Nothing seek, nothing find隠れん坊なら得意だ。
その日14になった僕は、朝、大事な話があるので、牧師の父の書斎へ行き報告をした。
「父さん、スティープヒルの洞窟の高等吸血鬼を退治してきました」
父は驚いたように目を見開いた。
「お前一人でか?」
「はい」
「私がお前に譲ったあの古い猟銃だけで?」
「はい」
信じられない様子の父に僕はどうやって倒したのか説明した。
「日が落ちるとコウモリ姿の眷属たちが下の町を目指すから、僕はいつも家の屋根から撃ち落としていたんです」
「夜は私に任せてお前は寝てなさいと言ったのに」
「父さんごめんなさい。でも一年もすると眷属はだんだん減っていきました。すると吸血鬼は町への進路を変えました。だから僕は窓から草原に出て彼らを追いかけて撃ち続けました」
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