くろん
DONE余裕ある大人の態度で星ちゃんを口説くサンポとばっちり口説き落とされる星ちゃんとその後の逆転劇と星ちゃんの独占欲の話かわいいあんたは私だけのもの 未だに時折何かの間違いか、そうでなければ夢か何かかと思ってしまうが、私は今、サンポといわゆる「お付き合い」というものをしている。
サンポから好きです付き合ってくださいという申し出を、少しばかり遠回しな言い方で受けた時、私が真っ先に感じたのは困惑だった。
私には「好き」というものが分からなかったから。
私の知っている好きとは星穹列車の仲間や開拓の旅で出会った人たちに向くものであり、それはきっとサンポの言う好きとは違うものだろう。私は彼らと恋人のように接したいとは思わない。
イエスノーの返事の代わりに正直にそう打ち明ければ、サンポは「ならお試しで付き合うのはいかがです?」と言った。
「お試し?」
「ええ。僕だって始めから都合よく両思いになれるだなんて思っていません。まずは付き合ってみて、僕を好きになれるかどうか試してほしいんです。じっくり考えていただいて構いませんよ? こう見えて気は長い方ですから――ああもちろん、お試しの間は一切手を出したりはしません、誓って」
2868サンポから好きです付き合ってくださいという申し出を、少しばかり遠回しな言い方で受けた時、私が真っ先に感じたのは困惑だった。
私には「好き」というものが分からなかったから。
私の知っている好きとは星穹列車の仲間や開拓の旅で出会った人たちに向くものであり、それはきっとサンポの言う好きとは違うものだろう。私は彼らと恋人のように接したいとは思わない。
イエスノーの返事の代わりに正直にそう打ち明ければ、サンポは「ならお試しで付き合うのはいかがです?」と言った。
「お試し?」
「ええ。僕だって始めから都合よく両思いになれるだなんて思っていません。まずは付き合ってみて、僕を好きになれるかどうか試してほしいんです。じっくり考えていただいて構いませんよ? こう見えて気は長い方ですから――ああもちろん、お試しの間は一切手を出したりはしません、誓って」
くろん
DONEサンポの誕生日が分からないので勝手に決めてお祝いする星ちゃんの話。お誕生日(仮)おめでとう!「はっぴぃばーすで~」
気の抜けるようなローテンションの声と、パン、という発砲音にも似た乾いた音。
自宅のドアを開けるなり耳に飛び込んできた聞きなれた声に、なぜここに、と問うことはしない。いくつかあるセーフハウスのうちからサンポの帰る場所を的確に当てているのも、合鍵を渡しているわけでもないのに当たり前のような顔をして室内にいるのも、もうすでに毎度のことだからだ。
だが今回はさすがに、ひとつ指摘しておかなければならないことがある。色とりどりの紙吹雪やキラキラした金銀のテープを肩と頭に纏わりつかせたまま、サンポは侵入者に向き直った。
「今日は別に、僕の誕生日ではありませんが」
「うん、知ってる」
侵入者――星は役目を終えたクラッカーの残骸を潰してゴミ箱に投げ入れながら、あっけらかんと言い放った。頭には陽気な飾りのついた三角帽子をちょこんと乗せている。
1308気の抜けるようなローテンションの声と、パン、という発砲音にも似た乾いた音。
自宅のドアを開けるなり耳に飛び込んできた聞きなれた声に、なぜここに、と問うことはしない。いくつかあるセーフハウスのうちからサンポの帰る場所を的確に当てているのも、合鍵を渡しているわけでもないのに当たり前のような顔をして室内にいるのも、もうすでに毎度のことだからだ。
だが今回はさすがに、ひとつ指摘しておかなければならないことがある。色とりどりの紙吹雪やキラキラした金銀のテープを肩と頭に纏わりつかせたまま、サンポは侵入者に向き直った。
「今日は別に、僕の誕生日ではありませんが」
「うん、知ってる」
侵入者――星は役目を終えたクラッカーの残骸を潰してゴミ箱に投げ入れながら、あっけらかんと言い放った。頭には陽気な飾りのついた三角帽子をちょこんと乗せている。
くろん
DONEサン星で、ローションストッキング用のストッキングを自分で買いに行かされる羞恥プレイなサンポの話。※ローションストッキングそのもののシーンはこの話には含まれてません。
はじめてのおつかい(……ここに、男ひとりで入れと?)
