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    95

    しんどうゆか

    DONEチェリまほ95話を読んで、夏歌ベストみたいなのを聴いてたら、子供の頃に横須賀の海で、くろあだ出会ってないかなって妄想が走り出したので書いてみました。しんどう(作者)の妄想多分なことを留意の上お読みください。黒沢視点のお話です。イメソンは「secret base〜君がくれたもの〜」とか「LIFE」といったザ・夏歌です。海はいいですね(豊田先生の受け売りですみません)。
    運命という名の魔法 子供の頃、俺は家族と一緒に、地元・横須賀の海へよく出かけて行った。
     ある年の夏に、その海で出会った、黒髪で色白の、憂いを含んだ表情がやけに印象的な男の子のことを、今でもよく覚えている。

     横須賀の港は軍港として有名だから、観光客もたくさん来ていた。その中で、その子は周りの様子を気にすることもなく、食い入るように、ただ海の方を見つめていた。
     邪魔をしてはいけないと思ったけれど、俺はどうしても、彼と話をしてみたいと思った。それで俺は、意を決して彼に話しかけた。
    「軍艦、好きなの?」
    「えっ……? あ……うん。好きだよ。カッコいいからな。……お前も好きなの?」
     突然話しかけられたことに、戸惑いを隠せないようだったけれど、彼は俺の質問に答えてくれた。おまけに彼は、俺に質問をしてくれた。だから俺は「うん、好きだよ」と返事をした。彼は何処となく照れ臭そうにして「そうなんだ」と返した。
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    まる@雑多

    DONEフォロワーさんの絵にssつけるやつをやりました。
    オズさん(@Wreck373_95)の以下の絵イメージです。
    https://twitter.com/Wreck373_95/status/1352865803348054016?s=20
    ※義善(ぎゆぜん)だけど最終的に別れます・暗めかもなので注意
    我妻善逸という男は卑怯者だ。勇気のない意気地なしだ。
     少なくとも俺自身はそう思う。
     じいちゃんに拾われる前も、じいちゃんの元で修行していたときも、鬼殺隊に入ってからも、それは変わることがなかった。泣いて、逃げて、人にすがって、情けなく生きてきた。
     でも、俺だって好きでこう生まれた訳じゃないんだ。俺は俺なりに一生懸命生きているし、生存することくらいは許して欲しかった。
     そんな俺にも、優しく接してくれた人はいた。
     じいちゃん(ちょっと殴りすぎだけど)、炭治郎、禰豆子ちゃん、伊之助(お前も暴力的だよな)、鬼殺隊に入ってからは特に、いい人達に囲まれていたと思う。
     そのうちの一人、冨岡義勇さんとは、鬼殺隊に入って間もない頃、偶然知り合った。
     町で初めて彼を見たときは、綺麗な人だなと思った。烏羽色の髪を無造作に束ね、切れ長の瞳は深い海を思わせる色をしていた。俺は男前のことは嫌いだけど、彼はなんというか、放っておけないが先に来てしまったせいで拒否反応は出なかった。まあ無理もないと思う。だってお店に入って料理を頼んでおきながら、財布を忘れたことに気付いて心底困っていたからだ。言い訳もしな 2013