ゆる。
過去のを晒す【水魚之交】と【比翼連理】と【探しモノ】の続きのお話。…ここに書く題名が増えてきた。
小さな願いごと『初恋は実らない』
そんな話を聞いたのはいつだったか。確かなのはこの学園の生徒が話していた、ということだけ。
なんで、そんな話を思い出したかといえば柚木普の人生の中でたったひとりの、最愛の少女が言った一言まで遡る。
「そういえば、花子くんの初恋って誰だったの?」
顔にまで知りたいと書いてあったから、困ったのは内緒の話。でも、本当に困ったな…。だって、それは…君だって言わなきゃならないのだから。
この時ばかりは表情を作れることに感謝した。無理やり口角を上げて、からかうように、いつもの"花子くん"を演じるように。
「いつだったのかなぁ…?俺も覚えてないや。そもそもいないのかもしれないしぃ?」
1657そんな話を聞いたのはいつだったか。確かなのはこの学園の生徒が話していた、ということだけ。
なんで、そんな話を思い出したかといえば柚木普の人生の中でたったひとりの、最愛の少女が言った一言まで遡る。
「そういえば、花子くんの初恋って誰だったの?」
顔にまで知りたいと書いてあったから、困ったのは内緒の話。でも、本当に困ったな…。だって、それは…君だって言わなきゃならないのだから。
この時ばかりは表情を作れることに感謝した。無理やり口角を上げて、からかうように、いつもの"花子くん"を演じるように。
「いつだったのかなぁ…?俺も覚えてないや。そもそもいないのかもしれないしぃ?」
ゆる。
過去のを晒す【水魚之交】の続き。比翼連理「ねぇヤシロ」
今までと何ひとつ変わらない日常。
「すきだよ」
ただ、ひとつ変わったのは俺だけが好意を伝えるようになったことだけだ。
【比翼連理】
今日もヤシロは振り向いてはくれない。
幾ら好きだと伝えてもあの時以降、何も返してくれなくなってしまった。ヤシロの好意を無下にし続けた俺にはそれを問う権利も、理由もない。
それでも俺は君に愛を謳い続ける。
毎日、ちょっとずつだけどシチュエーションを変えてみたりしたこともある。ヤシロは夢見がちだから喜ぶかなって思ったけれど、俯いてしまっただけだった。もしかしたら、俺が見落としてただけで喜んでくれていたのかもしれないけれど。
…ここまで必死になったのっていつぶりかな?思ったよりも最近なのかもしれない。
1124今までと何ひとつ変わらない日常。
「すきだよ」
ただ、ひとつ変わったのは俺だけが好意を伝えるようになったことだけだ。
【比翼連理】
今日もヤシロは振り向いてはくれない。
幾ら好きだと伝えてもあの時以降、何も返してくれなくなってしまった。ヤシロの好意を無下にし続けた俺にはそれを問う権利も、理由もない。
それでも俺は君に愛を謳い続ける。
毎日、ちょっとずつだけどシチュエーションを変えてみたりしたこともある。ヤシロは夢見がちだから喜ぶかなって思ったけれど、俯いてしまっただけだった。もしかしたら、俺が見落としてただけで喜んでくれていたのかもしれないけれど。
…ここまで必死になったのっていつぶりかな?思ったよりも最近なのかもしれない。
ゆる。
できた暇を持て余して花言葉を調べてたらなんかできてたバッドエンドのお話。きっと、花子くんは静かに狂っていくんだろうな。
――寧々ちゃんを喪ってしまったら。
その花言葉は、「はーなこくん!」
「いらっしゃい、ヤシロ」
これはただのいつものやり取り。これだけでなにか満たされた気がする。これも全部ヤシロのおかげかな、なんてね。
「これ見て!園芸部で育ててたんだけど、茎が折れちゃってて…だから持ってきたの!」
ヤシロが手に持っていたものは花だった。白くて、蛍袋みたいなやつね。
「蛍袋?」
「ううん。仲間ではあるんだけど…これはね、カンパニュラっていうの。別名は風鈴草とか釣鐘草。釣鐘草は聞いたことあるんじゃないかな」
「なんとなくはあるケド…」
「ならよかった!花言葉が感謝、誠実。それから節操。ちょっと怖いのもあるのよ?」
「…そーなの?」
突然、ヤシロの表情が曇った。今まで笑顔だったのが泣きそうな顔になった、みたいな感じ。俯いちゃってあんまりわかんないケド。
1524「いらっしゃい、ヤシロ」
これはただのいつものやり取り。これだけでなにか満たされた気がする。これも全部ヤシロのおかげかな、なんてね。
「これ見て!園芸部で育ててたんだけど、茎が折れちゃってて…だから持ってきたの!」
ヤシロが手に持っていたものは花だった。白くて、蛍袋みたいなやつね。
「蛍袋?」
「ううん。仲間ではあるんだけど…これはね、カンパニュラっていうの。別名は風鈴草とか釣鐘草。釣鐘草は聞いたことあるんじゃないかな」
「なんとなくはあるケド…」
「ならよかった!花言葉が感謝、誠実。それから節操。ちょっと怖いのもあるのよ?」
「…そーなの?」
突然、ヤシロの表情が曇った。今まで笑顔だったのが泣きそうな顔になった、みたいな感じ。俯いちゃってあんまりわかんないケド。
ゆる。
らくがき深夜テンション&激重感情好きすぎて暴走した結果。記憶持ちで転生した花子くんと記憶なしで転生した寧々ちゃんのお話。
………。まじでナニコレ?
