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    再走(サイソウ)

    DONE2025/3/16に開催されたHARU COMIC CITY 34の無配…予定だった散文。体調不良で欠席し配布できなかったため、こちらで供養します。
    同日がトーハクのdkj展の最終日だったので、それに合わせたネタです。2月のVRFで配布したこちら↓とうっすら繋がってますが、単品でも読めると思います。
    https://poipiku.com/4918557/11382208.html
    同一ケース展示の話 ―最終日― 展示物を眺める人々のささやくような声が、薄暗い室内の空気を密やかに震わせる。展示室の中央、ことさら目立つ位置に並んで展示されている膝丸と髭切は、空気を隔てる硝子越しに今日も流れゆく人々を見つめていた。
     注がれるいくつもの熱心な視線、佩裏まで見られるのは面映ゆい心地でもあったが、そんな眼差しを受けとめるのが今代の彼らの役目のひとつだ。
     ――でも、今日の弟はそれどころじゃないみたい。
     髭切が視線を走らせた先にいるのは、今回の展示の目玉のひとつであり、髭切がここに呼ばれる所以ともなった弟刀・膝丸である。刀身へ注がれる視線を前にして、今朝から何度も周囲を気にしては居住まいを正し、を繰りかえしている。人出が少なくなってきてからは、もはや動くまいと決した心を物語るように、両手を膝の上で固く握りしめていた。
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    五月雨 楪柊

    DONEスネフロ短編1の続きというかそれがあった時系列の後にあった話。
    閣下と首席のケンカ話ですが長官が思ったより出張ってる。
    真面目な話のまま終わるつもりが耐えられなかった。
    ※首席が総長のファンボーイ概念
    ※閣下のINT下がってる
    ※バスケットの中身はココアと閣下お手製サンドイッチ
    まだ続く。
     身体の正面から突撃された衝撃が来る。あらかじめ予測はできており、そのまま何事も無かったかのように受け流すことも出来たが、スネイルは甘んじて衝撃を受け入れそのまま床に向けて倒れる。
    「ふざけるなよお前……!」
    フロイトの怒りに満ちた声が、目がスネイルに向けられる。止めようとするオキーフの声が聴こえた気がするが、スネイルはフロイトの一挙手一投足に意識をそそいでいたので気づかなかった。
    「お前、何故レッドガンの件をレイヴンに依頼した!」
     馬乗りされ、ジャケットの襟を捕まれる。スネイルが知らない、否、向けられると思っていなかった感情が、今、この場でスネイルを射貫く様に向けられている。
    「……未だにコーラルの大半を手中に収めた訳ではありません。アイスワームのように、技研の兵器が潜んでいる可能性があります。貴方をこんなところで出す訳には行きません。」
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    ごんべえ

    DOODLE映画本編後の話

    妻を亡くして10年ほど経ったぐらいから妖怪たちから後添いは作らないのかと話が持ちかけられるようになった👁️。と同時期に👁️に懸想している女妖怪が現れ、一度会ってほしいと手紙が寄せられ、会うことに。その場に💧🌳も同席して欲しいと👁️から頼まれた水木は了承するが、、
    という話です。まだ続きます。
    ※👁️は身体あり 💧は記憶あり
    試す男と、言わない男幽霊族の旦那、あんたそろそろ後妻を迎え入れる気はないのかい?」

     どうやら妖怪の中にも人間と同じようにお節介焼きがいるらしい。
    ゲゲ郎に後妻云々の話が持ち込まれたのは何もこれが初めてではない。もう十は数えられるだろうか。
    ゲゲ郎の嫁さんが亡くなって10年過ぎた辺りから、そういった縁談話を持ち掛けられることが多くなった。妖怪の倫理は分からないが、強い種族の者と番になって種の存続や繁栄を求める気持ちは妖怪も人間も変わらないらしい。
    しかし当の本人は後妻を迎え入れる気はさらさらなく、毎回律義に理由を付けては断っていたのだが、あんまりにもしつこく続くためいつからか同居する俺にも相談するようになっていた。人間の見合いでいう釣書のようなものを渡してきて、「今度の相手は大丈夫だろうか?」だなんて聞いてくるゲゲ郎に対して、俺は「岩子さんと同等かそれ以上に愛することが出来ると思えるなら受け入れてもいいんじゃないか」と返し、暗に却下するように誘導している。ゲゲ郎にとって岩子さんの存在こそ最上の愛であると思っているから、それに並びうる相手が現れるなんて絶対無理だと確信していた。
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