桃太郎
botomafly
PROGRESS桃太郎オマージュのやつ同じページを編集していくスタイル
花怜 鬼と桃源2 更新日10/18 目の前の惨状に謝憐は言葉を失った。本来であればこの家は、畳と木の匂いに包まれ、心地よい静寂に満ちている。
「こんなの……」
だが部屋を満たすのはむせ返るような鉄のにおいと埃っぽさ。同じ静寂でもこちらは生命を脅かすものだった。
「昨日の朝、見知らぬ客が訪ねて来たのよ。朝になっても先生の姿を見ないから、様子を見に来たら既に……」
でもこれ、本当に先生なの?
恐る恐る訊ねた近所の女性は、奇妙な現場から目を逸らした。今でも信じられないでいるのだ。
そこに遺体はない。あるのは1箇所に大きく壁と床に広がる血溜まりと、灰の塊だ。血があるなら確かに人は居たのだろう。だがこれでは、本当に亡くなったのだと思えない。酷い現場ではあるものの、悲しいことに現実味がなさすぎて、息を呑む程度で終わってしまった。
5370「こんなの……」
だが部屋を満たすのはむせ返るような鉄のにおいと埃っぽさ。同じ静寂でもこちらは生命を脅かすものだった。
「昨日の朝、見知らぬ客が訪ねて来たのよ。朝になっても先生の姿を見ないから、様子を見に来たら既に……」
でもこれ、本当に先生なの?
恐る恐る訊ねた近所の女性は、奇妙な現場から目を逸らした。今でも信じられないでいるのだ。
そこに遺体はない。あるのは1箇所に大きく壁と床に広がる血溜まりと、灰の塊だ。血があるなら確かに人は居たのだろう。だがこれでは、本当に亡くなったのだと思えない。酷い現場ではあるものの、悲しいことに現実味がなさすぎて、息を呑む程度で終わってしまった。
botomafly
PROGRESS暇なときにちまちま書いてくやつ更新頻度は謎なので気長に
私が書くと桃太郎もこの温度感になっちゃうんだ
花怜 鬼と桃源 更新9/22夜→9/23夜 むかしむかし、海の向こうへ思い馳せる少年がいた。
育った村から少し歩き、家々の屋根が見えなくなるところまで行くと、潮のにおいがする。徐々に低くなる土地を川に沿っていけば、そこには海が広がっているのだ。
今日は曇り空だが、晴れていれば海が見えた瞬間には陽の光が反射して、この世のものとは思えない景色が広がる。これが林に囲まれ、静かに寂れた村の近くにあるものだから、尚更別世界だ。
見えてきた海は雲を通した薄い陽の光を反射してた。平坦な林道は姿を変え、一本道の先にあるごつごつと角ばった岩場を彼は身軽に抜けていく。
そうして屈めば海に触れられる距離まで行くと、少年……謝憐は潮風に目を閉じた。天気は良くないが、風は凪いでいる。平凡な一日だ。
9629育った村から少し歩き、家々の屋根が見えなくなるところまで行くと、潮のにおいがする。徐々に低くなる土地を川に沿っていけば、そこには海が広がっているのだ。
今日は曇り空だが、晴れていれば海が見えた瞬間には陽の光が反射して、この世のものとは思えない景色が広がる。これが林に囲まれ、静かに寂れた村の近くにあるものだから、尚更別世界だ。
見えてきた海は雲を通した薄い陽の光を反射してた。平坦な林道は姿を変え、一本道の先にあるごつごつと角ばった岩場を彼は身軽に抜けていく。
そうして屈めば海に触れられる距離まで行くと、少年……謝憐は潮風に目を閉じた。天気は良くないが、風は凪いでいる。平凡な一日だ。
ymt_hkt
DOODLEお題ガチャから!【友達と電話している桃太郎を眺める白澤。身振りが可愛すぎて作業が進まない。
#お題ガチャ #イチャイチャしてるだけ https://odaibako.net/gacha/2542】
ろみじあ
DONEタイトル通りの安赤桃太郎パロ。安赤+こなくんでこなんくんががっつり出張ってます。後半になるにつれどんどんしょーもなくなるギャグ…です…何でも許せる人向け。(5月14日追記)シクトリ7の展示でした。 16
maeda1322saki
MAIKING桃太郎創作。吉備回子と悪魔カイコの出逢い編。途中まで書けたので載せ〜!(書き直した部分あるので一から。吉備回子のはなし一.桃⬛︎香り⬛︎⬛︎る血
――令和⬛︎⬛︎年。十二月。
――神奈川県警警察署内、取り調べ室。
だらしなく背もたれに背を預けて座る。短い足は辛うじて床に着く程度。その足を交互に振って、トン、トン、トン、と床を鳴らす。両手には重たい手錠が付けられ、霊力はそれにより封じ込められている。なので動かす気にもなれずに、机の上に置いていたまま。
僕の視界は、横の薄汚れた白い壁を映していた。なんの感情も持たず、ただ壁を見つめた。
はらり、と自身の桃色の髪が睫毛を撫でて膝に落ちたのを見ると同時に、「……おい」と男の声が耳に入る。
何も映さない朱色の瞳で彼を視界に入れれば、彼と目が合った。己が呼んだというのに、彼は顔を引き攣らせ生唾を飲んだ。瞳が揺れている。そこに見えるのは恐怖だ。彼は、僕に恐怖していた。
25156――令和⬛︎⬛︎年。十二月。
――神奈川県警警察署内、取り調べ室。
だらしなく背もたれに背を預けて座る。短い足は辛うじて床に着く程度。その足を交互に振って、トン、トン、トン、と床を鳴らす。両手には重たい手錠が付けられ、霊力はそれにより封じ込められている。なので動かす気にもなれずに、机の上に置いていたまま。
僕の視界は、横の薄汚れた白い壁を映していた。なんの感情も持たず、ただ壁を見つめた。
はらり、と自身の桃色の髪が睫毛を撫でて膝に落ちたのを見ると同時に、「……おい」と男の声が耳に入る。
何も映さない朱色の瞳で彼を視界に入れれば、彼と目が合った。己が呼んだというのに、彼は顔を引き攣らせ生唾を飲んだ。瞳が揺れている。そこに見えるのは恐怖だ。彼は、僕に恐怖していた。