Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    花束

    朧気(おぼろげ)

    INFO笙主♂「勘弁してくれ!!」アンソロジーにイラストで参加しました。

    こちらの笙主文は寄稿イラストを描くさいのイメージとして書いたものになります(プロットみたいな感じ)
    フォロワー様に文章の一部を校正していただきました。ご協力ありがとうございました!

    笙主♂「勘弁してくれ!!」アンソロジー本は、6月25日に開催されるカリギュラwebオンリーイベント『理想に手向けの花束を2』にて頒布されます。

    .
    過去の孤独、今そこにある希望(笙主♂)放課後、一緒に帰ろうと部長からWIREが来た。
    珍しいと訝しむが嬉しく感じるのは誤魔化せず、教室で待つことにする。
    手持ち無沙汰なので窓を見やる。

    ふと、現実の自分を思い出す。
    昼間でもカーテンを閉め切った薄暗い部屋の中で縮こまるように座っている自分は、過去の罪に囚われて曇った虚ろな目で仕方なく、その日その日を生きている。

    もう逃げないで[[rb:現実 > 地獄]]を生きると決めた。その決意を捨てるつもりなどない。しかしどうしても、不安と少しの罪悪感を捨てられない。

    自分は本当に[[rb:現実 > 地獄]]を生きていけるのか。見殺しにした一凛を置いて前を向いて良いのか……。

    「笙悟」

    聞き慣れた声によって暗い思考の底から引き上げられた。
    889

    nasukoDayo

    DONEアルカヴェ/モブ→カヴェ描写を微量に含みます。
    前の小説と続きの軸ですが区切ります。
    ★アルカヴェワンドロワンライのお題お借りしました。

    ③【花束】依頼人にまさかの求愛をされて愚痴るカーヴェとそれを聞いているだけのアルハイゼン
    ④【機嫌】自分の小さな作品を部屋に飾っているのを見つけてご機嫌なカーヴェとカーヴェがいることにご機嫌なアルハイゼン
    傍にいる人② 依頼人の新居が無事に完成した――それはいい。とてもいいことだ。むしろ物分かりのいい依頼人で、修正はたった一回で済んだくらいだ。そこまでは素晴らしかったんだ。
     だから僕も、新居に飾る花を選んでほしいなんていう専門外の依頼も請け負ったんだ。インテリアとして飾るなら造花を勧めたが、どうしても生花で、それも束でほしいんだと。
     僕は真心を込めて選んださ。僕の作品たる住居が家になるお祝いだぞ? 当然だろ。しかし難しかった。室内の装飾に合う色で、もちろん香りもよくなくちゃならないし、少しでも長持ちする、できれば手のかからない花の方がいい。あんまり希少なものもダメだ。わかってないな、特別すぎるのも問題なんだ。枯れてしまっても、また次が飾れる方が嬉しいだろ!
    5802