ゆるか
PROGRESSダニャ成長if。アーニャのターン。
デミ兄出て来ます。
ちょっと短いです。
とある考古学者の話 3「……だから、デズモンドの御曹司がマフィアに捕まっちゃったんです!丘の上の古城、知ってますよね?そこに来てください。そこで闇オークションが開催されてます!嘘じゃないですって!知らないの?オスタニアのデズモンド!……悪戯じゃありませんてば!あっ……!切れた……。」
アーニャは通話の切れた受話器を見つめ舌打ちをした。ダミアンにホテルに戻れと言われたアーニャだが、当然戻るわけがなかった。電話のある部屋に潜り込み、言われた通り警察に通報していたのだ。だが悪戯だと決め付けられ、一方的に切られてしまった。警察としてはこの国で幅を効かせるラオ・ファミリーと表立って揉めたくないのかもしれない。こうしている間にもダミアンがあの女に何をされるかわからない。頭の中でダミアンとシンイーが抱き合っている姿を想像し、アーニャは頭を掻きむしった。
2598アーニャは通話の切れた受話器を見つめ舌打ちをした。ダミアンにホテルに戻れと言われたアーニャだが、当然戻るわけがなかった。電話のある部屋に潜り込み、言われた通り警察に通報していたのだ。だが悪戯だと決め付けられ、一方的に切られてしまった。警察としてはこの国で幅を効かせるラオ・ファミリーと表立って揉めたくないのかもしれない。こうしている間にもダミアンがあの女に何をされるかわからない。頭の中でダミアンとシンイーが抱き合っている姿を想像し、アーニャは頭を掻きむしった。
ゆるか
PROGRESSとある考古学者の話の番外編です。そういえば以前相互さん宛にちょこっと書いたのを思い出しました。よろしければお口直しにどうぞ。(お口直しになるかな…?)
ダミアニャ成長if。
とある考古学者の話・番外編 ある日の考古学者の話 二一時三〇分バーリント駅。到着した汽車から一人の男が降り立った。その男はセル巻き眼鏡を外し、上着のポケットに忍ばせると、行儀良く締められたネクタイを緩め、ワイシャツの第一ボタンを外した。後ろに撫でつけた髪をくしゃりと乱し、大きく息を吐き出す。時計を確認し、スーツケースを引っ張りながら改札に向かい歩き出す。オスタニア大学助教授であるダミアン・デズモンドは学会に出席する為に地方に赴いていた。そのまま現地の発掘調査に参加し、本日ようやく帰って来たところである。
(もうニ週間もアーニャに会ってない……)
毎日仕事に忙殺されていた為、電話も四日前にかけたのが最後だ。せめて一目会えないだろうか。今から訪ねればまだ起きているだろう。駅前でタクシーを拾い向かえば、二十分程でアーニャが住むアパートに着く。ダミアンはタクシーを捕まえる為、ロータリーに出た。そこに停車している一台のリムジンを見て、小さく舌打ちした。後部座席の窓が音もなく開き、顔を出したのはダミアンの兄であるデミトリアスだった。
2324(もうニ週間もアーニャに会ってない……)
毎日仕事に忙殺されていた為、電話も四日前にかけたのが最後だ。せめて一目会えないだろうか。今から訪ねればまだ起きているだろう。駅前でタクシーを拾い向かえば、二十分程でアーニャが住むアパートに着く。ダミアンはタクシーを捕まえる為、ロータリーに出た。そこに停車している一台のリムジンを見て、小さく舌打ちした。後部座席の窓が音もなく開き、顔を出したのはダミアンの兄であるデミトリアスだった。
ゆるか
