暁月
hatonyan_nyan
SPOILER暁月ネタバレ未来視持ちのアゼちの話
一万二千年後に逢いましょう目が覚めて、呼吸をするのも一瞬忘れた。流れこんできた情報量に、悲鳴を上げなかったのがおかしいくらいだった。汗が冷えて寒い。気持ち悪い。起き上がることもできずに寝台でのたうち回る。
こんな絶望的な未来視は、初めてだった。
「今度エルピスに行くことになったんだ」
未来の発端は、思ったよりも早くやってきた。エメトセルクとヒュトロダエウスは、赴いた先で未来の私と出会うのだろう。そこに私が介入する術はない。一緒に連れて行ってと言っても、結局は行けなくなるだろう。未来視で見たエルピスに、私はいなかったのだから。
「いいなあ、楽しそう」
「十四人委員会の任務で行くんだぞ。遠足じゃあるまいし」
ううん、すごく賑やかな旅になるよ、エメトセルク。アーモロートに帰ってきた時には忘れてしまっているけれど。ああ、伝えたい。けれど混乱を避けるためにも私は一切合切を沈黙していなければ。この身が砕かれるその時まで。
1212こんな絶望的な未来視は、初めてだった。
「今度エルピスに行くことになったんだ」
未来の発端は、思ったよりも早くやってきた。エメトセルクとヒュトロダエウスは、赴いた先で未来の私と出会うのだろう。そこに私が介入する術はない。一緒に連れて行ってと言っても、結局は行けなくなるだろう。未来視で見たエルピスに、私はいなかったのだから。
「いいなあ、楽しそう」
「十四人委員会の任務で行くんだぞ。遠足じゃあるまいし」
ううん、すごく賑やかな旅になるよ、エメトセルク。アーモロートに帰ってきた時には忘れてしまっているけれど。ああ、伝えたい。けれど混乱を避けるためにも私は一切合切を沈黙していなければ。この身が砕かれるその時まで。
Starlit
PAST※6.0メイン前提。※ご都合・捏造終末を越え、傍にいて満足している2人のおはなし。砂糖、どばどばだョ!
友情出演、暁の仲間たち
※エメとヒュ生存if、ローブ以外の2人(具体的な指定無し)
光の容姿は、身長がエメよりいくらか低い。その他設定なし。
Talking before sleeping 青年らしき2人は町往く人と変わらぬ装いで、オールド・シャーレアンを歩いている。
ローブを着ていたうちは「英雄の仲間」「イルサバードの魔道士」などと名乗っていたが、胡散臭いという顔をされるか、知的好奇心に詳しい話をと求められ、うんざりしたのだ。人々に紛れた服を纏えば、2人は俗世から放っておいてもらえた。
人波を通り過ぎ、2人は知神の港にて海を前に足を止めた。
「それで、彼女とはどお?」
悪友は嫌味なほど満面の笑顔を向けた。知神サリャク像から止めどなく降り注ぐ知の水さえ悪魔の微笑のように聞こえて、エメトセルクはヒュトロダエウスを睨めつけた。
「どうもこうもない」
ヒュトロダエウスはその言葉が真実だと理解して「ええ?」と目を丸くした。
8160ローブを着ていたうちは「英雄の仲間」「イルサバードの魔道士」などと名乗っていたが、胡散臭いという顔をされるか、知的好奇心に詳しい話をと求められ、うんざりしたのだ。人々に紛れた服を纏えば、2人は俗世から放っておいてもらえた。
人波を通り過ぎ、2人は知神の港にて海を前に足を止めた。
「それで、彼女とはどお?」
悪友は嫌味なほど満面の笑顔を向けた。知神サリャク像から止めどなく降り注ぐ知の水さえ悪魔の微笑のように聞こえて、エメトセルクはヒュトロダエウスを睨めつけた。
「どうもこうもない」
ヒュトロダエウスはその言葉が真実だと理解して「ええ?」と目を丸くした。
天晴れさん
DONE小話アーカイブその4。週末の暁月ひろラハ。6.0以降の短いお話。
花金高速お仕事ネコチャン。
ひろしは直接出てきません。
多分ご飯作って待ってる(*´▽`*)
オールドシャーレアンの一角に建つ、バルデシオン分館。エオルゼア各地からバルデシオン委員会へ持ち込まれた様々な依頼や事例報告等々、処理しては増えてを繰り返すそれらは星の終末の危機を乗り越えてもなお減ることを知らず。今日も今日とて所属員達は積み上げられた書類や資料と格闘していた。
そんな中で、いつもにも増して黙々と仕事を捌く青年が一人。
赤毛の耳はピンと立ち、淡く光る鮮やかな紅玉の瞳は文字を追って左右に動き続け、両手の指先は方やペンを高速で走らせもう片方は分厚い本のページを次々捲ってゆく。
この青年、普段は至極穏やかで人当たりの良い空気を纏っているのだが、今の彼の背中が放つ気配は鬼気迫るものがあった。
1440そんな中で、いつもにも増して黙々と仕事を捌く青年が一人。
赤毛の耳はピンと立ち、淡く光る鮮やかな紅玉の瞳は文字を追って左右に動き続け、両手の指先は方やペンを高速で走らせもう片方は分厚い本のページを次々捲ってゆく。
この青年、普段は至極穏やかで人当たりの良い空気を纏っているのだが、今の彼の背中が放つ気配は鬼気迫るものがあった。