暁月
Starlit
PAST※6.0メイン前提。※ご都合・捏造終末を越え、傍にいて満足している2人のおはなし。砂糖、どばどばだョ!
友情出演、暁の仲間たち
※エメとヒュ生存if、ローブ以外の2人(具体的な指定無し)
光の容姿は、身長がエメよりいくらか低い。その他設定なし。
Talking before sleeping 青年らしき2人は町往く人と変わらぬ装いで、オールド・シャーレアンを歩いている。
ローブを着ていたうちは「英雄の仲間」「イルサバードの魔道士」などと名乗っていたが、胡散臭いという顔をされるか、知的好奇心に詳しい話をと求められ、うんざりしたのだ。人々に紛れた服を纏えば、2人は俗世から放っておいてもらえた。
人波を通り過ぎ、2人は知神の港にて海を前に足を止めた。
「それで、彼女とはどお?」
悪友は嫌味なほど満面の笑顔を向けた。知神サリャク像から止めどなく降り注ぐ知の水さえ悪魔の微笑のように聞こえて、エメトセルクはヒュトロダエウスを睨めつけた。
「どうもこうもない」
ヒュトロダエウスはその言葉が真実だと理解して「ええ?」と目を丸くした。
8160ローブを着ていたうちは「英雄の仲間」「イルサバードの魔道士」などと名乗っていたが、胡散臭いという顔をされるか、知的好奇心に詳しい話をと求められ、うんざりしたのだ。人々に紛れた服を纏えば、2人は俗世から放っておいてもらえた。
人波を通り過ぎ、2人は知神の港にて海を前に足を止めた。
「それで、彼女とはどお?」
悪友は嫌味なほど満面の笑顔を向けた。知神サリャク像から止めどなく降り注ぐ知の水さえ悪魔の微笑のように聞こえて、エメトセルクはヒュトロダエウスを睨めつけた。
「どうもこうもない」
ヒュトロダエウスはその言葉が真実だと理解して「ええ?」と目を丸くした。
天晴れさん
DONE小話アーカイブその4。週末の暁月ひろラハ。6.0以降の短いお話。
花金高速お仕事ネコチャン。
ひろしは直接出てきません。
多分ご飯作って待ってる(*´▽`*)
オールドシャーレアンの一角に建つ、バルデシオン分館。エオルゼア各地からバルデシオン委員会へ持ち込まれた様々な依頼や事例報告等々、処理しては増えてを繰り返すそれらは星の終末の危機を乗り越えてもなお減ることを知らず。今日も今日とて所属員達は積み上げられた書類や資料と格闘していた。
そんな中で、いつもにも増して黙々と仕事を捌く青年が一人。
赤毛の耳はピンと立ち、淡く光る鮮やかな紅玉の瞳は文字を追って左右に動き続け、両手の指先は方やペンを高速で走らせもう片方は分厚い本のページを次々捲ってゆく。
この青年、普段は至極穏やかで人当たりの良い空気を纏っているのだが、今の彼の背中が放つ気配は鬼気迫るものがあった。
1440そんな中で、いつもにも増して黙々と仕事を捌く青年が一人。
赤毛の耳はピンと立ち、淡く光る鮮やかな紅玉の瞳は文字を追って左右に動き続け、両手の指先は方やペンを高速で走らせもう片方は分厚い本のページを次々捲ってゆく。
この青年、普段は至極穏やかで人当たりの良い空気を纏っているのだが、今の彼の背中が放つ気配は鬼気迫るものがあった。
Starlit
PAST※暁月6.0前提。あぶないティータイム続き。ついにヴェーネス登場。終わらせましょう……。あまあま?だョ!
