後日譚について 独白今回の事件、忍がいたから被害者が出ずに解決したけど、忍がいなければそもそも起こらなかった事件でもある
忍がいなければ北里は攘夷軍に殺されて終わっていただろうし、黒犬党が作られることもなかった
創作の世界で原作キャラを殺すことはあってはならないと思い、あの丘の再現をしつつも忍の自殺以外の選択肢は考えてなかった
選べるわけないよ、近藤さんの首と万事屋・真選組・家族の首なんてさ
後者はまず有り得ないし、かといって近藤さんを斬れるわけがない
ただ丘の銀時は実際にそれを選んだから、選ばざるを得ない状況だったから
同じ状況を作って、忍を通じて当時の銀時の感情を読み取ろうとしたけど、そこまでは行けなかった。無理だよ 耐えられないよ
……本当に強いよ銀さん
結局自決も未遂だったしね
当初は銀時に刃を砕かせる予定だったけど、あそこまで色々あって、それでも自殺という選択肢を選ぶのは、今まで忍と関わってくれた原作キャラを裏切ることになる気がしてできなかった
結果ギャグでまとめたけど、ただただ銀時が不憫な形で終わってしまった ごめん銀時
桃子・クルエラ(漢字めんどい)に関して
オリ主を心から推す存在
オリ主を心から憎む存在
どちらも書くのは初めてだったなと
前作のダビデはあくまで「計画の邪魔する人」としてソウを消そうとしてたので、「ヤツを死よりも辛い方法で壊し苦しめてやろう」と考える奴を書くのは初めてだったな
オリ主は自分や自分に近い人をモデルにして書くので、自分が人から好かれてるとか考えられない、それでも嫌われたくなくて八方美人にしがち
だから今回は全力で忍を“他人”として置いて、その推しと憎む存在を作ってみた
「推しにこれさせたい」っていう私の性癖と、作品を見返して「これ素直に許されていいのか?」と思ったこと全て桃子とクルエラにやらせてみた
それでも忍を忍のままで、彼の魂を貫き通したまま、彼らしく事を収めることができたとは思う
色んな人を本人の自覚の有無に関わらず巻き込んで武器にして、最後まで味方も敵も救うことだけ考える、そういった形で書ききることはできたのかなと
結局相手の心を本当に理解するのには、自分と重ね合わせるのが一番なんですよね
桃子の真選組に対する恨みを、松陽を連れ去った定々や天導衆に対する恨みと重ねた
クルエラの北里に対する感情を、自分の剣に対する感情と重ね合わせた
事件の深さの割に、最終的に“推し”や“憧れ”という浅い気持ちに落ち着いたけど、結局人間の行動原理って意外と浅かったりするんだよな
結局、忍が嫌っていたのは、相手を傷つけること・血を流すこと・それによって苦しみ悲しむ人を作ることであって、剣や戦いが嫌いなわけじゃなかった むしろ好きだった
チャンバラは好きだけど命懸けたくないよって話
……むずかしいね
ただ、今世は防御魔法や回復魔法が使えないことで、人を傷つけたら最悪治らない恐れもあって、最初から打ち合いを嫌っていたんだと思う。
シャラの時から人間をできる限り傷つけないようにしていたし、ソウの時も治癒魔法と防御魔法専門として活躍してたから
まぁシャラを読み返して「私は好きでこの道を歩んでるの!」ってセリフを見つけなかったらまた展開は変わっていたかもだけど 意外と覚えてないのよ、昔のことなんて
魔法がなくて、相手を傷つける攻撃しか使えないこの世界の戦い方に最初から余計に怯えてたんだろうな
けれど剣を覚えたのは、結局は漫画の主人公達を真似たかったから
……本当に難しいところ
そんな彼が少しだけ怯えを突き破り、一歩だけ踏み出した
後日譚全体を踏まえて、そういう話になったのかなと
そもそも本編の大半が人狼だったからね、さらばから最終訓まで、不殺の剣を捨てて戦わなきゃいけない状態だったから
1年の間に不殺の剣をまた取り戻して、その先のこの事件って感じ
……この空白期間の長さは当事者にしか分からんよな
桃子は最初、黒川あかねみたいにする予定でした
推しを調べるあまり、とんでもない所まで踏み込んでいくタイプ
当初は忍が転生者というのを突き止めるところまでやらせようと思ったけど、そこまで書いたら物語がさらに膨張する気がして妥協
……まぁ忍は今は未来の記憶ないし、登場人物全員に既に会ってるし、転生者概念もうなくなってるから、結局転生者認知は村塾攘夷と虚と馬董だけに留まるんじゃないかな
けどあかねだと忍と絡ませるには大人しすぎると思って、忍を振り回す存在を作るために真逆の性格にしたら、今の形になりました。
超素直なリン状態だね
……忍にとっての桃子が「うぜー奴」から「いなくなったらちょっと寂しい」になってったの、書きながら自然にそうなってびっくりした
