教習所行こ!※注意! 拙作【歌声、 奈落の底までも】がベースになった妄想です!
免許を取るため自動車学校に通うことになった聡み。彼の性格を知る面々は恐怖に慄く。例のイッタレパワーが発揮されたら、車どころか自動車学校が爆発するかもしれないのだ。狂じは「ほんまに取らなあかん? 足がいるなら狂じさんがどこへでも送ったるよ?」と一生懸命訴えたが、聡みは頑なに免許を取ると譲らない。なぜなら聡みには一つの願望があった。自分が運転する車の助手席に狂じを乗せて、温泉旅行に出かけたいという、実にささやかな願望である。しかしそのためには、車の運転は勿論、クソと名高い学科試験をクリアしなくてはならない。果たして聡みは、学科試験を攻略することができるのか——? 次回、「大炎上」お楽しみに!
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どうにか仮免許をゲットした聡みは、二種免許を持つ富士野を助手席に乗せ、郊外のショッピングモールの広大な駐車場の片隅で車庫入れの練習をすることになった。撮影係の那須原は、富士野からコッソリ「絶対進行方向には立つな」と告げられ震え上がる。そこに、非番のはずの扇谷と鷹島も合流し、みんなで聡みの運転を見守ることに。だが那須原は知らなかった。この二人は、富士野の忠告を聞いていないということを——! 唸るエンジン! アクセル全開! ギアは……R!! 次回、「back to the forward」報連相はしっかりな!(背景:鷹島が車に跳ね飛ばされている止め絵)
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どうにか運転が形になってきたミくん。素直で理解が早いので、ごく稀にやらかす以外は自動車学校でも評判の良い生徒だった。ただ、送迎の保護者(?)が揃いも揃って厳ついので「ヤクザの跡取り」との噂が立つ。ある日、学科教習が終わると、いかにもガラの悪そうな男子学生に声を掛けられるミくん。「お前、〇〇組の跡取りなんだって?」「いえ、違います」「隠さなくたっていいだろ、ちょっと頼みがあんだよ」「(違うんやけどな…)話だけ聞きましょうか」どうせしょうもない話だろうと高を括るミくんだったが…。次回「総長代理」また迂闊ミくんやないかい!(背景:特攻服姿のミくんにキレるキョジ)
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路上教習に出るミくん、教習所内(と郊外の駐車場)で散々やらかしたあとなので、非常に安全運転で、最初は内心怯えていた教官もほっと胸を撫で下ろす。しかし、気がつくと、後ろにピッタリついてくる黒塗りの高級車が…あれは…最新型センチュリー!? 運転席に座っているのは、バックミラー越しにもおそろしく顔の強い男…! 明らかに堅気ではない雰囲気に、教官はミくんの「ヤクザの跡取り」という噂が本当なのではと怯える。一方ミくんは、冷静な顔で教官に告げる——「煽り運転です、通報しましょう」次回、「大捕物」だからやめとけ言うたやないですかぁ!(背景:ぼろぼろと泣く富士野のドアップ)
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「なんか扇谷さんが軽の助手席に座ると、圧迫感がすごいですね…」
「そこまではみ出してへんやろ、いやちょっとはみ出とるかもしれんけど」
「まあそのぐらいみっちり詰まってた方が、ぶつかった時に衝撃が少なくていいかもしれませんね」
「え待って、ぶつかるの前提なん??」
「それじゃ行きます」
「待って??」
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「ぐぬぬぬぬ」
「ホサが血涙流しとる…キモ…」
「助手席座りたかってんて…せやけど岡くんまだ慣れとらんやろ? 同乗しとって事故ったらエライことやん、せやからしばらく扇谷で練習しぃ言うたんや」
「…センさん身代わり人形扱いなんですか?」
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「スーパーに行くんてあんなスリリングやねんな…」
「扇谷さんずっと隣で叫んでるんですよ、僕疲れました」
「疲れたのはオレ! オレ! 次はタカ行けよ! オレもうヤダ!」
「僕、ちゃんと安全運転しとるのに、何がそんなに怖かったんですか…」
「せやでセンさん、後ろから見とったけど別にそんな荒い運転やなかったすよ」
「乗ればわかるぞタカシマくん」
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「次の角を右…右てことは右折…てことはまず一度左折して…もう一度左折して…さらに左折すれば…あの道に入れる…」
「……全部口に出して確認しとる…右折せんと行こうとしとる…」
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「右折ってあんなにすごいことやってんな…俺今まで無意識にやっとったけど、これからもっと大事に右折していくわ…」
「そんな大げさな…でも、右折もだいぶ慣れてきましたし、そろそろ…」
「い…いや!もうちょい練習しよな!?いけ那須原、次はお前や!」
「嫌です!!!」
「えっ…嫌なんですか…?」
「嫌ではありません!!!」
「ナスが血涙流しとる…」
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「割と…大丈夫でした…」
「那須原さん全然喋らんので寝てるんかと思いました」
「いや…声出したらいらんこと言うてまうんで…」
「何言おうとしてたんですか?」
「ヒッ イエ! ナニモ!」
「ね、教えてください」
「笑顔が怖い」