考え直し没にしました。 2
drsakosako
TRAINING理由現パロのタル鍾 タル先生と少年鍾離
眩い稲妻を含んだ雨雲がすう、と消えると、木の葉の表面や古びた屋根に溜まった夕立の名残が雫となって泥濘に次々と落ちていく。街の喧騒からも程遠く、テレビやラジオもない家の中には、その音が殊更によく響いた。一つの風だけでがたがたと音を鳴らす家にとっては大きすぎる音に、タルタリヤはぼんやりと天井を見上げる。
「雨漏りとか……」
「心配ない。今までに一度でもあったか」
「ない……」
確かに、一度とてない。雨漏りを直した事どころか、悪くなった立て付けを正した事もないし、軋む戸に油を注した事もない。外観も内装も古びてはいるが、傷んだ箇所が気にならない程に手厚く直されているらしかった。らしい、と言うのは、タルタリヤがその場面を見た事がないからだ。
919「雨漏りとか……」
「心配ない。今までに一度でもあったか」
「ない……」
確かに、一度とてない。雨漏りを直した事どころか、悪くなった立て付けを正した事もないし、軋む戸に油を注した事もない。外観も内装も古びてはいるが、傷んだ箇所が気にならない程に手厚く直されているらしかった。らしい、と言うのは、タルタリヤがその場面を見た事がないからだ。
drsakosako
TRAININGけだものの褥タル鍾
滾る血潮に、魂が狂う夜がある。
その時の己を鏡で見た事もないが、もしかしたら『けだもの』と呼んでも差し支えないような、弧を描き開いた唇の中に潜む犬歯と犬歯の間に、抑えきれない涎が滴っているのかもしれないし、月だけがぽっかりと浮かぶ闇のとばりの中で爛々と輝く目は理性を失っているように見えるかもしれない。
勿論、そうであれと望んだ事はない。だが、身の裡に潜む衝動は否応なしにそのけだものを鞭打って目覚めさせようとしてくるのだ。
たとえば、そう、巨大な異形のものと対峙した時。自らが持つ神の目によってもたらされた、とめどない水流でかたどられた刃がきちきちと音を立てる。その音をどこか他人事のように聴くタルタリヤは、それを一瞬武者震いかと誤認した。
1582その時の己を鏡で見た事もないが、もしかしたら『けだもの』と呼んでも差し支えないような、弧を描き開いた唇の中に潜む犬歯と犬歯の間に、抑えきれない涎が滴っているのかもしれないし、月だけがぽっかりと浮かぶ闇のとばりの中で爛々と輝く目は理性を失っているように見えるかもしれない。
勿論、そうであれと望んだ事はない。だが、身の裡に潜む衝動は否応なしにそのけだものを鞭打って目覚めさせようとしてくるのだ。
たとえば、そう、巨大な異形のものと対峙した時。自らが持つ神の目によってもたらされた、とめどない水流でかたどられた刃がきちきちと音を立てる。その音をどこか他人事のように聴くタルタリヤは、それを一瞬武者震いかと誤認した。
zhonglisimp_dmdd
DOODLE💧🔶| タル鍾 | Tartali | nsfwjust Zhongli sensei blowjob tarta-san : P
18↑ yes/no ? 2
drsakosako
TRAINING嘘か本当か試してみるかタル鍾
血潮に滾る性質でもないし、戦闘に高揚を見出す性質でもない。必要に駆られれば武器を取り、必要に駆られなければ手に取らない。それだけの事。かといって、タルタリヤの立場上、望む望まざるに関わらず、武器を取る事が強制される場面も多かった。組織に属する以上仕方なしときっぱり割り切れる時もあれば、僅かな煩悶を覚える事もある。
