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    イング

    肝缶ω

    DONEドラちゃんはヒナちゃんのこと、完全に「私の」ムーブしてるだろ!ってとこが好きなんですが、実際血とかもらってなさそうだよな。と思って書いたドラヒナ(未満)です。

    フライングですが、ヒナちゃんお誕生日おめでとう!!
    強く美しい私のハムスター(さぁ、そろそろやってくる頃だ)

     トンチキ吸血鬼が騒ぐにはまだ最繁時とは言えない時間帯。言わば、吸血鬼にとってもそれを取り締まる吸対や退治人にとってもウォーミングアップタイム。いつものように、外はサックリ、中はしっとりと焼き上がった極上のクッキーが並ぶ皿が二枚。そのうち一枚を使い魔であるジョンの前に置いたドラルクの予想通り、勢い良く床板に擬態した出入り口が開く。床下から赤毛の少女が期待に満ちた顔で飛び出してきた。
    「クッキーの匂い!!…ではなく、ドラルク!監視に来たぞ!」
    「いらっしゃいヒナイチ君。用意してあるよ。」
     もうとうの昔に、その体裁は意味をなさなくなっているはずだ。
     と、ドラルクは部屋中の甘いバターと砂糖の匂いを押しやる地下の空気に、何やらひどく…美味そうな香りが微かに混ざるのに気が付いた。見ると、床板を持ち上げる彼女の右手首。制服下のブラウスから医療用パッドが微かに覗いている。
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