ちょっと過激なので一応。
きっと、この生は償いだ。 1773
ことは
らくがき1枚目:花寧々2枚目:ゆぎねね
某アニソンで『君成分が足りない』ってフレーズ聞いて、思いついたもの描いてみた
寧々ちゃん成分が足りない花子くんとか良いなと
花子くん&柚木先生→→→→→←←寧々ちゃんなイメージ
君成分が足りないって、なんか愛が重たい感じがする( ˶¯ ꒳¯˵) 2
ゆる。
できた雨のやまない外を一瞥して、怪異となってしまった少年はぽつりと零した。「今年も、会えなかったね」
彼が見つめていたのは本来なら天の川があるであろう場所、だった。
△▼△▼△▲△▼△▼△▲△▼△▼△▲
【七夕伝説】七夕の星祭り。毎年、商店街で行われるそれはかつての俺もよく行っていた。
「あまね、今年は行かないの?」
テレビの前でお菓子を食べながらつかさは問う。
「もう…諦めたから。いいんだ」
そう言えばつかさは
「ふゥん…」
とだけ呟いた。
カレンダーを見る。
赤ペンでぐるりと印を付けられたところに目がいくのは当然のことで。
やっぱりそこには『7月7日 七夕』としか書いていなかった。
やっぱりこんな未練がましい男はあの人は嫌いかなって思ったけれども。
少しだけ、この日だけはいいよね?
寧々お姉さん。
とある伝説の御伽噺。
あくまで政略結婚ではあったもののお互いの相性が良く、結婚後はラブラブだったと言われる織姫と彦星。
二人は仕事をしなかったせいで天の川の両岸に引き離されてしまう。
1461「あまね、今年は行かないの?」
テレビの前でお菓子を食べながらつかさは問う。
「もう…諦めたから。いいんだ」
そう言えばつかさは
「ふゥん…」
とだけ呟いた。
カレンダーを見る。
赤ペンでぐるりと印を付けられたところに目がいくのは当然のことで。
やっぱりそこには『7月7日 七夕』としか書いていなかった。
やっぱりこんな未練がましい男はあの人は嫌いかなって思ったけれども。
少しだけ、この日だけはいいよね?
寧々お姉さん。
とある伝説の御伽噺。
あくまで政略結婚ではあったもののお互いの相性が良く、結婚後はラブラブだったと言われる織姫と彦星。
二人は仕事をしなかったせいで天の川の両岸に引き離されてしまう。
ゆる。
できたストロベリームーンに対する妄想の産物。*語彙力はログアウトしました。
ベリー「あまねくん!」
身を乗り出してあまねくんに詰め寄る。
「…ヤシロさん、どうしたの?そんなに息巻いて…」
そう指摘されたなら乙女としては落ち着くしかないわよね。
一呼吸分だけおいて話し直す。
「あのね…天体観測しない?」
「え…天体観測?」
「そう!あまねくん、星に詳しいでしょ?だから教えてくれないかなーって」
私が言い出したのにも意味がある。それはテストが赤点になりそうだからとか全教科赤点補習大根になるのが嫌だからじゃない。…それは確かに嫌だけど。そんなのじゃなくて。
好きな人の好きを共有したい。あるのは、そんな乙女心だけ。
「いいけど……。ヤシロさんが帰るのが遅くならないように八時までね」
とうとうあまねくんがお母さんみたいなことを言い出しちゃった…。そんなに迷惑かけてるかな?私…。
3134身を乗り出してあまねくんに詰め寄る。
「…ヤシロさん、どうしたの?そんなに息巻いて…」
そう指摘されたなら乙女としては落ち着くしかないわよね。
一呼吸分だけおいて話し直す。
「あのね…天体観測しない?」
「え…天体観測?」
「そう!あまねくん、星に詳しいでしょ?だから教えてくれないかなーって」
私が言い出したのにも意味がある。それはテストが赤点になりそうだからとか全教科赤点補習大根になるのが嫌だからじゃない。…それは確かに嫌だけど。そんなのじゃなくて。
好きな人の好きを共有したい。あるのは、そんな乙女心だけ。
「いいけど……。ヤシロさんが帰るのが遅くならないように八時までね」
とうとうあまねくんがお母さんみたいなことを言い出しちゃった…。そんなに迷惑かけてるかな?私…。
sirome0_0
できた柚木普の願い四番の世界の中で俺はただ、名前で呼んで欲しいだけなのに。
折角柚木普として生きる世界があるのに、ヤシロはずっと俺を花子くんって呼ぶ。
何度訂正しても、訂正しても、
「花子くん」
ほら、また…
「だから、俺花子くんじゃなくて普くんだってば。」
困った顔で、「あ、そうだった。」って言ってから次に会った時にはもう間違えてる。
俺が必死に四番の作った世界で周りに合わせて生きているのにそんなことお構い無しって感じだ。
「…ほんと、笑っちゃう。」
誰もいない体育館裏で一人で空を見ていた時にそう呟く。多分、普通だったら何度も名前を間違えるなよって怒って口も聞かなくなってしまうのかもしれない。それでも、毎回口を利いてる俺ってやっぱなんか変なのかもしれない。
477折角柚木普として生きる世界があるのに、ヤシロはずっと俺を花子くんって呼ぶ。
何度訂正しても、訂正しても、
「花子くん」
ほら、また…
「だから、俺花子くんじゃなくて普くんだってば。」
困った顔で、「あ、そうだった。」って言ってから次に会った時にはもう間違えてる。
俺が必死に四番の作った世界で周りに合わせて生きているのにそんなことお構い無しって感じだ。
「…ほんと、笑っちゃう。」
誰もいない体育館裏で一人で空を見ていた時にそう呟く。多分、普通だったら何度も名前を間違えるなよって怒って口も聞かなくなってしまうのかもしれない。それでも、毎回口を利いてる俺ってやっぱなんか変なのかもしれない。