Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    dressedhoney

    DOODLEPixivへ既に投稿済みのもの。一応こちらにも。
    円卓の露台で深い眠りに落ちるロジェールを、Dが叩き起こす話。
    Dロジェ。2人は付き合っていないけど、甘くて、暗くて、短い。

    ロジェールは【冷静】の魔術を息するように己にかけていたと思っているのですが、それでも抗えない眠気とあらば、さぞ恐ろしかったでしょうね。
    銀の禅譲、金の簒奪 生きている。
     生きているということは、起きているということだ。
    「……D、おはよう、ございます」
     私が円卓の露台へ根を生やしてから、それなりに経った。まさか比喩表現でもなく、本当に木の根を自分が生やす日が来るなんて、狭間の地を訪れた頃の私は夢にも思わないだろう。
     今は一体、いつだろうか。寝ぼけまなこでDを見つめれば、彼はサッとフェイスプレートを下ろし、感情を読ませない鎧の中へと引っ込んでしまった。
    「あの、D」
     そのまま体も帰ってしまう。すぐ近くの大祝福にとどまっているようだが、私に追いかける術はなかった。
     ――熱い、唇が。私の体の中で確かな燻りを感じるのは、今やそこだけである。
     半屍と称される肉体。下半身は、とうに眠ってしまっていた。上半身もいつ冷めるかといったところで、雪濃い森の冷気に晒されたような古い殻は、常に強い眠気を運んでくる。
    2881

    くるしま

    PROGRESS雑土に一緒にお仕事して欲しい気持ちと、イチャイチャして欲しい気持ちがフュージョンして、勢いで書きました。
    お仕事内容と時代考証はフレーバーなので、流してください。

    推敲もしてない、とりあえずのプロトタイプ。色々とガタガタなので、加筆修正して形になったら支部に正式版をあげられたらいいなー。
    色々ひどいけど、手元に置いとくと正気に戻って消したくなりそうなので、尻叩きも兼ねて上げておきます。
    雑土が一緒に仕事する話「失礼致します」
     学園長に呼び出しを受けた土井半助は、障子を開けて中を見て、一瞬、引き返したくなった。
     いつも通り座っている学園長の向こうに、数人の男が座っている。雑渡を始めとしたタソガレドキ忍者隊のうち、土井が見知った顔ばかりだ。
     彼らは土井が中に入ると座ったまま無言で一礼し、土井もそれに倣う。
    「土井先生、今からしばらく、彼らの仕事を手伝ってやってくれんか」
     学園長が前置きなしに用件を伝える。
     土井も忍びである以上、上司の命に逆らう理由はない。ただ、事情も聞かずに引き受けるには、向かいにいる男たちに信用がない。
     特に雑渡だ。
     彼と特別仲が悪い訳ではなく、むしろ一面では必要以上に親しくしてしまっている訳だが、油断も隙もない相手であるのは変わっていない。
    13420