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    Booooonnnnnn888

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    ちちたい完成しない!とりあえず突っかかりをなくす修正して私!目標ブレブレで分かんなくなる!あと父たいなのかパパたいなのかどっち!?

    父たい大寿が小さい頃から家の中で父さんの存在は薄かった。
    仕事で家をあける日が多かったのもそうだし、何より口数が少ない人だった。「おはよう」や「おかえり」などの挨拶こそしてくれるがそれ以外はほとんど父さんから話しかけてくれることは無い。なのに一緒にいると何故か凄く見つめられてしまう。
    柴家の血を表すような190越えの身長とそれに見合う筋肉、大寿とよく似たつり上がった目尻に消えない眉間のシワである。大人でも怖がられる風貌だ。そんな男に、父親とは言えども、じっと見つめられればビビりの八戒が怯えるのも無理はない。

    母さんはそんな父さんのことを不器用な人と言っていた。
    子供たちを大切に思うあまり、自分の容姿が威圧感を与えることを知っているから下手に近づくのを恐れるのだと。じっと見つめているのは離れている間にまた大きくなった大寿たちを目に焼き付けているからで、口数が少ないのは大寿たちの話を聞きたいからだと言っていた。
    「だから、もうちょっとだけお父さんとおしゃべりしてあげて欲しいな。」
    柚葉はそれを聞いても母さんが父さんを庇っているように感じたらしく納得していない顔で頷いていたが、八戒は露骨に「いや!こわいもん!」と首をふって如何に父が怖いかを仮面ライダーの怪人やウルトラマンの怪獣に例えながら、どんどんと床を蹴り鳴らして母さんに訴えていた。

    そんな八戒をなだめながら大寿自身は母の言葉になるほどな、と少し父の行動に納得していた。それはきっと大寿しか覚えていない記憶のせいだ。
    大寿は父が産まれたばかりの八戒に恐る恐る触れていたのを覚えている。
    今よりもっと小さかった柚葉をそっと抱いてふわふわの髪を梳く姿を覚えている。
    今より大寿の体がぷにぷにでお母さんに抱っこされて眠る八戒が羨ましかった頃、重いまぶたを擦っていた大寿を抱き上げておやすみとおでこにキスをしてくれたことを覚えている。大寿の記憶もあやふやだ。もしかしたらこんなことしていなかったかもしれない。
    分からない人だけれど愛されていることは知っていた。



    ───
    お母さんが死んだ。家の中が全部変わってしまった。
    父さんは今までより少しだけ家に帰ってくる回数が増えた。でも、お母さんが死んだことを1番受け入れられていないのも父さんのようだった。
    前はふざける八戒や笑う母さんにつられて笑うこともあったのに一切それはなくなってしまった。日に日に深く寄せられる眉間に、始めは大寿達も何とかしようとしたのだ。
    大寿はできるだけ父さんのいる時は兄弟を叱らないようにしたし、柚葉と八戒も母さんのことや昔の話をしないようにした。それでも父さんは大寿たちと会話しようとしなかった。それだけじゃない、柚葉や八戒の顔を見ると奥歯を食いしばり睨めつけるからそのうち2人は完全に父さんを怖がるようになって父さんを避けるようになった。
    父さんが帰ってきたと分かるや否や蜘蛛の子を散らしたように階段を駆け上がってしまうのだ。
    その事もお父さんを落ち込ませる原因の一つだと知っている。大寿は何とかしたいとおもって、2人に言い聞かせてリビングで待たせていたりしたのだが、柚葉の裾を握って離さない八戒を見かねたお父さんが無理して一緒に居てくれなくていいと大きなため息とともに告げてから大寿も何も言えなくなってしまった。

