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    中二病

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    DONEただの性癖です。その2。
    自分の中の中二病が炸裂したネタ。何でも許せる方にだけ。
    みかつる&🍯🌰の異世界パロ。死にネタ。
    違う名前で呼ばれたりするので、苦手な方はご注意ください。
    急に湧いてきて、とにかく書きなぐってしまった本人だけが楽しい小話です。
    推しの死にネタが好きすぎる気がして反省。
    そんでもってこの話に🍯🌰の登場はない。(またもや)
    続きが書けたら登場予定です。
    fairy tale 1コツコツと靴音が響く。

    昨日まで研究所だったはずの建物は、すべてが瓦礫と化していた。
    ところどころに煙が燻る中、三日月は歌声を聞いた。紡がれる音に曲名を思い出す。
    『歓喜の歌』ーいいや『喜びの歌』だったか。
    ジャリ。と警戒して踏みしめた足が音を鳴らした。
    「誰?」
    ふいに声をかけられる。三日月はこの瓦礫の中に生存者がいたことに別段驚いた様子もなく、声の方に視線をやった。煤けた襤褸をまとった少年がいる。
    「上手に歌うなぁ。お前はここの子か?」
    襤褸の中から金色の目だけが煌々と光る。
    「ああ。でも残念ながら、もう、みんないないぜ。」

    ザァ、と風が吹く。少年のまとっていた襤褸が風で舞う。外れた襤褸からは肌はもちろん、先ほどの印象的な目以外は真っ白な少年だった。アルビノかーーー三日月はこの研究所の目的を思い出しながら少年を見た。
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