絶対運命幸福論　今しがた聞こえた言葉をハッキリと脳が認識し、いつもよりも緩やかな瞬きを繰り返す。
　真向かいに座る潔はそんな凛の衝撃など露知らず、近くの店員に声をかけて新たな酒をオーダーしていた。
　童顔だが、見た目とは裏腹に飲んでも顔色が変わる程度で記憶や意識を失くすまではいかない潔は、それでもかなり酔ってはいるのだろう。
　いつまでも柔やわい頬が、頭上に設置されたライトだけではない赤みを帯びているのが何よりの証拠だ。
　そして普段以上にヘラヘラとしつつも若干照れ臭そうな表情のまま空になったグラスに付着した水滴を指先で拭った潔は、照れを誤魔化すかのように手元のメニューを拾って覗き込んでしまったのでその珍しい顔が拝めなくなってしまう。

「像雪一樣融化般的吻」「像雪一樣融化般的吻」
「祈願你每年的冬天，都陪在我身邊。」

雪之舞者在寒冷的夜空中紛紛起舞，優雅擺動著它的身姿緩慢飛落到人來人往、燈火通明的街道上。它們美麗又純粹，它能讓所有人的回憶中添上獨特的冬日氣氛。

其中有兩人站在某店的櫥窗外輕輕細語，短髮的青年打開從店裡買下來的巧克力盒，拿出一顆象徵愛的甜蜜。據説這盒巧克力有希望所愛的人，每年冬天都能陪伴自己身邊的寓意，站在旁邊的高大長髮青年這樣解釋著。

看來這段解釋引起短髮青年的注意，像不在意一樣的發出慵懶的音節後，戰戰兢兢的拆下巧克力的包裝紙。他試圖隱藏情不自禁顫抖的手，相比寒冷，他更是為接下來要做的事感到緊張和興奮。

短髮的青年目無表情的拿著棕色巧克力送到那位高大長髮青年面前。他接收到對方的暗示後，喜悦的表情再也藏不住，並打算往前吃下短髮青年的心意。