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    lemoN

    Lei

    MOURNING死ネタ(🦊死んでるので👹だけ)
    Lemon聞きながら書きました
    独白ミスタが死んだ。少し危険くらいの難易度だったはずの依頼で、腹部に銃弾を受けて死んだ。鬼のヴォックスにとってはそれくらい大したことないが、ただの人間のミスタにとってはそれは致命的だった。彼は最後に自分に電話をかけようとしたところでこと切れたらしい。彼の死に際に立ち会うこともできず、警察からの連絡でそれを知ったヴォックスはそれを現実と受け止めることが出来なかった。警察署の霊安室で、ただの死体と成り果てた彼を見た時、ヴォックスは慟哭するのを止めることが出来なかった。ミスタは死体となっても綺麗なままだった。血の気を失い青白い顔。瞼が閉じられ、美しい空色の瞳が現れることは二度とない。ヴォックスの体を突き抜ける、自分の身が張り裂けてしまいそうなほどの悲壮感と喪失感。そっと頬を撫でてやっても、彼はえへと喜びをあらわにしながら笑うことはもう無い。指先から伝わってくる冷たさが、彼の死を鮮明に伝えてくる。そっとキスをしても、手を握っても彼は戻ってくることはない。無駄とは分かっていても、心のどこかで何するんだよと彼が起きてくるんじゃないかと期待してしまうのだ。
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