柊木あめ
REHABILI本編『Lost In Blue』ありきの短編になりますミシェル視点の追憶。突発的にキールドとミチェの話が書きたくなったのでリハビリがてら書きました。
【歩幅が違う】 貴方が作ってくれた長袖の白いワンピースの肌触りも、顔を隠す為のヴェールを留める紫水晶と銀の髪飾りの美しさも、静かな夜に響く波の音も、踏みしめたさらやかな砂の感触を、まだはっきりと憶えている。
月光を反射して煌めく海面に、遠く浮かぶび手招く無数の黒い影。まるであたしを呼んでいるようだったことも、まるでつい最近の出来事かのように、憶えている。
「おい、足元に気を付けろ」
貴方は不安そうな声音で「波に攫われたらどうするんだ」と言葉を続けた。語尾に微かな濁りのある、夜の漣のように落ち着いた声音は心地良く、少しだけ意地悪をしたくなる。
「大丈夫よ。だって、あたしは――」
立ち止まり海を見た。昼間と違い、深い深い暗闇が遠く遠く、どこまでも果てしなく続いている。その水面はさながら満天の星空だ。
904月光を反射して煌めく海面に、遠く浮かぶび手招く無数の黒い影。まるであたしを呼んでいるようだったことも、まるでつい最近の出来事かのように、憶えている。
「おい、足元に気を付けろ」
貴方は不安そうな声音で「波に攫われたらどうするんだ」と言葉を続けた。語尾に微かな濁りのある、夜の漣のように落ち着いた声音は心地良く、少しだけ意地悪をしたくなる。
「大丈夫よ。だって、あたしは――」
立ち止まり海を見た。昼間と違い、深い深い暗闇が遠く遠く、どこまでも果てしなく続いている。その水面はさながら満天の星空だ。
hccmono
DONE地上(ミッドランドスクエア)にビチェリン飲みに行くだけ。クリスマスのマシロちゃんとアーテル 一年九ヶ月振りの地上。あちこちに薄らと牡丹雪が積もっている。それを目にしてようやく今の季節が冬だと思い知る。
僕が生まれ育った土地は雪が多い地域だった。この街とは景色や雰囲気が大きく違う。この街は日没が早くなっても景色が明るい。
けれど、生まれ育った土地と異なる場所に在っても冬は寒く、寒さは淋しさによく似ている。
「マシロ。手を繋ぐといい」
差し出される掌は革の手袋で覆われている。硬くもないし冷たくもない。
今のアーテルは手袋だけでなくチェスターコートを羽織りハイネックのセーターにスキニーパンツ、足元はショートブーツを履いている。傍目には街を行き交う人間と変わりない。
耳元にイヤーマフまで付けているから彼が自律型戦闘人形だと判る人間はいない。いるわけがない。いるとしたら空の関係者だけだ。
2385僕が生まれ育った土地は雪が多い地域だった。この街とは景色や雰囲気が大きく違う。この街は日没が早くなっても景色が明るい。
けれど、生まれ育った土地と異なる場所に在っても冬は寒く、寒さは淋しさによく似ている。
「マシロ。手を繋ぐといい」
差し出される掌は革の手袋で覆われている。硬くもないし冷たくもない。
今のアーテルは手袋だけでなくチェスターコートを羽織りハイネックのセーターにスキニーパンツ、足元はショートブーツを履いている。傍目には街を行き交う人間と変わりない。
耳元にイヤーマフまで付けているから彼が自律型戦闘人形だと判る人間はいない。いるわけがない。いるとしたら空の関係者だけだ。
石丸沙織
MAIKING中3の時に考えた創作を基に、お試しでラフに1ページだけ漫画描いた。今も髪型が時代を感じる💦短気堅物ミニマム男子と、恋愛に目覚めてない清純女子とのラブコメ…?この後『いきなり一目惚れは良くない』と我に返る主人公。ベタですね😅当時の自分やさぐれてた割に純粋さが僅かに残ってて一安心…😂#創作漫画 #お試し #恋愛 #ラブコメ
嘉雨(かう)