    2人が傍に来ない分大寿はできるだけお父さんの横にいた。大寿は柚葉のように母さんと同じ亜麻色のふわふわの髪の毛じゃないし、八戒のように母さんによく似たタレ目の可愛らしい顔つきでもなかったから父さんは大寿を通して母さんを思い出したりしないみたいだった。少しだけ寂しかったけど、父さんを悲しませなくて済んだ。くっついていても父さんから邪魔だと怒られることもなかったし、時たま、思い出したように前みたいに優しく頭を撫でてくれるのがたまらなく嬉しかった。

    お父さんが大寿に触れる頻度は柚葉と八戒が近ずかなくなった日を境にどんどん増えていった。
    2人だけのリビングでお父さんの膝に乗ってお父さんの襟に鼻を埋めるとお父さんは大寿の頭を、背中を大きな手のひらで撫でてくれる。
    大寿の首や脇をお父さんの手が掠める度擽ったさに震えるとお父さんが可笑しそうに笑ってくれる。
    こんなことお母さんがいた頃にもしてもらったことは無かった。大寿は長男でお兄ちゃんだったから下2人の目を気にせず、存分に親に甘えられるのは貴重な時間だった。
    だから、お父さんに一緒にお風呂に入ろうと言われた時も2つ返事で服を脱いだし、一緒のベッドで寝ようと言われた時も、5歳の誕生日から一緒に寝続けたサメのぬいぐるみさえ持たずにお父さんの部屋へ向かった。
    お父さんと一緒に寝るようになってから、今までリビングでしていたことは全てお父さんの部屋で、ベッドの上で行われるようになった。
    父さんの膝の上で鼻先が掠めるまで近くまで顔を寄せて、父さんがいない間に何があった、八戒がブランコから落ちただとか柚葉に料理を教えただとかテストは全部100点だったとかを大寿が話し、父さんがうんうんと相槌を打ってはいい子だなと髪にキスをしてくれる。
    「いい子にはご褒美だ。何が欲しい?」
    父がそう訊ねると大寿はいつも宇宙の本やアニマルゲームなど柚葉たちが欲しがっている物を告げた。
    「それは柚葉たちの欲しいものだろう。お前は本当に兄弟想いのお兄ちゃんだな。」
    そうすれば、父さんが目を細め髪をぐしゃぐしゃと撫ぜてまた目じりにキスをしてくれると決まっていたから。
    「頑張ってる大寿は沢山甘やかしてやらないとな。」
    おいでと手を引かれる。父さんの部屋の脱衣場に連れていかれて、大寿がまるで赤ちゃんに戻ったように服を脱ぐ所からお風呂で体の隅々まで洗うところまで父さんが全てしてくれた。
    白いあわあわの大きな手が胸やおしりばかりに触れてくる。そのせいで大寿の乳首が芯をもち、知らないモヤモヤが体に生まれる。すぐに熱いお湯を当てられて誤魔化されながら流される。濡れた体を白いタオルが包んでいく。さっぱりと汗を流したあとなのに父さんがまた背が伸びたかと背中を、足を撫でるから、大寿の奥にもどかしくおかしな熱が燻った。だが、父からそれ以上は与えられることは無かった。
    その手つきに違和感を感じなかった訳ではない。それでも父が何も言わない以上、大寿も言葉を持たなかった。この時間が終わることを望んでいなかったからだ。
    髪を乾かしてもらい、歯も磨かれる。寝る時は下着以外身につけない父に倣って大寿もパジャマを着ずにおいで、と父さんに呼ばれてベッドへあがる。
    大寿は暖かいなと肌と肌をくっつけて抱きしめられて眠った。

