カラ松×一松前提の、柳田×一松(イチ) 兄に、恋をしていた。そして同時期、六つ子でいることが、苦しくなってきた。そんなタイミングで、
「なあ、よかったら、一緒に弁当食べない?」
と、柳田に誘われた。
何となく始まった友人関係は、はじめこそ物珍しく、興味深く感じることも多かったけれど。六つ子以外の他人と歩調を合わせるのは、それだけでなかなかに難しくて。
努めて明るく振る舞おうと努力すればするほど、おれはただただ、苦しさを増していった。
「イチといるとさ、俺、すっごく楽しいんだよな!」
そんなふうに言われてしまえば断れない。
そう、おれとつるんでくれるみんなは、嫌な奴なんかじゃない。むしろ、いい奴らで。六つ子だから変だね、六つ子だからここが違うね、六つ子だから…。そんなふうに言われる生活に飽き飽きしていたところに、おれをちゃんと一松と認識してくれる柳田に出会えたのは、本当に良かったと思ってるし、感謝もしてる。でも。
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