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    yayosan_P

    MOURNING元々某支部に掲載していましたが、色々あって作品非公開にしたので。支部でしか読めなかった話を引っ張ってきています。
    眩くんがこの歳になってはじめて喧嘩できるだけの友達ができたというか人付き合いができたとかだったら三日三晩踊り狂ってしまうなと思った話。杁の兄属性に夢を見ています。
    家出少年は安息を知る「もう、いい加減にしてください!」

     腹の底から出した言葉はその内容こそ普段と変わらないものだったが、声色は怒りに震えたものだった。
     いつもと違う声を耳にして利狂が眉毛をピクリと動かす。力強く机を叩けば天外と溺は会話を止め、それぞれが眩に向き直った。
     はぁ、と呼吸が荒くなる。目が赤くなっていないかを本当は気にかけるべきだったかもしれないが、そんな心の余裕も無くなるくらいに頭の中が乱れていた。真っ白というよりも灼熱のマグマに覆い尽くされ焼かれていくような心地だ。眩は自身の内側から湧き出る衝動と感情に任せるまま、鞄と携帯を掴むと外に飛び出す。
    「くらむん」と、焦ったような溺の声が聞こえてきた。「やめなさい」という利狂の制止は果たして眩と溺、どちらに向けられたものだろう。「くらむん」、最後に聞こえた天外の声色は聞いたことがないくらいに寂しそうなものだったが、絆されてなるものかと強く、扉を閉める。
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