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DONEポゼの中でも、元のお家に戻りたい子、戻りたくない子で意見の食い違いが出てきてもしんどい、好き…ってなるオーバーオールちゃんは戻らなくても大丈夫。ここにはたくさん知らないものがある。面白いもの、楽しいものがたくさんある。
ここに来ていつも泣いている人がいる。ホームシック、というやつなのかもしれない。
オウチ、と言うものも、ママと言うものも知らないけど。
みんなオウチと言うものがあるのかな、なんて思って周りを見ても、自分のことでいっぱいいっぱいなのか目が合うヒトすらいない。
どうして帰りたいんだろう、ここでは自由に歩き回る足があるのに。
どうして帰りたいんだろう、ここでは自由にお話できるコトバを持てるのに。
教えて、誰か…っ。
「オウチ、ってナニ」
小さく小さく呟いたのに、みんなが一斉にこっちを見た。
「ボク、知ってるよ、ゼンブ、知ってるよ。」
「おウチ、おウチ、あぁぁぁっ」
693ここに来ていつも泣いている人がいる。ホームシック、というやつなのかもしれない。
オウチ、と言うものも、ママと言うものも知らないけど。
みんなオウチと言うものがあるのかな、なんて思って周りを見ても、自分のことでいっぱいいっぱいなのか目が合うヒトすらいない。
どうして帰りたいんだろう、ここでは自由に歩き回る足があるのに。
どうして帰りたいんだろう、ここでは自由にお話できるコトバを持てるのに。
教えて、誰か…っ。
「オウチ、ってナニ」
小さく小さく呟いたのに、みんなが一斉にこっちを見た。
「ボク、知ってるよ、ゼンブ、知ってるよ。」
「おウチ、おウチ、あぁぁぁっ」
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DONEやんちゃな男兄弟のいるお家にいて、兄弟の弟くんのほうが大事にしてたけど、ある日お兄ちゃんがそれを取り上げて首を回してしまった日から弟くんは、「怖いっ!遊ばない」って言って捨ててしまったものそんな、反転くんのはなし。ボクの住んでいたオウチにはトモダチが2人いた。
大きいトモダチと小さいトモダチ。
大きいトモダチはよく小さいトモダチをからかっていたけど、多分イジワルじゃなかったんだと思う。
小さいトモダチはボクを大事に大事にしていた。
ただ、マママは2人とは違った。
ボクを気味悪がってゴハンの時に小さいトモダチのそばに座るボクを見ては嫌そうな顔をしていた。それで大きいトモダチに言ったんだ。
あの気味の悪い人形を壊してこい。落書きをしたっていい。とにかく弟が人形と遊びたくなくなるくらいにしてこい、と。
大きいトモダチは、小さいトモダチがボクを大切にしていたのをよく知っていたからすごく悩んだんだと思う。
だけど、結局ママの怖さには敵わなかった。
767大きいトモダチと小さいトモダチ。
大きいトモダチはよく小さいトモダチをからかっていたけど、多分イジワルじゃなかったんだと思う。
小さいトモダチはボクを大事に大事にしていた。
ただ、マママは2人とは違った。
ボクを気味悪がってゴハンの時に小さいトモダチのそばに座るボクを見ては嫌そうな顔をしていた。それで大きいトモダチに言ったんだ。
あの気味の悪い人形を壊してこい。落書きをしたっていい。とにかく弟が人形と遊びたくなくなるくらいにしてこい、と。
大きいトモダチは、小さいトモダチがボクを大切にしていたのをよく知っていたからすごく悩んだんだと思う。
だけど、結局ママの怖さには敵わなかった。
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DONEポゼの中でも、元のお家に戻りたい子、戻りたくない子で意見の食い違いが出てきてもしんどい、好き…ってなる。⚓️くんは帰りたい自分で身体を操れるようになってから最初の頃はなんだか頭がボーッとしていた。
ボーっとして、歩いているだけで動かない時とそんなに変わらなかった。
だけど、時々急に頭が痛くなる。
胸のあたりがざわざわする。
