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    なべ

    リク@祝祭4水滸図2き7

    DONE1109
    前に描いたらくがきグレシルから着想を得たグレシル(ビアさんにベクトル向かってる表現アリ)小説
    一応シルビアさんにょビアさんどっちでも可
    攻めが受け好き過ぎてやべーことになる&受けに様々なベクトルが向かう的なの好きなのでそんな感じになってます

    話とは関係ないけどフリーレン面白いですね…ハマりかけてます…
    豊穣祭と呼ばれる日の一幕※シルビアさんもしくはにょビアさんでも可





    雲一つない闇夜。天高く聳える月から降り注ぐは、美しくて淡く儚さすら覚える穏やかな光。今宵の催し物にピッタリな光景を背に、ソルティコの町は人々で賑わいを見せていた。
    普段入ることが出来ない領主邸の庭や訓練所は特に賑わっており、観光に訪れた人々が楽しそうに眺めている。
    その様子を領主邸の入り口付近で眺めていた男がいた。皺一つないスーツを纏い真っ黒なマントを羽織った長身で強面の人物。彼らを一通り見終わったあと視線を扉の方へと移し「まだかかりそうか……?」と呟く男の正体。それはーーーー。

    「グレイグお待たせーーーー!!」

    大国デルカダールが誇る英雄だった。彼は恋仲(だが将来的に妻にすると内心画作中)であるゴリアテこと誰もが知る超超スーパースターシルビアを待っていたようだ。
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    犬と暮らしたことがない

    DONEきんじょうさんがわたなべのそばから居なくなる時の話
    CPっぽい要素はあまり無い(つもり)ですので表記ないです
      その年の七月中頃、東京都立花木高等学校硬式野球部は全国高等学校野球選手権西東京大会の三回戦にて、その夏を終えた。
     三年生主将・金城捕手の表情は、最後の夏の幕引きに際して、清々しく澄んでいた。
     氷河や星明に比肩する実力校を相手に八回を無失点で抑えて互いに譲らぬ投手戦であったが、九回裏、高めに浮いた渡辺の球が捉えられて緩やかな放物線を描くと、ポール際すれすれを内側に、白球は静かに落ちた。キャッチャーマスクを取ってサヨナラの打球を遠く見送る金城の眼差しは七月の快晴の空を映すほどにも澄み渡って、その表情は寂しくもどこか晴れ晴れとしたものであった。
     試合後も、金城は涙が一滴も出なかった。決して、全力で戦わなかったというわけではなかった。リトルリーグ、リトルシニア、高校野球部と、長らく野球漬けで過ごしてきた日々にここで区切りがついて、様々な記憶や感情が張り裂けそうなほど胸のうちに満ちては巡り溢れていたが、彼自身も意外に感じるほど、涙がその頬を伝うことはなかった。
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