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    きじと ら

    @lh0_w3のきじとら。です。細々とこっちに文をあげるかも

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    きじと ら

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    🐍☀️♀天使もの
    書き途中。良い感じに書けているのでは…
    すぐにあげたがる_(:3」z)_

    人間の命は脆く儚い。
    ちょっとした事ですぐに壊れてしまう。

    目の前ですぅすぅと心地よく寝息を立てる彼の鼻の頭をちょんとつつく。

    「諦める」と、そう彼は言った。彼と同じ顔で言われると、やはり堪える。
    このジャミルも生きて80年くらいだろう。今の私からすると、それはひどく短い時間だ。だからこそ時間を大切にしてほしい。

    「ん…」

    寝苦しいとばかりに彼が寝返りをうつ。
    昔、一度だけ怖い夢を見て彼の寝床に入った事がある。その時に滅茶苦茶怒られた事を思い出して苦笑いする。
    NRCに入ったばかりの頃だったかな。
    幼い頃の延長線で物事を考えていた私は、彼の部屋に忍び込んだわけだ。

    ―ば…っおまっ!あー!くそ!!年相応の恥じらいくらい持ってくれ!―

    今思い返せば「バカ」と言いたかったんだろうな。オーバーブロットをする前だったから、言いたい言葉も飲み込んでいたに違いない。

    「カリム?」

    彼の切長の目が薄らと開く。

    「ごめん、起こしちゃったか?」

    声をかけると彼は私の頬に手を伸ばした。
    「へ?」
    「怖い思いはしてないか?」

    うつらうつらとした表情で彼は私の頬を撫でる。寝ぼけているからだとは分かっていても胸がドキリとする。

    「へ??あ…うん?」

    どんな夢を見ているのだろうか?変な返事をしてしまったが彼は微笑んで「良かった」と呟き再び目を閉じた。
    「…びっっくりしたぁ」

    どっどっどっ と心臓が忙しなく動く。
    私の知る「ジャミル」かと思った。彼の一挙一動にこんなに翻弄されてはいけないと分かっていても、彼が似ている分重ねてしまうのかもしれない。

    「ジャミル」

    彼のゴツゴツした手をそっと握る。

    「大好きだったんだ。嫌だと思われるとは分かってるんだけど…本当にごめんな。こんな形になってもまだ」

    愛している。
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    Replies from the creator

    きじと ら

    MAIKING🐍☀️
    某漫画パロ。死んだ☀️の記憶を🐍が見る話。
    そのうち続きを書くかもしれない
    死後の脳を取り出しスキャンをする事で死の直前に何が起きたか、その人物の視覚を通してみることができる。

    良い技術だと、今まではそう思っていた。正確には目の前の彼の遺体を目にするまでは。
    昨日まで元気に動いていた彼は今、保存庫の中で眠ったように死んでいる。死因が分からないため脳をスキャンする事を当主が決めてしまったのだ。

    生き返るかもしれないと、そう思えるほど彼の遺体は綺麗で美しかった。キスのひとつでもすれば彼は再び目を覚ますんじゃないかと、そう思うほどに。
    「嫌だ!絶対に嫌だ」
    遺体に覆い被さり子供のように泣きながら駄々をこねる。
    「ジャミル」
    「コイツの体に傷なんかつけたくない。もう散々痛い目にあったんだ。やめてくれ」
    バシンと力任せに父の手を振り払うと、周囲から啜り泣く声が聞こえてきた。
    「死んでまで苦しめなくてもいいだろ!?」
    「ジャミル、これも当主様が決めた事なんだ。お前だって本当は分かっているんだろう?どうしてカリム様が殺されなければならなかったのか、犯人は誰なのか突き止めなければならない。これはアジーム家の為なんだ。カリム様も分かってくれる」
    父が言っている事は正論なのだ 1500

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    サブさかな

    MOURNING幾星霜の夜を越えて/ジャミカリ

    ※ボツネタを供養します
    ※マンガにするつもりで書いたネタメモであって、小説ではないです。
    ※全く調べておらず、ふわっとした気持ちで書いています。
    ところで。この遥かなる宇宙、人類が観測しうるのは僅か4パーセントとされている。

    「その中で、最も明るい星がシリウスって名前なんだろ?」

    教科書を片手にうんうん唸るカリムの横で、思わずため息が漏れた。スカラビアの夜はとうに更け、二人は机を並べて身を寄せ合うようにして勉強をしていた。その間を砂漠気候のぬるっとした風が吹き抜けていく。

    「シリウスを基軸にした占星術が出来るようになってから言ってくれ」

    カリムの集中力はとうに切れてしまったのか、先程からペンは紙の上を滑るばかり。意味ある文字列が綴られた形跡すらない。

    「なぁ、ジャミル」

    それは唐突だった。
    机の上で項垂れていたカリムは、その姿勢のまま顔だけこちらに寄越した。

    「休憩しようぜ」

    ーー

    「確かに!休憩は!承諾したが!!!これは無いだろ!これは!!」

    叫ぶのも無理はないと思う、少なくとも。誰が勉強の合間の休憩に、絨毯で飛び出でる奴がいると思う。

    「あっはっは!そんな事ないぜ!詰まったのなら実際に星を見れば分かるかもしれないだろ??」
    「ばかばか!星見て思いつくなら苦労なんかするか!こんな夜中に!薄着で来てしまった 1454