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    こっそり

    irohamommiji

    DONEフリリコwebオンリー新刊サンプル
    ポーラスター/全年齢/文庫サイズ/72p
    本編軸~n年後/恋愛未満だったふたりが両片思いを経て両想いになるまで
    りこちゃんが博士と夜中こっそり会ってたりいったん船を降りたり学園の卒業プロムに出たり将来の夢決めたりとかいろいろ捏造してます。
    ポーラスタープロローグ

    『リコ。ロイくんとフリードさんにも渡してくれないか』
     父アレックスから電話でそんなふうに頼まれたのは、パルデアに滞在中のときだった。
     新しい絵本が出たんだ、という父に言われてベリッパー郵便を受け取ったとき、リコはふしぎだった。父の絵本をたくさん読んでいたロイにというのはわかる。けれど、どうしてフリードにも?
     そんな疑問が解決したのは、絵本を読みきったロイが、「見てよ、リコ!」と目をキラキラさせながら、リコに伝えて来たときだ。ホンゲ、ホンゲ、とうれしそうにホゲータが鳴く。
    「これ、ここ! フリードの名前がある!」
    「え? ほんとだ……!」
     著者である父アレックスの写真の下、監修にフリードの名前が並んでいる。ミーティングルームで、ニャオハとリコが、ロイが指さしたところをいっしょに本をのぞきこんでいるときに入ってきたのは、話題の主だった。
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    餅@94

    PAST以前にTwitterであげた眠りミカと小さな透君のお話に若干の加筆修正をしたものです。春なので再掲。
    うっすら拳→ミカ。


    数十年後、桜の下を元気にビキニで練り歩く儚さのカケラも無くなった次兄を見てこっそりため息を吐く透君が居るとか居ないとか。
    花守り 桜もそろそろ咲こうかとする頃、どこかから一通の手紙が送られてきた。
     その中身を読むなり、拳兄は大慌てで俺を隣のおばちゃんに預けてどこかへ飛び出て行って、それから数日経ってようやく帰ってきた。


     その腕の中に眠ったままの綺麗なお姫様を抱いて。

     ▼▼▼

     そのお姫様は実はお姫様じゃなくて、ずっと行方不明になってた俺のもう一人の兄ちゃんだった。
     名前はミカエラ。
     初めて拳兄からその名前を聞いた時は、この国じゃ馴染みの無い音だなって思ったけど、こうやって本人を前にすると舶来人形みたいに綺麗なこの人にはとても良く似合う名前だと思う。

     ミカ兄はずっと寝ていて目を覚さない。

     拳兄が言うには、ミカ兄は俺がうんと小さい頃に俺達とはぐれちゃって離れ離れになったんだって。拳兄はミカ兄を探してあちこちを転々としてたんだけど、たった一人で、しかも俺を連れてだから中々の上手く行かなかったらしい。
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