気がついたら、大勢のニンゲンに囲まれていてそのくせボクの問いかけに答えてくれるヒトも、ボクがずっと探しているヒトも見つからない。
「アソボ、」
「アソボーヨォ。」
「ねえっ」
"ボク、ワラッテルミタイデ、カワイイデショ"
ニンゲン達はボクを、「かわいい」言うものだからある雨が降った日の夜水たまりに映る自分の顔を見てみた。
コレガ、カワイイ…
ボロボロで、血がついているコレが。
頬に手を当てて、水たまりを覗き込んでいるとひどく頭が痛くなった。
580ボーっとして、歩いているだけで動かない時とそんなに変わらなかった。
だけど、時々急に頭が痛くなる。
胸のあたりがざわざわする。
気がついたら、大勢のニンゲンに囲まれていてそのくせボクの問いかけに答えてくれるヒトも、ボクがずっと探しているヒトも見つからない。
「アソボ、」
「アソボーヨォ。」
「ねえっ」
"ボク、ワラッテルミタイデ、カワイイデショ"
ニンゲン達はボクを、「かわいい」言うものだからある雨が降った日の夜水たまりに映る自分の顔を見てみた。
コレガ、カワイイ…
ボロボロで、血がついているコレが。
頬に手を当てて、水たまりを覗き込んでいるとひどく頭が痛くなった。
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DONE目玉くん「ずーっと見てたよ。」「全部知ってるよ」「みんな、どこなの?」をヒントに少し大きくなった男の子に大事に大事にされてたけど、お出かけの時に忘れてこられちゃう。実はこれは、男の子が、じゃなくていつまでも人形と遊んでいる子供を心配した両親の計画的置き忘れ。
僕だけが知ってる話。ボクのおウチは、大きくて綺麗で一緒に暮らしていた子はボクと遊ぶ以外はずっとオベンキョウっていうのをしていた。
それは、その子にとってはあまり楽しくはなさそうだったけれど、ママが言うからって頑張っていた。
頑張っていい成績を取れば遊びに出かけることだって許される。
ボクはいつもその子と一緒に出かけた。
だけど、ある日、すごくすごく悲しいことが起きたんだ。
ボクは、知ってる。
ボクと遊んでくれていた子は知らない。
悲しい悲しいお話。
ある日のこと、僕を含めた一家全員でピクニックに出かけたんだ。
いつもより少し遠いところ。
今まで行ったことのないようなところ。
お花や木々がしっかりと育った自然豊かなところでボクらは十分に楽しんだ。
702それは、その子にとってはあまり楽しくはなさそうだったけれど、ママが言うからって頑張っていた。
頑張っていい成績を取れば遊びに出かけることだって許される。
ボクはいつもその子と一緒に出かけた。
だけど、ある日、すごくすごく悲しいことが起きたんだ。
ボクは、知ってる。
ボクと遊んでくれていた子は知らない。
悲しい悲しいお話。
ある日のこと、僕を含めた一家全員でピクニックに出かけたんだ。
いつもより少し遠いところ。
今まで行ったことのないようなところ。
お花や木々がしっかりと育った自然豊かなところでボクらは十分に楽しんだ。
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DONEポゼの中でも、元のお家に戻りたい子、戻りたくない子で意見の食い違いが出てきてもしんどい、好き…ってなる。反転くんは戻りたい。「もとに戻して、ボク変だよね。どうして変だって言ってくれないの」
自由に体を動かせるようになっても、ボクをもとに戻してくれる人はいない。
「トモダチ」
トモダチになれさえすれば、きっと誰かがもとに戻してくれると信じていたのに。誰も戻してくれないどころか、「大丈夫だよ。」「変じゃないよ。」と慰めにもならないような慰めの言葉ばかりくれる。
変じゃないって言う割には声をかけた瞬間怖がる人間までいる。
だったらもとの生活の方がマシだ。感情もなく痛みもなくどんなに手荒く扱われて庭に捨てられても悲しくもないのだから。
大丈夫、なんて言わないで。
もとに戻してよ。あの子の傍に、友達の側に返して。
「もうすぐ前の景色が見えるから。」
