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    tatuki_seed

    DOODLE幕末とか明治とかそのくらいのどこぞの村でのパラレル月尾。
    不穏なやつ。
    人外月と百ちゃんの連ツイ幕末とか明治とかそのくらいのどこぞの村でのパラレル月尾。多分子供。
    村の外れの人が来ない神社の奥にたまたま迷い込んだ尾。そこで同年代くらいの月と出会う。妙に意気投合して仲良くなり、それ以来尾はちょくちょく神社の奥へ。そこに行くと何故かいつも必ず月はいる。何をするでもなく、話をしたり木の実を拾ったり、そんなことをして一緒に過ごすだけ。尾はたまに食べ物を持っていって一緒に食べたり、月は土産に珍しい花を見せてあげたり。
    そんなある日、いつものように尾が神社の奥へ行くと、今日は何故か月がお面を被っている。多分狐面とかそういうあれ。でも見える頭も服も声も月だし、聞いてみても笑ってはぐらかされるだけで理由は答えてくれない。尾もまあいいかと思っていつも通り過ごす。ところが夕方になり、そろそろ帰ろうかという時になって、月が尾に連れていきたいところがあると言う。不思議に思いながらも頷き、月に手を引かれるまま森の奥へ奥へと進んでいく。流石に不安になって、どこへ行くのか、いつ着くのかと尋ねてみるもはぐらかされるばかり。そしてふと気付く。いつもより背が高い気がする。これは本当に月なのか。服も声も知ったものだが顔は見ていない。しかし己の手を掴む力が強く振り解くことは出来ない。いつの間にか完全に日は落ちて周囲は真っ暗。自分が道を歩いているのすら分からない。そうして森の闇の中に二人の姿は消えていった。
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    ツバキ

    DONE私の中で吉村さんが残酷な人ではないと思ってて、殺す事に対する考え方がこうなのかなと考えながら書きました。
    ※エージェントの西谷と獅子堂でてきます。
    薄暗く無機質で冷たい空間で部屋を満たす。この部屋にいる人間はみな感情はいらない。なぜなら今から死ぬ人間に情けなどいらないからだ。
    これが処刑執行の”いつも”の風景だ。
    「………。」
    吉村はこの光景を少ない数ではあるが何度か見てきている。しかし、これに慣れる人間がいたとしても大抵ろくな性格を持っていないであろう……。普通の人間なら当然の考え方だ。だが稀に全く対照的な意見を持つ者がいる。
    そう頭の中考えているうちに時が経ち、いつの間にか誰かが放った冷たい銃声が部屋で静かにこだました。
     
    吉村の経験上1度だけこの光景を見ないですんだ事がある。それは大道寺にしては珍しい”賭け”であり、この賭けは見事にこちらの勝ちであった。最初この話を主任から聞いた時、反吐の出る話だと思った。何故、情の要らないこんな場所でそんなことをしなければならないのか…と。それに死ぬ相手は吉村に対して反抗的な人間であったため余計に不満だった。しかし、振り返ってみると正解だったのだろう。目を離せないほど危険だが、大道寺には必要な人材を確保出来たからだ。
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