PROGRESSとある考古学者の話の2話目。趣味全開です。ご注意を!モブがべらべら喋ります!ご注意を!とある考古学者の話 2 オスタニア大学の講義室。そこはある助教授の講義を聴こうと学生達で溢れかえっていた。数々の遺跡を調査し、確実に成果を積み上げ若くして考古学者となったダミアン・デズモンド。スリーピーススーツに耳に光るエメラルドのピアス。端正な顔立ちにはセル巻き眼鏡がよく似合う。名家の生まれである彼は、歴史好きが高じて家を出て考古学の道に入った。資料を読み上げながら人差し指で眼鏡を直す。それだけの仕草すら目にした女学生達からは熱視線と溜息が送られる。講義を一番後ろで聞いていたアーニャ・フォージャーは頬杖を着いたまま唇を尖らせた。アーニャはこの大学の研究機関で古語の研究を続けている。自分の研究が一段落したというのにこんな所で講義を聞いていたってつまらない。だけどダミアン自らここにいるように言われた為、仕方なくこんな所に座っているのだ。講義の終わりを知らせるベルが鳴り、学生達は教卓に殺到した。あっという間に学生に取り囲まれたダミアンは、目線でアーニャに研究室に行くように促した。
6496ゆるか
PROGRESS趣味全開で書いたパロみたいな話です。某考古学者の映画が大大大好きでそんな感じの話が書きたかった(о´∀`о)
歴史好きが高じて考古学者になったダミアンの話。
ダミアニャ成長if。年齢は20代後半辺り。ダミアンがガンファイトしたりスパイのような事をしたり何でもします。使ってる武器は趣味です笑って許してね。
ふわっとした話なので深く考えず読んでくださったら嬉しいです。じわじわ書いていきます。
とある考古学者の話 1 夜の闇を切り裂くように遠くから汽笛の音が聞こえた。南欧某国、オスタニアとの国境沿いの街。山間部に続く森の中をオフロード車が数台走り抜けている。追う方はこの国で幅を利かせるマフィア、逃げる方はこの国で遺跡調査を行っていた考古学者だ。オスタニア大学の考古学助教授であるダミアン・デズモンドは、山間部の遺跡から見つけ出したロザリオを手に国に帰る所だった。このロザリオは恩師であるジーク・シャーロット名誉教授が長年追い求めていた物だった。昨年不慮の事故で亡くなったシャーロット教授の遺言により、この研究をダミアンが引き継いでいたのだ。博士が残した膨大な資料を読み解き、そのロザリオをようやく手に入れる事ができた。だが同じくロザリオを狙っていた兄弟子であるライナー・エバンズ博士が、通じていたマフィアと共に追って来たのだ。エバンズは研究費を稼ぐ為、遺跡で発掘した遺物をマフィアに横流ししていた責でシャーロット教授に破門にされ、大学を追われた人物だった。エバンズは長年手伝っていたロザリオの研究をダミアンに引き継がれ、逆恨みしているのだ。ダミアンは助手として連れて来たアーニャを伴い、悪路を走り抜けていた。
7330あお(蒼原)
DONEアーニャが誘拐された件を端にした、ダミアンとベッキーが言い合うだけの話。書きたい場面だけ書いたので、突然始まって、尻切れトンボで終わります。
「貴方達何者 この誇り高きイーデン校の高等部で何をするつもり」
ベッキーの金切り声は、しとどに降り注ぐ雨の音に掻き消されてしまい、周囲にひと気もないので誰の耳にも届かない。
聞こえているのはこの場にいる者だけだろう。親友のアーニャと――彼女を取り囲む4人の黒スーツ達。
傘を叩く雨音のせいか、黒服達の接近を察知出来ず、気が付いたら大柄な黒服の男達が立ちはだかっていた。
ベッキーはアーニャの隣を一緒に歩いていた筈なのに、突如現れた黒服達によって引き離された。アーニャは傘を放って激しく抵抗するも、2人に両側から動きを封じられてしまう。ベッキーも加勢しようとしたが、いつの間にか背後に回り込んでいた1人に押さえられてその場から動けない。
5629ベッキーの金切り声は、しとどに降り注ぐ雨の音に掻き消されてしまい、周囲にひと気もないので誰の耳にも届かない。
聞こえているのはこの場にいる者だけだろう。親友のアーニャと――彼女を取り囲む4人の黒スーツ達。
傘を叩く雨音のせいか、黒服達の接近を察知出来ず、気が付いたら大柄な黒服の男達が立ちはだかっていた。
ベッキーはアーニャの隣を一緒に歩いていた筈なのに、突如現れた黒服達によって引き離された。アーニャは傘を放って激しく抵抗するも、2人に両側から動きを封じられてしまう。ベッキーも加勢しようとしたが、いつの間にか背後に回り込んでいた1人に押さえられてその場から動けない。