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    なくろ

    さらさ

    MOURNING「何かあって不機嫌そうなクロリンが戦闘では息ピッタリな話」の続き。やっとくっつきます。
    付き合ってないのに痴話喧嘩は犬も食わない リィンとクロウの不仲騒動から数時間。第五階層の最奥まで回って《円庭》に戻ってきた面々は二人を除いて疲れ切った表情をしていた。余りにも不毛な痴話喧嘩、それでいて付き合っていないというのだから手に負えない。瞬く間にそれは広がり、新旧Ⅶ組は総出で溜息をつき、他の面々も事情を察したように苦笑いをしていた。一部生温かい目で見る者もいたようだが。

    「全く、本当にいいのかい?リィン君だって同じ気持ちを持っているのだろう?」
    「……あいつには悪いが、応えられるほど真っ直ぐじゃねぇんだ」

    テーブルを囲って、かつて試験班だった面々がクロウに詰め寄る。アンゼリカの言葉に彼は首を振った後、真剣に迫ってきたリィンの事を思い出す。構えば構う程、愛情と執着心そして独占欲が生まれ、その度にクロウは己を律してきた。果たしてそれは必要か、と。必要であるならばいくらでも利用できる。だと言うのに彼の場合はどうだ、根も真っ直ぐでたくさんの人から慕われている。そんな彼を利用するだなんて出来ないし、したくもなかった、これはフェイクでも何でもない本音であった。未だに《C》だったころの話も出してネタにするのは正直言ってやめて欲しいのだが。
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    ちりむく

    MEMO妄想小説2

    鏡舎にて…

    シキは、サバナクローのとある人物から借りた体操服を返しに鏡舎へ。そこでフロイドとジェイドに会う。

    このお話はフロイドとジェイドが出てくるシーンだけ抜き出したものです。
    監督生もここでは出てきません。なんでも許せる方どうぞです。
    シキは借りていた体操服を紙袋に入れて鏡舎に向かっていた。時間はすでに8時を過ぎており辺りは暗く生徒の姿もほとんどなかった。慣れない植物園での仕事を終え部屋に戻って来た後、うっかり眠ってしまい起きたらこんな時間になっていたのだ。学園の生徒でない自分が遅い時間に寮へ行くことは躊躇われたが今日返しにいくと自分が言った約束を破るわけにはいかなかった。

    鏡舎に着くと中を覗き込む。中には生徒達が数人立ち話をしており入りづらかった。
    仕方なく入り口の端で生徒達が帰って行くのを待っていたのだが、出る前に浴びたシャワーで身体と髪が冷えてきた。身体を抱きしめながら前ばかり気にしていたからか,背後に人が立った事にまったく気が付かなかった。

    「ヤドカリちゃん、こんな所でなにしてんの?」

    聞き覚えのある声と呼び名にシキは驚いて振り返った。声の主は思った通りの人物、オクタヴィネルのフロイドであった。フロイドは1人ではなく横には兄弟のジェイドがいた。ジェイドはシキの事を珍しそうに見ている。

    「今晩は」

    思わず困惑の表情のまま挨拶をしてしまったがフロイドはシキのそんな表情にはお構いなしであった。

    「髪の毛 1725