ショッピングモールの一角、とある店の前で、サンポは顔を引き攣らせていた。勘弁してくれと後ろを振り返って目で訴えるも、少し離れた所でこちらを監視――もとい見守っている星は、ただにこやかに微笑むばかりである。
そこは女性用下着の専門店だった。これがもし派手派手しい下着ばかりをずらりと並べているような「いかにも」な店ならばいっそ開き直って入店できたかもしれないが、この店はそうした俗な要素をできる限り排除し、あくまでも品良く女性に寄り添うといった雰囲気なのである。男からしたら場違い感が半端なかった。
もう一度星の方を伺うも、やはり有無を言わさぬ笑顔を向けられるだけだった。これはミッションを完遂する以外に選択肢はないと諦め、渋々店内に足を踏み入れる。ついコソコソとしそうになり、それでは余計に怪しく見えると思い直して努めて堂々と振る舞った――内心はこれ以上ないほど挙動不審だったが。
3066ショッピングモールの一角、とある店の前で、サンポは顔を引き攣らせていた。勘弁してくれと後ろを振り返って目で訴えるも、少し離れた所でこちらを監視――もとい見守っている星は、ただにこやかに微笑むばかりである。
そこは女性用下着の専門店だった。これがもし派手派手しい下着ばかりをずらりと並べているような「いかにも」な店ならばいっそ開き直って入店できたかもしれないが、この店はそうした俗な要素をできる限り排除し、あくまでも品良く女性に寄り添うといった雰囲気なのである。男からしたら場違い感が半端なかった。
もう一度星の方を伺うも、やはり有無を言わさぬ笑顔を向けられるだけだった。これはミッションを完遂する以外に選択肢はないと諦め、渋々店内に足を踏み入れる。ついコソコソとしそうになり、それでは余計に怪しく見えると思い直して努めて堂々と振る舞った――内心はこれ以上ないほど挙動不審だったが。
桑星代发
DOODLE作者:殷晚(lof:天容海色本澄清)*女仆桑x小姐星
*私设有,ooc有
企图在车里搞纯爱
【桑星】(一见钟情)²“咚咚咚”,指节叩击木门激荡出沉闷的浅波。
屋内没有回应。
“星小姐,今天的下午茶~”
不在?
短暂犹豫后,波桑按下门把,四十五度旋转后,松动的门扇一触即划出圆润的弧度。
她没有贸然动身进门。
翠绿的视线顺着不大的开口钻入,微斜的日光洒在似乎没开灯的房间,衬得窗前带着露水的玫瑰也敞亮。
书桌的一角略显凌乱,与昨晚的情状并无不同,初露眉目的床脚却有着翻动的痕迹。
初步得出结论:大概率是午觉没睡醒。
波桑勾起唇角,轻巧推开门,再轻巧带上。
很好,桌前无人。
于是她向前一步,自信满满转头——
星确实在床上。
但......
星的视线,冷冷徘徊在她半弯的眼角。
可能是惜命,波桑像被烫到一般飞速偏移了目光。
虽说星小姐的冷淡眼神是她一贯以来所习惯了的,但是今时实在不同往日......
6684屋内没有回应。
“星小姐,今天的下午茶~”
不在?
短暂犹豫后,波桑按下门把,四十五度旋转后,松动的门扇一触即划出圆润的弧度。
她没有贸然动身进门。
翠绿的视线顺着不大的开口钻入,微斜的日光洒在似乎没开灯的房间,衬得窗前带着露水的玫瑰也敞亮。
书桌的一角略显凌乱,与昨晚的情状并无不同,初露眉目的床脚却有着翻动的痕迹。
初步得出结论:大概率是午觉没睡醒。
波桑勾起唇角,轻巧推开门,再轻巧带上。
很好,桌前无人。
于是她向前一步,自信满满转头——
星确实在床上。
但......
