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    怪人

    mp_y1005

    MOURNING戦闘により足が破損して動けなくなった上に耳も目も機能しなくなった弟子の話。

    状況が分かりにくいので補足。
    夕方、S級会議からの帰り道、街中に突如現れた激強怪人と戦うジェノス君。ジェノス君は今、怪人にぶん投げられ、瓦礫やホコリまみれの廃墟ビル内にいるという状況。
    漫画にしたいと思ってメモしてたらめっちゃ長くなってきて、もうこれ私の画力では描き起こすの無理だろ!ってなったのでここに供養します。
    サイジェノ真っ暗闇の中、ほぼ無意識に「せんせい」と声を出したが、耳が壊れてしまったので今自分が声を出せているのかも分からない。怪人はまだ生きている。何とかせねばと唯一残った片腕をフラフラと動かしながら、周りに何があるか確認しようとした時、何者かに腕を掴まれる感覚がした。直感でそれが先生だと分かる。先生がここに居るということは、先程の怪人は先生が一撃で倒したのだろう。流石です…先生…などと思っていると腕を勢いよく引き寄せられ、体制が崩れる。大きな衝撃が来るかと思いきや、ふわりと体を包まれる感覚がした。先生は俺を抱き寄せてくれたのか。体が密着している部分から、先生の体温を数値で感じ取る。こんな時なのに心地よいと思った。
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    michiru_wr110

    PASTanzr
    初出2022.8.28.
    イベストバレ有(遊園地の怪人+ハイサマーロマンス)
    どうかしている。君も俺も(夏メイ) 夏井流星はけたたましい音を立てながらスマホを伏せた。
     液晶ディスプレイに表示された画像の正体に気づいたからである。

    (…………何なの)

     いつもより比較的静けさ漂う特対内。スマホを叩きつけた勢いで右手が僅かに痺れたまま、夏井は自席のデスクに勢いよく突っ伏す。一連の動作に、休日出勤中の他数名の課員たちは遠巻きに夏井の様子を伺うばかりだ。

     瞼の裏に過ぎるのは、後輩である秋元からFINEに送信された1枚の画像。青い空と透き通るほど眩しい海を背景に寛ぐ七篠メイの写真である。
     海の家らしいチープなつくりのテーブルの上には鮮やかな色味のスムージーが入ったグラスがいくつも乗っており、七篠はそのうちのひとつを口にしながら僅かに目を見開いていた。秋元は「個人的な用件」で春野と行動を共にしていたはずだったが、何がどうしてこうなったのか現時点では予想もつかない。それに、不意打ちの如く無防備な姿を撮られている七篠も七篠だ。身にまとう眩しい色味のチューブトップは七篠の肌の白さを殊更に強調している。しかもわき腹の辺りにはうっすらと不自然な翳りがあり、見方によっては影のようにも古傷や火傷の跡のようにも受け取れる。羽織るものを何も身につけていない点も相まって、夏井の平常心はすっかり隅に追いやられてしまっている最中だった。
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