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    違和感

    りんごおばけ

    DOODLEアン葉アンです(???たぶん???)
    なぜか今このときにバレンタインデー。中身あんまり関係ないけど。

    こういう感じ、違和感なく攻守がコロコロ切り替わるのが好きです、麻倉夫婦は。


    ポイピクとはなんだろう……(文字数)
    いいなずけたちの事情最後に見えたのは、琥珀色の瞳と絹糸のように細い髪で。
    直後暗転した世界にもたらされたのは、マシュマロみたいに柔らかくて溶けそうな唇の感触、だった。


    熱い。頭が熱い頬が熱い目が熱い。唇が、燃えるように熱い。
    そのうえ今しがた口の中でとろけてしまったモノのせいで、甘い。圧倒的な甘さが脳を麻痺させてくるから。
    唇が……あまい。
    「なっ……ななななになになにすすする」
    「なにするんだって?キスよキス」
    「キッ………!!!」
    「落ち着きなさい、たかがキスで」
    「おっ、落ち着けるかっ!!!!」
    バン!とオイラはテーブルを叩いた。くしゃくしゃになった金色の紙がポコンと跳ねる。甘さの元凶、チョコレートの入っていた包み紙。
    アンナが、いかにもどうでも良さそうにスーパーから買ってきた、2月の真ん中頃のイベントのアレ。しかも今日は当日でさえない。その日はとうに終わってる。つまりこれは売れ残……適当にも程があるがそれでもくれると言うなら尻尾を振って受け取ってしまうのは。悲しいかな惚れた弱みというやつか。
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