あ み
Valentine甘くない安コの甘くないバレンタインFor you -brown-「コナンくん、お帰り」
「ただいま、今日はそんなにお客さん多くなさそうだね」
学校から帰ってくるとポアロの前で安室さんに声を掛けられた。箒とちりとりを持ったその姿に、暗に昨日までの盛況ぶりとの違いを指摘すれば「うん、さすがに今日はね」と肩を竦められる。元々客の入りが悪いわけではないのだが、なんと言っても昨日はバレンタインデー。チョコレートやハート型を用いた限定メニューに加え、甘いマスクと人当たりの良さ、おまけに料理上手という三拍子そろったこの男の集客力は凄まじく、平日だというのに大量の女性客で満員御礼、店の外にも終日長い行列が出来るほどであった。
しかしそんな賑わいも昨日限り。普段通りに戻ったポアロに心なしかほっとしていると、おもむろに安室が近づいてくる。
1200「ただいま、今日はそんなにお客さん多くなさそうだね」
学校から帰ってくるとポアロの前で安室さんに声を掛けられた。箒とちりとりを持ったその姿に、暗に昨日までの盛況ぶりとの違いを指摘すれば「うん、さすがに今日はね」と肩を竦められる。元々客の入りが悪いわけではないのだが、なんと言っても昨日はバレンタインデー。チョコレートやハート型を用いた限定メニューに加え、甘いマスクと人当たりの良さ、おまけに料理上手という三拍子そろったこの男の集客力は凄まじく、平日だというのに大量の女性客で満員御礼、店の外にも終日長い行列が出来るほどであった。
しかしそんな賑わいも昨日限り。普段通りに戻ったポアロに心なしかほっとしていると、おもむろに安室が近づいてくる。
hina_labo
Valentine2022/2/12開催の安コ(広義)webオンリー内の企画、仮面舞踏会参加のSSです。お題は「バレンタイン」「節分」をお借りしました。
書いた本人が読み返してこっぱずかしくなるくらい甘々です(笑) 6
あ み
DONE私が思うクリスマスの安とコ。昨日いろんな人のクリスマスツイートを見てたら思いついたやつ。
Merry party「へっくしゅっ。やっぱ夜は冷えるなー」
探偵団の仲間たちとのクリスマスパーティーを終えたコナンは、緩んだマフラーを整えながら足早に居候先へと向かっていた。時刻は午後六時過ぎ。つい二日前に冬至を迎えたばかりの空は既に真っ暗になっている。今年は暖冬傾向だというものの日が落ちてしまってはやはり寒く、いっそ目的地まで走って行こうかと通りの奥を見遣ったそのとき、突然声を掛けられた。
「あれ?コナンくんじゃないか、こんばんは」
驚いて声の方を向けば、肩から大きなトートバッグを提げた安室が立っていた。だいぶ膨らんだバッグの口から長ねぎが飛び出している。
「あっ、安室さんっ こんばんは……、えっと、買い出し?」
2327探偵団の仲間たちとのクリスマスパーティーを終えたコナンは、緩んだマフラーを整えながら足早に居候先へと向かっていた。時刻は午後六時過ぎ。つい二日前に冬至を迎えたばかりの空は既に真っ暗になっている。今年は暖冬傾向だというものの日が落ちてしまってはやはり寒く、いっそ目的地まで走って行こうかと通りの奥を見遣ったそのとき、突然声を掛けられた。
「あれ?コナンくんじゃないか、こんばんは」
驚いて声の方を向けば、肩から大きなトートバッグを提げた安室が立っていた。だいぶ膨らんだバッグの口から長ねぎが飛び出している。
「あっ、安室さんっ こんばんは……、えっと、買い出し?」
あ み
DOODLE警視庁が揺れた事件の裏側の降さん。・大幅に修正しました
主人公は表で頑張っているので降しか出てきません。
Overture ——プツッ。
十一月八日、昼の十二時半を過ぎた頃。薄暗い部屋でテレビを眺めていた男はハッと我に返ると苦々しげな表情でリモコンの電源ボタンを押し、言葉を吐き捨てた。
「全く、一課も爆処も子供に何てことをさせているんだ!」
彼は何故こんなにも怒っているのか。それを説明するには少々時間を戻さねばならない。
警察車両が爆発したとの一報が入ったのは昨夜のこと。それもただの事故ではなく、二件の更なる爆破が予告された連続爆破事件だという。これだけでもかなりの一大事だが、更に許せないのはこの凶悪な事件を企てた爆弾魔が三年前と七年前にも同様の爆破事件を起こし、相次いでこの男、——降谷の友人を二人も奪った人物だということだ。無論、こんな報告を受けては現役の警察官である降谷自身も捜査に加わり何としても犯人を挙げたいところであるが、公安に属する彼は現在とある組織に潜入しているため、表立って活動するわけにもいかずやむなくテレビ中継で事件の行方を見守っていた。
