m3_ytn(みや みつみね)
DONE【魈蛍】とある凡人の小咄 ※設定等甘い所がございます、ご了承ください。※今回は特別に、Twitter相互の吉名さん(twitter/__ysxf)のご厚意で、ご本人様TL内にてお話されております求愛給餌の題材(https://twitter.com/__ysxf/status/1462442399251132418?s=20)を参考元に作成したものとなっております。話の全体内容はラフ等にて予めご本 7natsukoshi_ay
DONE二人に子供がいるので解釈違いの方は注意してくださいリクエストありがとうございました!
めくるめくめぐる 瑶光の浜、その波間の拠点でヒルチャールが動いているのを粒子に返した彼は、石突でとんと波上の足場を打つ。ふっとその場から姿を消して、次の瞬間には波打ち寄せる砂上にいた。ヒルチャール達がなぜあのような場所にいるのか彼には全く理解できない。戦いの場において自らが窮地を招くかもしれない位置に進んで陣取る必要はない。それすら上回る力でもって敵を捩じ伏せられるというのであれば話は別だけれど。
白く美しい珠の輝きで日光を跳ね除ける砂を踏みしめて歩く。潮騒が耳奥で揺れ、眩しい昼の光が視界を鈍く撓ませる。寄せる波に攫われてきたのか、不意にこつんとつま先に当たったわずかな感触をなぜか無視することができなくて腰をかがめる。彼の拳より二回り小さいほどの、それは巻き貝だった。それで、ふと彼が思い出したことがある。
5089白く美しい珠の輝きで日光を跳ね除ける砂を踏みしめて歩く。潮騒が耳奥で揺れ、眩しい昼の光が視界を鈍く撓ませる。寄せる波に攫われてきたのか、不意にこつんとつま先に当たったわずかな感触をなぜか無視することができなくて腰をかがめる。彼の拳より二回り小さいほどの、それは巻き貝だった。それで、ふと彼が思い出したことがある。
penpen91420
DONE酔っ払い蛍と介抱魈【魈蛍】酩酊の戯言「…………!?」
「嗚呼、良かった。魈、すまないが旅人を頼んだぞ」
いつもは冷静に伏せられている
金色の目が大きく開かれる。
それくらい、この光景は異様だった。
いつもの白いワンピースを中途半端に脱ぎ、黒いキャミソール姿になったまま鍾離の膝に座って笑っている蛍。
腹を膨らませて涎を垂らし眠っている白い塊は、その彼女の相棒。
机に突っ伏して寝ているのは恐らくモンドの風神だろう。
「これは……」
「あっ魈だ〜〜!!」
魈に気付いたらしい蛍は、花が咲くように笑い、
鍾離の膝からぴょん、と降りる。
ぎゅっと勢いよく飛びついてきた旅人を抱きとめつつ、
彼女から香る酒の匂いに顔を顰めた。
何が楽しいのか阿呆のように笑い続ける蛍にされるがままの魈が、チラリと呼び出した本人――鍾離を見る。
3902「嗚呼、良かった。魈、すまないが旅人を頼んだぞ」
いつもは冷静に伏せられている
金色の目が大きく開かれる。
それくらい、この光景は異様だった。
いつもの白いワンピースを中途半端に脱ぎ、黒いキャミソール姿になったまま鍾離の膝に座って笑っている蛍。
腹を膨らませて涎を垂らし眠っている白い塊は、その彼女の相棒。
机に突っ伏して寝ているのは恐らくモンドの風神だろう。
「これは……」
「あっ魈だ〜〜!!」
魈に気付いたらしい蛍は、花が咲くように笑い、
鍾離の膝からぴょん、と降りる。
ぎゅっと勢いよく飛びついてきた旅人を抱きとめつつ、
彼女から香る酒の匂いに顔を顰めた。
何が楽しいのか阿呆のように笑い続ける蛍にされるがままの魈が、チラリと呼び出した本人――鍾離を見る。