※この小説はご都合・捏造を含みます。雰囲気で楽しめる方が読んでください。
ヒカセンの名、容姿設定なし。
エメ、トセルク、大好き!4 祈りを喝采に変え、花道を歩ませ 淡い期待を持っていた。信じて協力してもらえるかもしれないと。それは、話すほどに目の前で項垂れ、固く自身の手を握るエメトセルクの姿に、脆く崩れていった。
「……荒唐無稽だ、とても信じられたものじゃない」
このエメトセルクが、信じられるはずもない。あなたは星を飲み込んでいく絶望を知り、失う無念を知り、人類を背負った執念を知る。そして、うっすら使い魔もどきに斃されたのだと。
「……世迷言はもう十分だ。私は仕事に戻る、二度と邪魔をするな」
その目に、今までの触れ合いも全て謀りに過ぎないと吐き捨てられたようだった。刃物が音を立てて深く心臓に突き立てられ、思い出を裂くように。
友2人が背を向けて行ってしまう。
これでいいんだ。全て本当のことを話した。今までが夢のような時間だったのだから。
5760「……荒唐無稽だ、とても信じられたものじゃない」
このエメトセルクが、信じられるはずもない。あなたは星を飲み込んでいく絶望を知り、失う無念を知り、人類を背負った執念を知る。そして、うっすら使い魔もどきに斃されたのだと。
「……世迷言はもう十分だ。私は仕事に戻る、二度と邪魔をするな」
その目に、今までの触れ合いも全て謀りに過ぎないと吐き捨てられたようだった。刃物が音を立てて深く心臓に突き立てられ、思い出を裂くように。
友2人が背を向けて行ってしまう。
これでいいんだ。全て本当のことを話した。今までが夢のような時間だったのだから。
Starlit
PAST※暁月6.0前提。「花の香り」つづき。
エルピスでやばい薬飲まされた光。いかがわしいですが、健全です。
こいつら、いつになったらヴェーネスに会って大事な話をするのかって?ちょっとこちらへ………カイロス発動。
※この小説はご都合・捏造を含みます。雰囲気で楽しめる方が読んでください。
ヒカセンの容姿設定はエメよりいくらか背が低い。としか考えていません。
エメトセルク、大好き!3 ~あぶないティータイム「ヒュトロ、ダエウス! 大変!」
アナグノリシス天測園のベンチでお茶を飲んでいる彼を見つけ、走り寄ります。ヒュトロダエウスは「ん?」と穏やかな顔と、どこまでも見透かすような朝紫色の目を見せました。
「エメ、トセルクが、おかしい!」
ヒュトロダエウスはえっと短く声を漏らした後、ぶるぶると身を震わせ始めました。
「ふ、フフフ……詳しく、教えて……」
お腹を押さえながらベンチの席を勧めてくれたので、飛び込むように座り、私は話を始めました。
ヘルメスと観察者の連絡のために天測園を歩き回っていたら、ある棟の前にエメトセルクがいたのです。ドアを背にひとりで顔を顰め腕を組んで立っていました。何をしているのかと近づいていくと彼は私に気づき、目を見開いて
6949アナグノリシス天測園のベンチでお茶を飲んでいる彼を見つけ、走り寄ります。ヒュトロダエウスは「ん?」と穏やかな顔と、どこまでも見透かすような朝紫色の目を見せました。
「エメ、トセルクが、おかしい!」
ヒュトロダエウスはえっと短く声を漏らした後、ぶるぶると身を震わせ始めました。
「ふ、フフフ……詳しく、教えて……」
お腹を押さえながらベンチの席を勧めてくれたので、飛び込むように座り、私は話を始めました。
ヘルメスと観察者の連絡のために天測園を歩き回っていたら、ある棟の前にエメトセルクがいたのです。ドアを背にひとりで顔を顰め腕を組んで立っていました。何をしているのかと近づいていくと彼は私に気づき、目を見開いて
Starlit
PAST※暁月6.0メイン前提。エメ、トセルク、大好き!つづき。
前作のように可愛い話にしたかったのですが、ちょっと違ったな。ゴメンナサイ
タイトル通り花の香りの表現があります。苦手な方もいらっしゃると思いますので、お好みでイイ具合の香りだとお考えください……。
↓ヒカセンのひとこと
インドでそういう風習があるらしいと見つけたので、やってもらった。
エメ、トセルク、大好き!2 ~花の香り ヘルメスが先に向かった牙の園まで、4人で向かいます。
ノトスの感嘆からナビを利用してゼピュロスの喝采へ移動すると、道沿いに鮮やかな花畑が見えます。
「綺麗だね」
彼女がそちらを眺めて顔を綻ばせました。
「お花、皆好き。いろんなお花、創る」
そこには様々な花が所狭しと咲き誇っています。足元に隠れるように咲く細やかな小花から、手を伸ばせと木の上から誘うように咲く花、宙を踊るように舞う花、人を飲み込みそうな大きな花も見えます。花の創造者達が好き好きに種を撒いていくのです。
花は気持ちを伝える素敵なプレゼントのひとつだと聞いています。
「ねえねえ、皆で、花束、作りたい!」
3人を見上げると、ヒュトロダエウスが穏やかな顔を明るくします。
5191ノトスの感嘆からナビを利用してゼピュロスの喝采へ移動すると、道沿いに鮮やかな花畑が見えます。
「綺麗だね」
彼女がそちらを眺めて顔を綻ばせました。
「お花、皆好き。いろんなお花、創る」
そこには様々な花が所狭しと咲き誇っています。足元に隠れるように咲く細やかな小花から、手を伸ばせと木の上から誘うように咲く花、宙を踊るように舞う花、人を飲み込みそうな大きな花も見えます。花の創造者達が好き好きに種を撒いていくのです。
花は気持ちを伝える素敵なプレゼントのひとつだと聞いています。
「ねえねえ、皆で、花束、作りたい!」
