ハグの日「暑~~~い……もう溶けそ~~~……」
「だぁもう引っ付くな!何で暑いって言いながら引っ付いてくんだよ!」
「桜ちゃん知ってる?ハグにはストレスを解消する効果があるんだよ。俺今暑さのせいでストレスMAXだからさ、ハグで癒して~」
「そ、そうなのか……ってなるか!それだと余計暑くてストレス溜まるだろ!」
ナイスノリツッコミ~、ところころ笑う桐生はそれでも桜の腹の辺りへ回した腕を解くことなく桜の背中にくっついたままでいる。
その日は多聞衆の三学年全員が体育館に集まって、一対一での特訓をしていた。
ただでさえ蒸し暑い体育館の中である。
それも散々特訓で動き回った直後となれば、身体は熱く火照ってとてもではないが他人と密着しようとなんて思えないはずだった。
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