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    bksinto

    @bksinto

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    POIPOI 10

    bksinto

    DONE前作の続き。と言うか岩融視点。
    惚気る時は正々堂々真正面からな岩膝。

    しれっとにゃんちょぎが混ざってます。
    前回→https://poipiku.com/IllustViewPcV.jsp?ID=109274&TD=3462205
     ――畑へと向かう道すがらの事だった。

    「――岩融さんは”美人は三日で飽きる”って言葉があるの知ってます?」
    「……む?」
     胸元へ大小幾つもの笊を抱えて、朗らかな調子で鯰尾が言う。
     彼の目線の先――かなり高い位置で、岩融は軽く眉を顰めた。
    「……いや。耳馴染みは、無いが」
    「ですよね。いや昨日、みんなで大河の再放送見てたらそんな台詞が出てきたので」
    週の半ば、昼下がり――本日の務めは夕餉に用いる食材の収穫で、共に畑へと向かう途中。ほら、と鯰尾は自身を指さし、小さく首を傾けて見せた。
    「俺達って、みんな綺麗に作られてるじゃないですか?」
    「まあ……そうだな」
    「ここで初めて顔を合わせたって相手も多いけど、付き合いの長い相手ってそれこそ数百年単位の付き合いだったりするから――飽きると言うか見慣れる、ってのは分かる気がして」
    「ああ……それは、確かに」
    「……で、それとはまた別に、岩融さんには関係なさそうだなーって、思いまして」
    「ん?」
    「確か――膝丸さんとのなれそめって岩融さんの一目惚れだったんでしょ?」
    「……有り体に言えばな」
     上目遣いに言われ、岩融は微苦笑を返す。――自分達 2542

    bksinto

    DONE乱と鯰尾が貰い事故。
    隙あらばすぐイチャイチャする岩膝。
    「ねえ、膝丸さん知ってる?“好き”って気持ちはね、普通は四年しか続かないんだって」
     ――八つ時の事。
     乱藤四郎の言葉に、膝丸は軽く目を見開いた。
    「四年――それは随分と、短いな……」
    「でしょ?だから四年以上も“好き”が続いてるなら、それは何度も何度も惚れ直してるって事なんだってさ」
    「ああ、なるほど」
    「何かいいなあー。ボクもそういう相手、欲しいなあー」
    「ほう。君ほど魅力的な刀であれば、引く手は数多であろう?その気になれば容易いのでは」
    「本当に?もうー、膝丸さんったら上手なんだから」
    「事実だ」
     ぱっと笑顔を花開かせる様を見て、膝丸は頷いて見せる。見た目は愛らしく、けれどもその本質は刀らしく豪胆でもある。気遣いも細やかだし、彼が望めばいくらでも相手は見つかるだろうと思った。
    「……しかし、そうか……四年、か……」
     自分達のように長く存在する“物”からすれば、ほんの瞬きのような時間である。
     ただ、人の身を得てからはようやく両手の指を超えるかと言ったところ――そこからの年月を考えると。
    「……そうか。確かにこの数年程でも、あいつに惚れ直した回数は、数知れずやも」
    「………… 1340

    bksinto

    MAIKING初夜ネタ書きかけ。
    弊本丸で岩膝がくっついた直後の話。
    ものすごい前からここで止まっている……初夜えちえち書きたい……
    ――明日の夜、部屋を訪ねてもよろしいか。


    そう言って文を差し出して来た岩融の表情は、一見いつもと変わらぬ笑みを湛えてはいるけれど、どこか固く強張っているように見えた。
    はて、と膝丸は胸中で首を捻る。……何故、部屋に来る程度の事で伺い立てが必要なのだろうか。加えて、口頭で要件を伝えているにも関わらず文を差し出してくる――その意図が分からない。
    「……無論、お嫌でなければ、だが……」
    「…………?」
    何やら、妙に言葉の歯切れも悪い。益々もって意が汲めず、膝丸は眉を顰めた。
    (…………何だ……?)
    軽く目を伏せ、頭の中で理由を想像してみる。用意された文、部屋を訪ねる――夜、に……。
    (…………夜?)
    そこを強調する、その意味――そしてふと、思い出す。明日の夜、更にその翌日は確か互いに出陣も当番事も無い、非番の日。
    (…………つまり?)
    ――つまり、それは。
    「…………!」
    「――その!……その、無理を強いるつもりは、……っ」
    「……いやっ、それは――それは、別に……」
    はたとその意図に合点がいって、途端に首から上の温度が上昇したような気がした。それにつられてか、または面映ゆさが勝ったのか 1796