DOODLE別所でオチを少しマイルドにしたものの加筆修正しました。生成さんは普段頼られる側なので甘えられる時に反応ができない時がありそう。
先生も生成さん相手じゃなければスルーできたんだろうと思う。
そまふみ
DONE創作男女だ〜つよつよ年下女の子はかわいい。とくべつなひみつ 爪で柔肌を傷つけないよう、そっと道丹ちゃんの頬に触れてみる。警戒心がないのかなんなのか、俺の爪が近いのに彼女は気持ちよさそうに目を細めた。
「どうしたんですか、創一朗さん」
「いや…………なんもあらへんよ。今日はいつもよりおしゃれしとんねやなぁ、思ったくらいやで」
普段の道丹ちゃんは、私服すらも制服で、化粧っ気のない子だったと記憶している。でも今の彼女は花柄のワンピースで、ほんの少しの紅をさして、一体誰と出かけるのかという容貌だった。
「(同世代の子とかかなぁ。浮ついた話聞いたことあらへんけど……若い子の成長は早いし)」
よしよしと頭を撫でると、少し嬉しそうな顔をしたのに気づく。
「よかった。創一朗さん、女の子の化粧に気づかないような鈍感さんじゃないんですね」
1277「どうしたんですか、創一朗さん」
「いや…………なんもあらへんよ。今日はいつもよりおしゃれしとんねやなぁ、思ったくらいやで」
普段の道丹ちゃんは、私服すらも制服で、化粧っ気のない子だったと記憶している。でも今の彼女は花柄のワンピースで、ほんの少しの紅をさして、一体誰と出かけるのかという容貌だった。
「(同世代の子とかかなぁ。浮ついた話聞いたことあらへんけど……若い子の成長は早いし)」
よしよしと頭を撫でると、少し嬉しそうな顔をしたのに気づく。
「よかった。創一朗さん、女の子の化粧に気づかないような鈍感さんじゃないんですね」
そまふみ
DONE自創作獣人×人間男女の小説ができたぞー!!はじめてのエスコート「……デート?」
創一朗さんから出た言葉に驚いて、ぱちぱちと目を瞬かせる。だが、そんなあたしの様子に気づいたふうもなく、創一朗さんは話を続けた。
「せやねん。今度お偉いさんとこのお嬢ちゃんエスコートせなならんくてなぁ。ほんで、デートの練習相手探しとるんよ」
そ、そんなの、なんやかんやあって創一朗さんが気に入られて、お見合いして結婚するルートじゃないか。そんなのだめ! いや!
「あ、あたし! あたしがやります!」
そうだ、あれやこれとケチをつけて、創一朗さんにエスコートなんてできないってことにしなきゃ。そうじゃなきゃ、何処の馬の骨とも知れない女に創一朗さんが取られちゃう……!
「へ、ええのん? 俺、道丹ちゃんはそういうんいっちゃん嫌がるかと思ってたんやけど」
1790創一朗さんから出た言葉に驚いて、ぱちぱちと目を瞬かせる。だが、そんなあたしの様子に気づいたふうもなく、創一朗さんは話を続けた。
「せやねん。今度お偉いさんとこのお嬢ちゃんエスコートせなならんくてなぁ。ほんで、デートの練習相手探しとるんよ」
そ、そんなの、なんやかんやあって創一朗さんが気に入られて、お見合いして結婚するルートじゃないか。そんなのだめ! いや!
「あ、あたし! あたしがやります!」
そうだ、あれやこれとケチをつけて、創一朗さんにエスコートなんてできないってことにしなきゃ。そうじゃなきゃ、何処の馬の骨とも知れない女に創一朗さんが取られちゃう……!
「へ、ええのん? 俺、道丹ちゃんはそういうんいっちゃん嫌がるかと思ってたんやけど」
ga_ne1206
DONE【巴さんのホワイトデー】川場×巴のバレンタインシリーズの続編的な小話。
川場は感想で「クールなイメージ」とよく言われてますがそのイメージをぶち壊すかのような想いを伝えるのが見どころです。悪女でない巴が見られるのもよろしくです。 5