    父から大寿へ向けられる愛はいつしか4人分の熱量をもち始めていたのだと思う。




    その日はなんの前触れもなく訪れた。

    お父さんが帰ってきたことに誰も気づかなかった。お父さんが自分の車じゃなくてタクシーか何かで帰ってきたせいで車庫に駐車するときのモニターが光らなくて誰も帰ってきたと分からなかったのだ。
    大きな音をたてて玄関が開き、リビングで大寿の監視の元宿題に勤しんでいた兄弟3人とも飛び上がった。
    初めは泥棒かとも思ってしまった。お父さんが、というか家族の誰もがこんなに荒々しい音を立ててドアを開けたことがなかったからだ。広い家に響いたソレに3人は顔を見合わせ、次に響いた叩きつけるようなドアの閉めた音に八戒の目尻に涙が浮かんだ。
    大寿が忍び足で玄関へ繋がるドアへ近ずき様子を伺えば見慣れたスーツを着たお父さんが最近マシになった眉間のシワをまた1層深く刻んで一直線で階段を上っていくのが見えた。
    お父さんの部屋の扉が閉まる音を聞いてから大寿が廊下へ首をだすと玄関に仕事のカバンは放り投げられて、靴は脱ぎ散らからされている。几帳面な父からはかんがえられない行動の跡が残っていた。様子のおかしい父に、大寿は柚葉と八戒に宿題はもういいから今日はくれぐれもリビングから出てくるなと念押しし、異常な行動を取る父の元へ向かおうとする大寿を引き止める柚葉と不安で涙が伝った八戒に安心するよう額にそれぞれキスをした。2人がリビングに入ったのを確認してから、大寿は恐る恐る音を立てずに階段を登り、父の部屋の扉を叩いた。

    返事はない。でも入ってくるなとも言われていない。大寿はゆっくりとドアノブを握った。
    ベッドに腰掛け、普段はきっちり纏めている髪を乱した父が母さんのカーディガン(亡くなる直前までよく病室で羽織っていた形見だ)を握りしめている。

    俯いた表情は見えない。でも父が今深い悲しみの中にあることは確かだった。何が原因かはわからないが、きっとおじいちゃん達に新しい妻を娶れとでも言われたのだと思う。父さんの感情を揺らせるのは母さん関連くらいだから。
    大寿はゆっくり後ろ手に扉をとじる。
    バタンと小さい音が響いた。父さんはベージュの毛糸にシミを作りながらただ静かに肩を震わせている。
    かける言葉を持たなかった大寿はベッドへ乗り上げて、父さんの後ろから首に手を回してぎゅっと抱きしめた。父さんからハッキリとした拒絶の言葉がないのを肯定と受け取って、そのまま乱れた髪を治すように手櫛を通しながら頭を撫でた。大寿がまだ幼稚園に通っていた頃、お母さんがお父さんにこうしていたのを見よう見まねに真似たのだ。あの時のふたりは、幸せそうに笑っていたけど。
    母さんのように父さんを笑顔には出来なくても少しくらいなら慰めにはなって欲しかった。

    「大丈夫。ずっとそばにいるから」

    父さんが息を飲んだのがわかった。首に回した腕を父さんが掴む。引き剥がされるかと思ったがぎゅううと痛いくらい握られ、それだけで振り払われはしなかった。そろそろ痛いと父さんに離してと大寿が言うより早く、腕を引かれベッドの上で転がされる。背中の衝撃に目をぎゅっと閉じている間に、大寿に覆いかぶさった父さんの高い鼻筋につつと流れた一筋に目を奪われた。

    「そうか。お前もそう言ってくれるのか。」

    鼻声混じりの父が瞼を伏せる。どこか嬉しそうで狂気を感じる声に大寿は選択を間違えたのかもしれない。父のシャツに爪を立てた。

    「愛している。愛してるんだ。ずっと。」

    大寿の両手首を押さえつけ、懺悔のような言葉を吐き出した口で父は大寿の唇を塞いだ。ご褒美のキスとは明らかにちがうキスに背けかけた顔を父の大きな手が大寿の顎を押さえて逃がさない。おとうさん、と大寿が呼ぼうとした半開きの口に舌が入ってくる。危うく噛みそうになった。
    蛇のように分厚い舌が大寿の歯をなぞり上顎をねぶる。ゾワゾワと背中が泡立ち、苦しくて、視界が滲んだ。
    これが、今からされる行為が親子の箍から外れることを知った上で大寿は父を拒絶出来なかった。
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