3:遭遇赤衣さんに置いていかれないよう暗闇の中を歩いて行くと急に明かりのある広い部屋に着いた。
『着いたよ,新人さんはこれで仕事を覚えることになってるの、』
そう言って彼女はウサギのような顔の形をした(もはやそこが顔なのかも分からないが)白いベースにところどころ黄色い塗装のある機械を指差した
『これは、、?』
『これは0-00-00通称、教育用ウサギロボ、私たちはこういう変なのを研究したり刺激を与えてエネルギーを取り出すことが仕事なの、詳しくはマニュアルにのってるから夜にでも確認して、、、後は非常事態について教えなきゃね、』
すると突然彼女がロボを蹴り飛ばした
ロボは空を舞って壁に叩きつけられる
私はこの状況を上手く飲み込めかったのだが、急に警棒を渡される
気づくと目の前には既に起き上がった様子であちこちから赤い光を放つロボが突進して来ていた
『いやぁぁああ』
コツン
『、、、え?』
まるで駅でぶつかられたかのような衝撃と驚きだった。
間髪いれず赤衣さんが呟く
『だって、教育用だよ、、?』
なんともいえない空気が流れる、
ウサギロボですら私にぶつかった後に転んで起き上がれずにいるようで、部屋の隅の方でガタガタ言っている。
『えっと、それでロボを叩くことはできる?』
微妙な空気感を悟ったのか赤衣さんが恐る恐る聞いてくる。
『あ、、、はい』
私は未だにジタバタしているロボにゆっくり近づく、よくみると愛らしいデザインをしていて、攻撃するのが躊躇われる。
『ごっ、、ごめん!!』
警棒で叩くとロボはバチンッと音をたてて大人しくなった。
赤衣さんが口を開く
『これで非常事態の鎮圧作業の訓練は終わり、本番はこんなもんじゃないから覚悟するように、、じゃ、一旦部屋に戻ろっか』
さっきまで暗くて弱々しく見えていた先輩は、もはやこの上ないほど頼もしく見えた。
暗い道を通って部屋を出ると先輩は、扉についているメーターのようなものを見せてくれた。
緑色の液体が満たされているそれはエンケファリンと呼ぶようで毎日職員ごとにノルマの量が割り振られるらしい
気づくと、私がロボットと遊んでいる間にかなり時間が経っていたみたいだった(ほとんどがマニュアルを読んでいた時間だけど、、)
廊下を歩いていると突然先輩が振り返りこう言った
『そういえば、言い忘れてたね、
第四屍支部へようこそ!
第四屍支部(死山#4)につづく