今後も銀時にとっての神楽みたいに可愛がっていくんだろうな
クルエラは最低最悪のゲス野郎としてキャラを作るつもりだったけど、銀魂にゲス野郎って定々以外ほぼ居ないから、結局割とまともな人間になってしまった
ゲス野郎作って最後弄ぶ気満々だったんだ……
キャラも最後の放心状態を作ってそこからどれくらいギャップを作れるか突き詰めた結果オカマになったんだ……
言ってることは間違ってないよね、世界の真理をついてるよね
最初は桃子を味方にすることだけ考えていたけど、忍がクルエラを見捨てることはしないだろうな、救おうとするだろうなって思った結果こうなった
まぁそれでも、さすがに虚を倒した忍や銀時達を苦戦させられる強敵はそうそういねーだろということで、実力は忍以下、ただしめちゃくちゃ頭良くて執念深くて忍にデバフをつけるという設定の元できあがったのが黒犬党
ちなみに忍、銀ノ魂篇でもFinalでも早々に怪我or疲労困憊の時の戦いなんですよね。今回も早々にデバフかけたし。つまり完全状態だと……
ちなみに、クルエラは悪いことをしたから弄んだだけで、ゲイをからかってるわけではありません。
なんなら私友達にゲイの人5人くらいいるし。
オカマも同性愛者も、そういう人がいてもいいくらいにしか思ってません。
てか忍だってヅラとか銀時とか推しって言ってるし。恋までは行ってないけど、全ての行動理念が村塾救うためまであるから、推しへの愛の重さはクルエラに負けてないと思う。
……男キャラ推しがちなのは前世から不本意の性転換したから。だから性欲もないし恋愛感情も0なんだ。出産経験あるから彼。
じゃなんでこの世界に男として転生させたかって?男じゃなかったら戦争参加できないでしょ流石に……
最後に、一番引っかかったところ
警察によって殺された者の親族の気持ち
原作の六角編に近いよね
結成当初の真選組はまだ色々とバタついてて、目の前の敵を倒すことだけに必死だったし、攘夷志士イコール悪と決めつけていた
北里も、幕府イコール悪い奴と決めつけ、真選組を殺しにいった
結果、乱闘の末、北里は殺された
真選組もその後多くの戦闘経験を積んできて、その中で黒犬党の記憶は薄れてしまっていた、けどもしもう一度会う機会があったら、近藤も土方も沖田も北里のことを思い出すと思う
銀時・桂と出会って考えを改めていったけど、原作開始時点の真選組は攘夷浪士イコール敵と見なしてたから
根はいい奴、奴らにも信念があるという考えがなかったんだろうな
そして犯罪者であっても、家族だけは愛することもある
愛された側から見たら、その人は犯罪者なんかじゃなくてただの大切な人間だから
いくら警察でも、大切な存在を殺したら殺人鬼
何が正義かなんて分からない
忍はそれでも、犯罪者であり正義の執行人であり、双方のスパイでありながら、自分の信念だけを貫き通していた
そんな忍を追いかけたから、桃子はクルエラよりも一歩早く成長し、強くなれた
……忍は未だに天導衆と定々を許していないけど、桃子は真選組を受け入れたから、桃子の方が強いまである
そう考えると、今の忍は復讐が終わった状態の人間だよね
定々が殺され、天導衆を容赦なく殺してきた
何も悪いことをしてないのに悪者にされた先生や村塾の仇と言って襲いかからせたけど、復讐を終えてスッキリした状態の人間なんだよな
そんな人間から「復讐は何も生まない」とか言われたって説得力0だよな、書いてて全然しっくり来なかったもん
クルエラのその後の言動に賛成できる
……忍も、クルエラの言葉に逆ギレしなかったのは、その矛盾をわかってたからなんだろうな
結局桃子を妥協させクルエラを無理矢理沈静化させて解決したけど、これで根本的な解決になったか?と言われたら否かもしれない
人によってはモヤってるかもしれない
忍だって結局モヤッたままだし
国のルールに則って生きるしかない世の中で、それに反したら犯罪者になる、それなのに国の方が間違っていることもある
綺麗に解決する方法を考えたけどこれが限度だった
結局、その時々のストレス発散でなんとか気を紛らわして、妥協しながら生きてくしかないんだよな、現実社会ってのは
あと、大人になっても親には甘えていいと思う
親も甘えて欲しいって思ってるってのを最近知った
甘えられる相手には甘えてこうぜ
愚痴ってこうぜ 頼っていこうぜ
ちなみに私はまだ22年しか生きてないので、多分忍くらい生きたらまた違う結論とか出るんじゃないかな。……転生4回は無理だなさすがに
とりあえず27歳になってから銀魂読み返してみたいです