Недавний поиск
    Создайте учетную запись, чтобы тайно следить за автором.
    Зарегистрироваться Войти

    #ラギー

    ruggie.

    ざくろ

    КАРАКУЛИ適当に書いただけです。
    飢え最初にあいつを見たときは、なんとも思わなかった。上っ面だけの笑顔、たまに見せる暗く、淀み、誰も信じていない目、よくあることだ。そいつは、スラム育ちだという。制服を買う金がないのかいつもシャツを一枚着ているだけだった。周りにいるやつは笑うか、哀れみの目を向けるだけだった。同じだ。誰も信じられず、相手の顔色をうかがいながら会話をする。昔の俺と同じだった。周りを見ながら、王の弟として振る舞わなければいけないあの時と。ある日、あいつが他の寮の奴らに絡まれていた。なんで、スラム出身の奴がいるんだ、ゴミ溜めに帰れ。そんな内容だったと思う。だが、俺はそんな内容より、あいつのほうが気になった。まるで勝ちを確信したような目。薄っすらと笑っている口元。本来ならば危機的状況のはずだが、あいつはそれを楽しんでいた。少し目を離しただけだった。しかし、あいつにはそれで十分だった。次に見たときには、全員が地面でのたうち回っていた。もう、あいつはいなかった。ただ単に、興味が湧いた。これからあいつがどんな動きをするのか、と。次の日、あいつを俺の部屋に呼んだ。うわべだけはにこにこしているが、内心怯えているのがわかった。名前はラギーというらしい。使えなさそうだったたら捨てよう。そう思ってた。そう思っていた…はずだった。あいつは、優秀だった。勉強は苦手だが、家事はすべてあいつが…ラギーがこなしていた。ラギーはいつも、笑顔でこちらの様子を伺いながら生活していた。俺に対して本気で怒ったことはなかった。あの時までは。俺がオーバーブロットしたとき、あいつが初めて本気で怒ったのを見た。その姿を見た瞬間、できないことを夢見て本気になろうとするあいつにむかついた。必死になっているラギーにむかついた。小さい頃、努力すれば王になれる。兄貴を超えられると勘違いしてた俺に似ていたから。だから…。
    1985

    銀鳩堂

    СДЕЛАНОタイトル「言の葉の窓」
    ラギーたちに漫画を読む読書力を与えた人の思い出って、ありえるなぁと思ったので書きました。
    ラギーの世界が広がるイメージは、遊喜じろうさんの「愚か者どものマーチ」の影響を受けています。素晴らしい作品を生み出して下さった遊喜じろうさん(@jirohq)に感謝を捧げます。

    ※過去捏造、妄想200%注意。ラギーはまだ幼いため「~ッス」という対目上語尾を身につける前という設定です。
    言の葉の窓「はっ……はっ……はっ……」
     小さな足音がスラムの裏路地を駆け抜けてゆく。
     西日を遮る建物の影の中、薄碧の瞳に濃い蒼の空がうつる。
     短めのしっぽと大きく広がる柔らかな耳はハイエナ属の獣人のそれだ。
     その耳としっぽは小さな身体に対し不釣り合いに大きく、あどけなさを残している。
     荒い息を吐く口元にちらりと見える牙は、まだ乳歯であろう柔らかな象牙色をしていた。
     着ている服はボロだが丁寧につくろわれ清潔で、貧しいなりに大切に育まれていることがうかがえた。
     西に傾いた陽は、ごみごみした路地の奥までは差し込んでこない。
     昼の暑熱が和らぎ、住民たちが一息つく時間だ。
     彼が目指すのは路地の奥。
    8270