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    愛し

    アンドリュー(鶏)

    DONEルックがセラ、アルベルト、ユーバーと出会ったときの話。それからほとんど言葉を交わすことのないまま彼らが別れたときの話。
    私の夢と願望を特盛りにしたルックの断髪ネタやレックナートさまとのやりとりも出てきます。

    記念すべき2冊目の同人誌。相も変わらずⅢと破壊者への愛だけはせいいっぱい込めました。
    彼らの業ごと愛している破壊者推しとして、個人的に書いておきたかったお話でもあります。
    邂逅Ⅰ: If one believes in the path before them,
    they follow it.
    As this is human nature.

     あるときは、栄華を極めた黄金の都が。
     あるときは、人々の手によって文化を興隆してきた大きな都市が。
     またあるときは、密やかに隠れながらも生活が営まれてきた小さな村が。
     自分の記憶にある場所も、まだ見知らぬ場所も。その『夢』の中ではただ平等に、安らかに、静かに停止していた。確かにそこにあるはずなのに、生命の存在も色彩も流れるはずの空気も全く存在しない灰色の世界が瞼を閉じるたびに眼前に広がってくるのだ。かつて、隆盛を誇った都や都市が戦によって荒廃する様を見たことがある。自分勝手に拓いておいて自分たちの手でまたそれを壊す人間の心理に共感こそしなかったが、それでも人の手によるものであったからその在り方は理解できた。しかし『これ』は違う。人の手による破壊でも、自然が猛威を振るった跡でもなく、そもそも純然たる破壊ですらなく。ただそれまで脈打っていたはずの鼓動を止められたような、そもそも『生命』という概念が奪われてしまったような。そんな光景だった。
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