【雨クリ+くろそら】星たちの茶会「はい九郎先生、お土産ですー」
315プロの事務所、待ち合わせに現れた九郎に想楽は風呂敷につつまれた箱を差し出す。
中身は七夕にLegendersとAltessimoで行ったライブイベント先で購入した羊羹だ。
「北村さん、ありがとうございます。天の川を模した素晴らしい意匠ですね…。勿体無くて食べられるでしょうか」
北村の撮った羊羹の写真を見ながら、美しさに目を輝かせる九郎。
「でしょー?九郎先生こういうの好きだよねー」
「ええ、流石北村さんです。実は、私からもお渡ししたいものがあって……」
九郎がそっと差し出したのは、笹の葉や短冊をかたどった繊細な練り切り。
緑と白の意匠に、ほんのり金粉のあしらい。
並べてみれば、どちらも季節の彩りを映している。見つめ合ったふたりが、ふわりと笑った。
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