星的视线,冷冷徘徊在她半弯的眼角。
可能是惜命,波桑像被烫到一般飞速偏移了目光。
虽说星小姐的冷淡眼神是她一贯以来所习惯了的,但是今时实在不同往日......
くろん
DONE『お付き合いはじめました』の前日譚のような話。四人で和やかにおこたでみかんを楽しんでいたはずなのにいつの間にか無自覚にいちゃつき始める出来てないサン星とダメージを受けるなのか。丹恒は空気(に徹してちゃっかり難を逃れる)。お付き合いはじめてません(おこたでみかん編) 星、なのか、丹恒の三人はサンポからの招待を受けてベロブルグへと降り立っていた。サンポからの、という時点で怪しさ万点なので断ろうとしたのだが、例によってあの手この手で口説き落とされていつの間にか訪問の約束を取り付けられていたのである。
「それにしても、サンポの言う暖房器具って何なんだろうね?」
『お三方がベロブルグを救ってくださったおかげで他の星との交流が復活しまして、とある星から珍しい暖房器具を輸入できたのです。これはこの星の救い主たる大英雄のあなた方にぜひ体験していただかなくてはと、こうしてお誘いしたのですよ』というのがサンポの言い分だった。
「いくら珍しいからって、わざわざ『体験』なんて言うようなものじゃなくない? 暖房って」
3185「それにしても、サンポの言う暖房器具って何なんだろうね?」
『お三方がベロブルグを救ってくださったおかげで他の星との交流が復活しまして、とある星から珍しい暖房器具を輸入できたのです。これはこの星の救い主たる大英雄のあなた方にぜひ体験していただかなくてはと、こうしてお誘いしたのですよ』というのがサンポの言い分だった。
「いくら珍しいからって、わざわざ『体験』なんて言うようなものじゃなくない? 暖房って」
くろん
DONEサン星。サンポと付き合い始めた星ちゃんが、なのかに認めてもらうべく頑張ろうとする話。あくまで「頑張ろうとする」だけ。ギャグです。お付き合いはじめました 星穹列車のなのかの部屋で、星は部屋の主とひざを突き合わせていた。時折ふたりが身じろぎする衣擦れ以外には何の音もしない静かな時間が流れている。
自分から「話したいことがある」と持ちかけたくせにずっと黙りこくっている星のことを、なのかは急かすこともなく待ってくれていた。いい加減に言わなくてはと意を決して口を開くも、結局は「あのね」としか言えなくてすぐにまた閉じる。どうしても勇気が出なかったのだ。
たった一言告げるだけなのに。たった一言――サンポと付き合い始めた、と。
叶うはずもないとほとんど諦めていた想いが奇跡的に成就して、星がサンポと恋仲になったのはつい最近のことだ。仲間たちに打ち明ける前に、同性で歳も近いこともあって特別に仲の良いなのかには先に一対一で話しておきたくて、こうしてわざわざ場を設けたのだ。
1277自分から「話したいことがある」と持ちかけたくせにずっと黙りこくっている星のことを、なのかは急かすこともなく待ってくれていた。いい加減に言わなくてはと意を決して口を開くも、結局は「あのね」としか言えなくてすぐにまた閉じる。どうしても勇気が出なかったのだ。
たった一言告げるだけなのに。たった一言――サンポと付き合い始めた、と。
叶うはずもないとほとんど諦めていた想いが奇跡的に成就して、星がサンポと恋仲になったのはつい最近のことだ。仲間たちに打ち明ける前に、同性で歳も近いこともあって特別に仲の良いなのかには先に一対一で話しておきたくて、こうしてわざわざ場を設けたのだ。
くろん
DONE「普段はふたりきりの時にしかしないムーブをうっかり第三者の前でやっちゃって関係がばれるサン星」のおでここっつんこver.バカップルと追いスイーツ「ねぇあんた大丈夫? なんかぼーっとしてない?」
