凛と一緒(18)終 試合に勝とうが負けようが(負けたことは無いが)、試合が終われば凛が潔の家に直行するのは当たり前のことで、潔が凛と一緒に帰るのは語るまでもなく当たり前となっている。
帰りの道中、自転車を押しながら、潔は強い後悔の念に駆られていた。
「ああああああああ……」
「さっきからうるせえ」
生きる屍のような呻き声を合間合間に上げる潔に、凛が容赦なくぶった切る。公衆の面前で凛にしがみついて大泣きした行動を取った潔はとてつもない羞恥心と後悔の嵐に挟まれていた。
「思いっきり泣いちゃった…思いっきり叫んじゃった…だれか殺して…」
念仏のように繰り返し口ずさむ潔など、凛はどこ吹く風のように素通りを一貫している。仮にも彼女が泣いているというのに、その態度は酷過ぎやしないかと、第三者がいたら突っ込んでいたところだ。
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