3人を見上げると、ヒュトロダエウスが穏やかな顔を明るくします。
Starlit
PAST※暁月6.0メイン前提。エルピスにて正体を明かす前。ヒカセンの気持ちはメーティオンに伝わっちゃうおはなし。
※この小説はご都合・捏造を含みます。雰囲気で楽しめる方が読んでください。
ヒカセンの容姿設定無し。自由に補完して楽しんでいただければ幸いです。
エメ、トセルク、大好き! [[rb:その個体 > 彼女]]はオパールのような、煌めく虹色の心を持っています。
ヘルメスからむやみに心と直接交信することは良くないと教えられているので、詳しく視てはいません。
彼女からデュナミスが溢れてくるのです。
ここでそのように心を輝かせるものはいません。ヘルメスも他の人間とは違う心をみせますが、それは暗く滲んでいることが増えました。
彼女はエーテルの薄い仲間であり、その素敵な心に惹かれ、お友達になってもらいました。彼女のデュナミスは私を優しく迎えてくれています。視なくとも心がわかってしまうのは申し訳ない気持ちがしますが、とても嬉しくて、くすぐったい気がします。
◆◇
私と彼女は視察に来たエメトセルクとヒュトロダエウス、案内するヘルメスと共にエルピス内を回っていました。
11086ヘルメスからむやみに心と直接交信することは良くないと教えられているので、詳しく視てはいません。
彼女からデュナミスが溢れてくるのです。
ここでそのように心を輝かせるものはいません。ヘルメスも他の人間とは違う心をみせますが、それは暗く滲んでいることが増えました。
彼女はエーテルの薄い仲間であり、その素敵な心に惹かれ、お友達になってもらいました。彼女のデュナミスは私を優しく迎えてくれています。視なくとも心がわかってしまうのは申し訳ない気持ちがしますが、とても嬉しくて、くすぐったい気がします。
◆◇
私と彼女は視察に来たエメトセルクとヒュトロダエウス、案内するヘルメスと共にエルピス内を回っていました。
Starlit
DONE※6.0メイン前提。※雰囲気で楽しめる方がどうぞ。終末を越えてまもなくのエメ光♀。
私の小説の中では口の悪い雄エメな方。
「攻めの『嫌なら抵抗しろ』に対して3秒で制圧して『嫌なら最初からこうしてる、分かったか?」と威圧する受け』が書きたかったはず。
※エメ生存if
光の容姿は、身長がエメよりいくらか低い。その他設定なし。
熱気 自分の呻き声で目が覚めた。身じろぐと体のあちこちが痛んで涙が滲んでくる。どこかがジンジンと熱をもって痛み、脈を騒がせている。
これが、星の終末に抗った痛みか。全快が保証されているだけでも幸運だ。仲間たちの応急処置のおかげもあるだろう。
体勢を変えるのを諦めて力を抜くと、片手が何かを握っていることに気づいた。握り直すとそっと握り返される。そちらに目を向けると、月明かりの透けたカーテンの前に影があった。金の双眸が浮かんでいる。きらりと揺れてこちらを窺っている。
「エメトセルク……?」
スツールを寄せて影が近づいた。静かに息を吐く音が聞こえ、もうひとつの手が重なってきた。
「いるの?」
一瞬、彼は星海に還ったはずではと過った。わたしはまだ[[rb:夢現 > ゆめうつつ]]だったのかもしれない。
7156これが、星の終末に抗った痛みか。全快が保証されているだけでも幸運だ。仲間たちの応急処置のおかげもあるだろう。
体勢を変えるのを諦めて力を抜くと、片手が何かを握っていることに気づいた。握り直すとそっと握り返される。そちらに目を向けると、月明かりの透けたカーテンの前に影があった。金の双眸が浮かんでいる。きらりと揺れてこちらを窺っている。
「エメトセルク……?」
スツールを寄せて影が近づいた。静かに息を吐く音が聞こえ、もうひとつの手が重なってきた。
「いるの?」
一瞬、彼は星海に還ったはずではと過った。わたしはまだ[[rb:夢現 > ゆめうつつ]]だったのかもしれない。
maLucia_sandbox
MEMO新生を進むノエル様と暁月を旅するるしくんのちょっとした小話小話だけど5000字超ある不思議。
断絶、されど薄氷の奇跡「……荷物配達の護衛?」
普段人に頼み事をしない彼女……いや、彼に珍しく声をかけられたのは、よく晴れた初春のことだった。
「あぁ、キャンプ・ドラゴンヘッドからレヴナンツトールへ物資を届ける輸送隊が相次いで襲われているようでな。我に護衛の依頼が来たわけだが.......如何せん数が多い。往復に手間がかかる故、お前にも声をかけたのだ」
どうせお前は暇であろう?と彼はこちらの都合はお構い無しといった様子で口端をにやりと釣り上げる。
レヴナンツトールからキャンプ・ドラゴンヘッドへの物資の輸送。それははるか昔……という程でもない、"少し過去に自分もこなした"依頼だ。
という事は、彼もいよいよ、そういうことなのだろう。
5741普段人に頼み事をしない彼女……いや、彼に珍しく声をかけられたのは、よく晴れた初春のことだった。
「あぁ、キャンプ・ドラゴンヘッドからレヴナンツトールへ物資を届ける輸送隊が相次いで襲われているようでな。我に護衛の依頼が来たわけだが.......如何せん数が多い。往復に手間がかかる故、お前にも声をかけたのだ」
どうせお前は暇であろう?と彼はこちらの都合はお構い無しといった様子で口端をにやりと釣り上げる。
レヴナンツトールからキャンプ・ドラゴンヘッドへの物資の輸送。それははるか昔……という程でもない、"少し過去に自分もこなした"依頼だ。
という事は、彼もいよいよ、そういうことなのだろう。