665自由に体を動かせるようになっても、ボクをもとに戻してくれる人はいない。
「トモダチ」
トモダチになれさえすれば、きっと誰かがもとに戻してくれると信じていたのに。誰も戻してくれないどころか、「大丈夫だよ。」「変じゃないよ。」と慰めにもならないような慰めの言葉ばかりくれる。
変じゃないって言う割には声をかけた瞬間怖がる人間までいる。
だったらもとの生活の方がマシだ。感情もなく痛みもなくどんなに手荒く扱われて庭に捨てられても悲しくもないのだから。
大丈夫、なんて言わないで。
もとに戻してよ。あの子の傍に、友達の側に返して。
「もうすぐ前の景色が見えるから。」
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DONE100%捏造でできた、🐰ゾンビさんの過去のお話。ウサギさんの幸せな日々ショーウインドウを眺めていくヒトを見ているのは面白かった。
けれど、その瞬間はついに来た。ちいさなオンナノコの手に抱かれた後、そのコのお母さんに紹介された。
その日の内に眺める場所がショーウインドウではなくダレかのイエになった。
「紅茶をどうぞ。」
目の前に出されたのはニセモノの紅茶の入ったティーカップ。
「あなたはお話ができるの」
「そう、お母さんがうさぎだったから言葉がわからないのね。」
返事ができてもできなくても、きっとオンナノコは私を相手に一人で物語を進めていく。
ただじっと見ていればいいだけ。
オンナノコがいない時は窓から道行くヒトを見ていた。
オンナノコのアソビバは外にもあったかわいい柄のシートを敷いた上でいつもの通りオチャカイが開かれる。
778けれど、その瞬間はついに来た。ちいさなオンナノコの手に抱かれた後、そのコのお母さんに紹介された。
その日の内に眺める場所がショーウインドウではなくダレかのイエになった。
「紅茶をどうぞ。」
目の前に出されたのはニセモノの紅茶の入ったティーカップ。
「あなたはお話ができるの」
「そう、お母さんがうさぎだったから言葉がわからないのね。」
返事ができてもできなくても、きっとオンナノコは私を相手に一人で物語を進めていく。
ただじっと見ていればいいだけ。
オンナノコがいない時は窓から道行くヒトを見ていた。
オンナノコのアソビバは外にもあったかわいい柄のシートを敷いた上でいつもの通りオチャカイが開かれる。
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DONEポゼの水兵くんと持ち主のお話。水兵くんのセリフを下にした100%妄想です。水兵⚓️くんの夢ボクがいた家には男の子がいた。ボクと同じやんちゃな男の子。
その子が、目指したのは水兵。
いつか必ず海に出るんだと話していた。
「水兵さんってかっこいいんだ。」
「敬礼はこうっ」
「海は大きくて、きっとどんな悩みもちっぽけに思えちゃう。どんなかなしいことも…全部、全部。」
ボクのトモダチはいつもベッドの上で話をしていた。
ベッドの上でトモダチが喋ればたちまちそこは海の上みたいになる。
ボクらは、いつも想像の中の海を漂っていた。
「君も一緒に、ゴホッゴホッ……海に行こうよ。ゴホッ」
ボクのトモダチはいつしかたくさんの管で繋がれるようになった。
まるで操り人形みたい。
これじゃ、どっちが人形かわからないね。
「僕は海に出たい…広い広い海の上で…君とっ…」
1234その子が、目指したのは水兵。
いつか必ず海に出るんだと話していた。
「水兵さんってかっこいいんだ。」
「敬礼はこうっ」
「海は大きくて、きっとどんな悩みもちっぽけに思えちゃう。どんなかなしいことも…全部、全部。」
ボクのトモダチはいつもベッドの上で話をしていた。
ベッドの上でトモダチが喋ればたちまちそこは海の上みたいになる。
ボクらは、いつも想像の中の海を漂っていた。
「君も一緒に、ゴホッゴホッ……海に行こうよ。ゴホッ」
ボクのトモダチはいつしかたくさんの管で繋がれるようになった。
まるで操り人形みたい。
これじゃ、どっちが人形かわからないね。
「僕は海に出たい…広い広い海の上で…君とっ…」