「……うんー? だいじょーぶだけどー?」
なのかの心配を星は否定してみせたが、その返答がすでに間延びしていて微塵も大丈夫そうではない。これは今日の依頼は中止だなと、なのかは依頼人であり目下の案内人であるサンポへと声を掛けた。
「ごめん、なんか星が調子悪いみたいだから依頼はまた今度――」
その言葉に、少し先を歩いていたサンポがこちらへ戻ってきた。てっきりニ、三言やりとりして解散になるだろうと思っていたなのかには一瞥もくれず、星の前に立つ。そのままごく自然な動作で星の顔に手を添えてそっと上向かせたかと思うと、こつん、と額同士を触れ合わせた。
「えっ」
思わず漏れたなのかの声に二人からのリアクションはない。
1135「……うんー? だいじょーぶだけどー?」
なのかの心配を星は否定してみせたが、その返答がすでに間延びしていて微塵も大丈夫そうではない。これは今日の依頼は中止だなと、なのかは依頼人であり目下の案内人であるサンポへと声を掛けた。
「ごめん、なんか星が調子悪いみたいだから依頼はまた今度――」
その言葉に、少し先を歩いていたサンポがこちらへ戻ってきた。てっきりニ、三言やりとりして解散になるだろうと思っていたなのかには一瞥もくれず、星の前に立つ。そのままごく自然な動作で星の顔に手を添えてそっと上向かせたかと思うと、こつん、と額同士を触れ合わせた。
「えっ」
思わず漏れたなのかの声に二人からのリアクションはない。
くろん
DONEサンポワンライ参加作品 お題「再会」でサン星相性の悪い酒に当たって泣き上戸になったサンポが星ちゃんに迎えに来てもらったと思ったら最終的にプロポーズの予約をすることになる話。
酒は飲んでも飲まれるな「……うぅ、う……っひ、うぇ」
星の目の前には、カウンターに突っ伏してぐずぐずと泣きぬれている青と赤のでっかい固まりがひとつ。
「……何コレ」
思わず指をさしながら振り返ると、馴染みの酒場の店主は困ったように頭を掻いた。
「いやあ、初めて仕入れた酒があったから勧めてみたんだが、どうにも合わなかったようでなぁ。ほんの二、三杯呑んだだけでこんなになっちまって」
「なんで私を呼んだの」
「だってそいつ、嬢ちゃんの名前をずっと呼んでるもんだから」
よく聞けば、ただ泣いているだけかと思ったその男は嗚咽の合間合間でうわ言のように星の名前を呟いている。
「そりゃ普通の女の子にゃとても『連れて帰ってくれ』なんて言えねぇけどよ、嬢ちゃんなら運べるだろ?」
2909星の目の前には、カウンターに突っ伏してぐずぐずと泣きぬれている青と赤のでっかい固まりがひとつ。
「……何コレ」
思わず指をさしながら振り返ると、馴染みの酒場の店主は困ったように頭を掻いた。
「いやあ、初めて仕入れた酒があったから勧めてみたんだが、どうにも合わなかったようでなぁ。ほんの二、三杯呑んだだけでこんなになっちまって」
「なんで私を呼んだの」
「だってそいつ、嬢ちゃんの名前をずっと呼んでるもんだから」
よく聞けば、ただ泣いているだけかと思ったその男は嗚咽の合間合間でうわ言のように星の名前を呟いている。
「そりゃ普通の女の子にゃとても『連れて帰ってくれ』なんて言えねぇけどよ、嬢ちゃんなら運べるだろ?」
くろん
DONEサンポワンドロ参加作品『あなたのサンポ』『いつでもそばに』使い魔サン×魔術師星なパロ
細かい設定は作り込んでない、雰囲気だけでふわっと読むタイプの話
※名有りの捏造モブが出張ってます
※途中不穏な展開ですがハッピーエンドです
※軽い流血描写あり
Forever yours「さあ、お前の出番だ。出てくるがいい!」
芝居がかった口調で命じた男の背後の空間がゆらりと揺らぎ、何もないところから一体の人型の魔物が現れた。その姿を目にして、男と対峙していた星は呆然と呟く。