1559十一月八日、昼の十二時半を過ぎた頃。薄暗い部屋でテレビを眺めていた男はハッと我に返ると苦々しげな表情でリモコンの電源ボタンを押し、言葉を吐き捨てた。
「全く、一課も爆処も子供に何てことをさせているんだ!」
彼は何故こんなにも怒っているのか。それを説明するには少々時間を戻さねばならない。
警察車両が爆発したとの一報が入ったのは昨夜のこと。それもただの事故ではなく、二件の更なる爆破が予告された連続爆破事件だという。これだけでもかなりの一大事だが、更に許せないのはこの凶悪な事件を企てた爆弾魔が三年前と七年前にも同様の爆破事件を起こし、相次いでこの男、——降谷の友人を二人も奪った人物だということだ。無論、こんな報告を受けては現役の警察官である降谷自身も捜査に加わり何としても犯人を挙げたいところであるが、公安に属する彼は現在とある組織に潜入しているため、表立って活動するわけにもいかずやむなくテレビ中継で事件の行方を見守っていた。
あ み
DONE安とコ。本誌 vs Kの後こんなやり取りがあったらいいなという妄想。体裁を整えました。
A white medium 1412 博物館に怪盗キッドが現れてから一週間が経った頃。すっかり日常を取り戻した米花町だが、とある喫茶店にいる二人の探偵だけは未だに彼の話題を口にしていた。
小学校から帰ってきた江戸川コナンは、数日振りに訪れた喫茶ポアロで推理小説を読んでいた。
「ねえ、コナンくん」
静まり返った店内に良く通る声が響く。今日は雨が降っていて客足が少ない上、まだ夕方のピークには早いからかコナンの他に客はいない。ページを捲る手を止め顔を上げると、カウンターの中でこちらを見つめる金髪の青年と目が合った。
「なぁに?」
と特に身構えることもなくいつもの調子で尋ねれば、声の主もカウンターに頬杖をついて世間話でもするように先を続ける。
2219小学校から帰ってきた江戸川コナンは、数日振りに訪れた喫茶ポアロで推理小説を読んでいた。
「ねえ、コナンくん」
静まり返った店内に良く通る声が響く。今日は雨が降っていて客足が少ない上、まだ夕方のピークには早いからかコナンの他に客はいない。ページを捲る手を止め顔を上げると、カウンターの中でこちらを見つめる金髪の青年と目が合った。
「なぁに?」
と特に身構えることもなくいつもの調子で尋ねれば、声の主もカウンターに頬杖をついて世間話でもするように先を続ける。
さめじま
DONE囚われた大人(安コ降コ)ifのお話です。パラレルみたいなもの。
伝えられなかった想いを夢の中で(夢でさえも押し殺していますが)コナンくんに受け入れて貰う、囚われてしまった大人の置いてきぼりになった悲しい恋心 8
hina_labo
DONEキッドvs安室さんの回、さりげなく安コでしたね!!アニコナでほんの一瞬とはいえ安室さんに腕時計預けたコナン君にもびっくりでしたが、今回は探偵団バッチ貸してあげたの!?とさらに驚き。最初はあんなに警戒してた子がもうすっかり仲良しじゃん!大好きじゃん!!(笑顔)
本誌ネタバレSS「ねぇ、安室の兄ちゃん。ボクトイレに行きたい」
「場所が分からないのかい?」
「うん、安室の兄ちゃんは分かる?」
「あぁ、連れてってあげるよ」
「ありがとう」
キッドキラーと呼ばれ鈴木次郎吉会長や中森警部に一目置かれている少年の年相応の姿に、険しい顔をしてキッドを捜索していた隊員たちもほっこりする。
「で、誰に化けているのか分かったのかい?」
「……安室さんだって分かっているくせに」
「まぁね。こうして僕と抜け出したということは当然ティアラが消えた謎も解けたんだろう?」
「ダブルリフトだよ」
「ダブルリフト? あぁ、そういうことか……」
「安室さんも分かった? じゃあまずは風見さんを迎えに行こう」
「風見、風見!」
「ん……降谷さん?」
1070「場所が分からないのかい?」
「うん、安室の兄ちゃんは分かる?」
「あぁ、連れてってあげるよ」
「ありがとう」
キッドキラーと呼ばれ鈴木次郎吉会長や中森警部に一目置かれている少年の年相応の姿に、険しい顔をしてキッドを捜索していた隊員たちもほっこりする。
「で、誰に化けているのか分かったのかい?」
「……安室さんだって分かっているくせに」
「まぁね。こうして僕と抜け出したということは当然ティアラが消えた謎も解けたんだろう?」
「ダブルリフトだよ」
「ダブルリフト? あぁ、そういうことか……」
「安室さんも分かった? じゃあまずは風見さんを迎えに行こう」
「風見、風見!」
「ん……降谷さん?」