時に、必要の有無はともかく、一分たりともちくりとしたものを抱えない事だってある。たとえば、璃月から離れた場所で賊に刃物を向けられた時だ。少し痛めつけて、捕吏に突き付けて、はいおしまい。そうされるだけの肝の小ささが賊にあるとは限らない。相手が横柄の粋を極めた者であるのなら、手にかけてしまう事だってある。死なせないように、という心遣いなど持ってやる義理などないからだ。
1567時に、必要の有無はともかく、一分たりともちくりとしたものを抱えない事だってある。たとえば、璃月から離れた場所で賊に刃物を向けられた時だ。少し痛めつけて、捕吏に突き付けて、はいおしまい。そうされるだけの肝の小ささが賊にあるとは限らない。相手が横柄の粋を極めた者であるのなら、手にかけてしまう事だってある。死なせないように、という心遣いなど持ってやる義理などないからだ。
drsakosako
TRAINING連れて行ってはくれないくせにタル鍾
「先生が知らなくて、俺が知ってる事ってある?」
「俺に訊ねる質問として、前提が破綻していないか」
「そう? 例えば、俺が持ってる巾着の裏地の布が何処産かとか」
「公子殿の個人情報、という事か?」
「そんな大仰なものじゃないよ。今みたいな、些末な事柄だ」
「そうか。……では、そうだな……スネージナヤの……蒲公英酒に似た、……」
「酒?」
「通りがかった酒場で見かけた。酒かどうかは分からない」
「オレンジの香りがした?」
「ああ、レモンのような匂いも、少し」
「分かった。酒が苦手な人でも飲みやすい、オレンジ、レモン、リンゴの果汁を混ぜたジュースに近いものがあるんだ」
「甘そうだな」
「甘いよ。会食とかそういう場ではまず出てこないものだから、確かに先生は飲んだことなさそう」
555「俺に訊ねる質問として、前提が破綻していないか」
「そう? 例えば、俺が持ってる巾着の裏地の布が何処産かとか」
「公子殿の個人情報、という事か?」
「そんな大仰なものじゃないよ。今みたいな、些末な事柄だ」
「そうか。……では、そうだな……スネージナヤの……蒲公英酒に似た、……」
「酒?」
「通りがかった酒場で見かけた。酒かどうかは分からない」
「オレンジの香りがした?」
「ああ、レモンのような匂いも、少し」
「分かった。酒が苦手な人でも飲みやすい、オレンジ、レモン、リンゴの果汁を混ぜたジュースに近いものがあるんだ」
「甘そうだな」
「甘いよ。会食とかそういう場ではまず出てこないものだから、確かに先生は飲んだことなさそう」
drsakosako
TRAINING僕のために怒ってよタル鍾
素肌に触れるシーツは冷たく、窓からそよぐ爽やかな朝の風は髪を優しくさらう。天気は快晴、空の下の璃月の街並みは今日も美しい。この上ない目覚めの朝であるはずなのに、タルタリヤの眉根には皺が寄っていた。
「あのさ、先生」
タルタリヤの目の前には、つい数分前まで自分と同じように無防備に肌を晒し、瞼を重たげにして布の海に溺れていたはずの男。鍾離は常通りのぴしりとした隙のない衣服に身を包んでいた。些かの不満げな声色を全く隠す事もなく、タルタリヤはシーツにくるまったまま、ベッドの端に座る鍾離の背中に声をぶつける。
「そろそろ公子殿も起きてはどうだ」
「や、それもそうなんだけど」
「何処にかかる『も』だ」
「いま俺話しかけただろ? そこの『も』だよ」
812「あのさ、先生」
タルタリヤの目の前には、つい数分前まで自分と同じように無防備に肌を晒し、瞼を重たげにして布の海に溺れていたはずの男。鍾離は常通りのぴしりとした隙のない衣服に身を包んでいた。些かの不満げな声色を全く隠す事もなく、タルタリヤはシーツにくるまったまま、ベッドの端に座る鍾離の背中に声をぶつける。
「そろそろ公子殿も起きてはどうだ」
「や、それもそうなんだけど」
「何処にかかる『も』だ」
「いま俺話しかけただろ? そこの『も』だよ」