「……サンポ」
それは一週間前に突然姿を消した、星の使い魔の名前だった。
「はははははっ! どうだ、最も信頼していた右腕に裏切られる気分は!!」
「ど、うして……」
「申し訳ありませんねぇ。こちらのデボルド卿が、給金をたんまり弾んでくれると仰るものですから」
「ふん、金で主人を裏切る使い魔など聞いたことがない。貴様はよほど人望がないらしいな」
強張った顔で声を震わせる星を鼻で笑い、デボルドと呼ばれた男はニヤニヤと厭味ったらしい笑みを浮かべた。
2635芝居がかった口調で命じた男の背後の空間がゆらりと揺らぎ、何もないところから一体の人型の魔物が現れた。その姿を目にして、男と対峙していた星は呆然と呟く。
「……サンポ」
それは一週間前に突然姿を消した、星の使い魔の名前だった。
「はははははっ! どうだ、最も信頼していた右腕に裏切られる気分は!!」
「ど、うして……」
「申し訳ありませんねぇ。こちらのデボルド卿が、給金をたんまり弾んでくれると仰るものですから」
「ふん、金で主人を裏切る使い魔など聞いたことがない。貴様はよほど人望がないらしいな」
強張った顔で声を震わせる星を鼻で笑い、デボルドと呼ばれた男はニヤニヤと厭味ったらしい笑みを浮かべた。
あのアレ
DONE診断メーカー(https://shindanmaker.com/524501)より。あなたはサン星の「俺(私)がどれだけ我慢してたか、あなたは知らないでしょ?」という台詞を使った1コマ漫画を描きます。
3コマになった!ヽ(゚∀゚)ノ
くろん
DONEサンポワンライ参加作品サン星でお題「ひと夏の…」
常夏の星のリゾート地で星ちゃんとサンポが邂逅する話。舞台の星は完全に捏造です。
エンドレスサマー「そこの美しいお姉さん、僕とひと夏のアバンチュールなどいかがでしょう?」
何とも陳腐なセリフのナンパだった。普通なら黙殺するそれに足を止めたのは、その声に嫌というほど聞き覚えがあったからだ。
振り向いた先は案の定、こちらも見覚えがありすぎるほどある顔だった。だが格好の方はいつものよく分からない構造の服を脱ぎ、水着姿に薄手のシャツを一枚羽織っているだけの見慣れぬ姿だ。確かにこのいかにも青い海! 白い雲! といった風情の海水浴場にはふさわしい服装だろうが――そして顔が無駄にいい分とても様になってはいるのだが――、思わず何か苦いものを飲み込んだような顔になった自分は悪くない、と思う。
氷の星たるヤリーロ-Ⅵに夏の象徴的存在である海水浴場などあるはずもなく、ここは当然かの星とは別の惑星である。しかし私は、どうしてここに、と問うつもりはなかった。この男が神出鬼没なのは今に始まったことではなく、どうせ期待したような返事はもらえないのだからいちいち聞くだけ時間の無駄だ。代わりに、今このシチュエーションに最もふさわしい言葉を口に出す。
1439何とも陳腐なセリフのナンパだった。普通なら黙殺するそれに足を止めたのは、その声に嫌というほど聞き覚えがあったからだ。
振り向いた先は案の定、こちらも見覚えがありすぎるほどある顔だった。だが格好の方はいつものよく分からない構造の服を脱ぎ、水着姿に薄手のシャツを一枚羽織っているだけの見慣れぬ姿だ。確かにこのいかにも青い海! 白い雲! といった風情の海水浴場にはふさわしい服装だろうが――そして顔が無駄にいい分とても様になってはいるのだが――、思わず何か苦いものを飲み込んだような顔になった自分は悪くない、と思う。
氷の星たるヤリーロ-Ⅵに夏の象徴的存在である海水浴場などあるはずもなく、ここは当然かの星とは別の惑星である。しかし私は、どうしてここに、と問うつもりはなかった。この男が神出鬼没なのは今に始まったことではなく、どうせ期待したような返事はもらえないのだからいちいち聞くだけ時間の無駄だ。代わりに、今このシチュエーションに最もふさわしい言葉を口に出す。
