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    ぺた

    rica_km

    PROGRESSDK宇煉シリーズ:プロローグはドロライお題「短髪・ほっぺたむにー」でツイッターへ投稿した分です。

    こちらは、プロローグ・第1話・第2話です

    【続き03】https://poipiku.com/5529112/8888661.html
    応援団長宇髄くんと剣道部員煉獄くん◆00〜02◆プロローグ

    「黙想ーッ!」
     剣道部部長のよく通る声が剣道場の端まで響く。
     正座で整列している部員たちが目を閉じる。部員ではない宇髄はごく普通に立ち歩いたとて構いやしないのだが、この三十秒ほどの間はぴたりと動きを止めて壁際に立って待つ。両手には大きな薬缶をぶら下げている。中身は朝仕込んでおいた麦茶だ。
     三十名ほどの部員が揃って心静かに今日の稽古を思い返し、週末の地方予選に気持ちを整えている中で、宇髄も静かに深呼吸をする。
    「——黙想やめ。——先生、先輩方に向かって、礼!」
     一斉に床へ両手をついて深く礼を。続いて神棚のある正面へ向かって礼をし、解散。今日の練習はここまでだ。
     ピンと研ぎ澄まされていた剣士たちの空気は、途端にごく普通の高校生男子のさざめきに変わる。宇髄は剣道部員の一年生を呼び集めて、紙コップを配る係と麦茶を注ぐ係に分けた。そして自分はそれぞれの列の整頓を始める。まずは三年生から。
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