くろん
DOODLEサンポは真剣に付き合っているつもりなのに星ちゃんはセフレのつもりでいるサン星で、星ちゃんが他の男(モブ)と寝たことをサンポに軽いノリでしゃべっちゃう話。書きたいとこだけ書いたのでオチも救いも続きもない。事後のシーンなので一応ワンクッション
※サンポの嘔吐描写あり 770
くろん
DOODLE未満なサン星。逆ナンされてるサンポをスパダリムーブ(※付き合ってない)で助ける星ちゃんの話。ちなみにスパダリムーブのイメージはセラムン旧アニメ版のはるかさん
僕のお得意様がこんなにイケメンなわけがあった「この後お暇なら、いっしょにご飯でも行きませんかぁ?」
「大変魅力的なお誘いですが、こんなに美しい方々を独占したりなんかしたら世の男性方に恨まれてしまいますから……」
「えー、なにそれぇ」
きゃいきゃいとうるさい女たちに囲まれて、愛想よく微笑みながらサンポは内心で舌打ちした。客にするほどの財力もなければ商品にするほどの価値も感じない連中など、相手をするだけ時間の無駄だ。しかしここは下層部の路地裏などではなく清く正しき行政区の表通り。ぞんざいに扱って騒がれるわけにもいかず、うんざりしながら口先だけでペラペラと浮ついた言葉を吐き出す羽目になっている。
「いいじゃない、いきましょ――」
「――待たせたね、ハニー」
1717「大変魅力的なお誘いですが、こんなに美しい方々を独占したりなんかしたら世の男性方に恨まれてしまいますから……」
「えー、なにそれぇ」
きゃいきゃいとうるさい女たちに囲まれて、愛想よく微笑みながらサンポは内心で舌打ちした。客にするほどの財力もなければ商品にするほどの価値も感じない連中など、相手をするだけ時間の無駄だ。しかしここは下層部の路地裏などではなく清く正しき行政区の表通り。ぞんざいに扱って騒がれるわけにもいかず、うんざりしながら口先だけでペラペラと浮ついた言葉を吐き出す羽目になっている。
「いいじゃない、いきましょ――」
「――待たせたね、ハニー」
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MOURNINGサンポにゲロを吐きかけるのが書きたかっただけの話夢の中で溺れたい たまに現れる夢がある。
それはヘルタの宇宙ステーションでやむおえず受ける模擬宇宙での事象によく似ていた。天才らが編み上げたプログラム。そのシミュレーションによって書き出された擬似星神と対面するとき、私は亜空間に放り出されて、上も下も、右も左もない空間に漂っている。
あの夢はその感覚に似ていたが、星神が夢の中にまで出しゃばってくるわけでもなく。ただ、私は無重力空間に浮遊していた。
なのに話したら「あんたってほんと変わってるよね」と言われそうだが、恐怖はなくただ懐かしさがあった。過去の記憶がないのに懐かしいと思う。なのの次の言葉は「まあでも、自分のことを少しは知れたってことだよね? それってとってもラッキーじゃん!」とかだろうか。そんなことを考えながら星はゴロリと布を巻き込みながら寝返りを打つ。
5552それはヘルタの宇宙ステーションでやむおえず受ける模擬宇宙での事象によく似ていた。天才らが編み上げたプログラム。そのシミュレーションによって書き出された擬似星神と対面するとき、私は亜空間に放り出されて、上も下も、右も左もない空間に漂っている。
あの夢はその感覚に似ていたが、星神が夢の中にまで出しゃばってくるわけでもなく。ただ、私は無重力空間に浮遊していた。
なのに話したら「あんたってほんと変わってるよね」と言われそうだが、恐怖はなくただ懐かしさがあった。過去の記憶がないのに懐かしいと思う。なのの次の言葉は「まあでも、自分のことを少しは知れたってことだよね? それってとってもラッキーじゃん!」とかだろうか。そんなことを考えながら星はゴロリと布を巻き込みながら寝返りを打つ。
yudukikki47
DONE再登場したサンポが敵側に回ってしまっていたサン星💣🌟が読みてぇ~~って自分の見たい所だけを出力したら唐突に始まって終わる謎シチュになってしまいました。何となく見たかったものが伝われば良い…初カプ小説なので許して欲しい。
次作に仲間になるルートもあるので明るい話が見たい方はそちらをオススメします。
サンポが敵になったサン星の話※うっすらとベロブルグの最後の方を意識して書いてるのでベロブルグストーリークリア後推奨。
幸せな話ではないので苦手な方は注意。
「……っはぁ」
丹恒となのか達とはぐれてからというもの、星は1人で戦い続けていた。
殴り、蹴り、突き、踏み付け、壊しても何処からか湧いて出てくる人形人形人形。
いくら体力に自信のある星でも流石にこのままではいつかは力尽きてしまう。
「ああ!!もう!!うっとうしい!!」
自身の武器のバットで目の前の人形三体の頭を潰す。
活動を止めた人形はボロボロと崩れ消えるが代わりに暗闇の中から溶け出るように次の人形が現れる。
「…はは、1周回って笑えてくる。」
自傷気味に口元に笑みを浮かべながら次の戦いにそなえ、星がバットを構えた時だった。
2864幸せな話ではないので苦手な方は注意。
「……っはぁ」
丹恒となのか達とはぐれてからというもの、星は1人で戦い続けていた。
殴り、蹴り、突き、踏み付け、壊しても何処からか湧いて出てくる人形人形人形。
いくら体力に自信のある星でも流石にこのままではいつかは力尽きてしまう。
「ああ!!もう!!うっとうしい!!」
自身の武器のバットで目の前の人形三体の頭を潰す。
活動を止めた人形はボロボロと崩れ消えるが代わりに暗闇の中から溶け出るように次の人形が現れる。
「…はは、1周回って笑えてくる。」
自傷気味に口元に笑みを浮かべながら次の戦いにそなえ、星がバットを構えた時だった。
くろん
DOODLEサンポが星ちゃんを甘やかすだけのサン星。ひたすら平和でいちゃいちゃしてる話が書きたくなったのでエンドレス甘やかしループ すり、と星が隣に腰掛けるサンポの胸の辺りに擦り寄ってきた。
「おや、今日はずいぶんと甘えたさんみたいですね?」
くすりと笑われて、星は頭をぐりぐりと押し付けるようにして宣言する。
「そう、今すごく甘えたい気分なの。甘やかして」
「仰せのままに、お得意様」
サンポの器用な指が星の髪を掬い上げ、そのまま中に潜り込んで頭を優しく撫でた。ほのかな体温と甘やかな感触に、星の口元が知らず弛む。
「それで、見返りに僕は何をいただけるので?」
本気でそんな物を要求しているわけではない。単なる言葉遊びだ。星もそれが分かっているから柔らかな雰囲気のままでいる。
「んー……今度サンポが甘えたくなった時は私が甘やかしてあげる、でどう?」
452「おや、今日はずいぶんと甘えたさんみたいですね?」
くすりと笑われて、星は頭をぐりぐりと押し付けるようにして宣言する。
「そう、今すごく甘えたい気分なの。甘やかして」
「仰せのままに、お得意様」
サンポの器用な指が星の髪を掬い上げ、そのまま中に潜り込んで頭を優しく撫でた。ほのかな体温と甘やかな感触に、星の口元が知らず弛む。
「それで、見返りに僕は何をいただけるので?」
本気でそんな物を要求しているわけではない。単なる言葉遊びだ。星もそれが分かっているから柔らかな雰囲気のままでいる。
「んー……今度サンポが甘えたくなった時は私が甘やかしてあげる、でどう?」