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    機関獣

    さにちょもとさにいち置き場

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    機関獣

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    男審神者cp週替わりお題企画
    交流会第二部お題『好きにしていいよ』
    #刀とあるじ攻め

    ハロウィンになると浮かれて頭がぽんこつになるおかしら。
    黒識本丸さにちょも

    #さにちょも

    ばかわいいお頭の話 ハロウィン、というイベントの説明を聞いたときに山鳥毛がどういう行動をするのか、は予想がついていた。
     識と黒獣の住んでいる世界でも似たようなイベントはあるが、やはり同じようなことをする輩はいるので。
     去年はそれでも、まぁ普通といえば普通だった。
     恋仲になった直後でもあったし。
     それから1年が経ち、覚えなくてもいいような知識をさらに増やした山鳥毛。
     識に対する欲、はエスカレートする一方だった。
     山鳥毛には黙っているが、翌日の予定を入れず空けておく。
     識と山鳥毛がいなくても、滞りなく運用が回るように調整も忘れない。
     この本丸の山鳥毛は主の識が絡むとぽんこつになる、というのを顕現半年未満で嫌というほど学習した日光はとても頼りになる。
     日光は最初の予定では識の刀にする予定だったが、山鳥毛の識に対する執着が目に余るので黒獣の刀として顕現した。
     人の姿以外に獣の姿を併せ持って顕現した日光に、この本丸の特殊性を解説したのは黒獣の一文字則宗。
     戸惑いはしたものの、お頭の左腕ですから、と転籍も刀解も選ばず力を貸してくれている。
     日光が来てから、山鳥毛のぽんこつ具合はかなり改善された。
     オフの時は前に増しても酷くなったが……。
     日光が来てから初めてのハロウィン、になるのだが去年の話を南泉から聞いていた日光は、迷惑をかけてすまない、という識にこう返す始末だった。
    「お頭を頼みます」
     顕現半年未満での日光の苦労が偲ばれる。

     ハロウィン当日、ひと風呂浴びて下準備をしてから識の部屋に山鳥毛が来た。
     昼間に散々顔を合わせているのに、お決まりの言葉を言ってこないので夜に来るかと予想はしていた。
     言葉の内容は予想通りといえば予想通り、だった。
    「上の私と下の私、どちらが今晩はお好みかな」
    「……………trick or treatですらないのか」
    「去年使ったので、今年は変えてみたのだが」
    「いや、予想はしてがなんというか、だな」
    「私と酒、どちらを先にする?の方が良かったか」
    「いや、回りくどくなくていいよ」
     そうか、とうれしそうな山鳥毛。
    「どちらのお前も好みだが、どちらでお前はしたいんだ」
     騎乗位させたときの、食っているはずなのに逆にこちらが食われているような表情も。
     組み敷かれて識に食われるのを待ち望んでいるときの表情も。
     そのどちらも好みで甲乙つけがたい。
    「両方、に決まっているじゃないか」
    「明日は予定を開けてあるから、好きにしていいよ」
     そう来るのが分かっていたので甘やかすつもり、だった。
     これもぜんぶしてみたいのだが……と四十八手の解説書まで出てきた。
     準備がよすぎるこの太刀。
     太刀だが識相手には鞘限定なのだが。
     言い出した手前、だめだとは言えなかった。
     今から明日いっぱいまで、で休憩挟んで全部できるだろうか。
     やる気だよなぁ山鳥毛は。
     がんばってはみる、とするか。

    「……好きにしてはいい、と言ったが若干反省している」
     練度上限の元気いっぱいの山鳥毛を出陣に送り出してから、識は執務室の机に突っ伏した。
     かなり、珍しい光景だった。
     朝から目にクマができてげっそり疲れている識と、対照的に気力体力霊力共に充実しきっている山鳥毛。
     前々日の夜から部屋にこもって出てこない、からわかっていた本丸の面々は何も言わなかった。
     出陣、遠征の舞台を見送り、執務室に入って今日の近侍の日光と黒獣と則宗だけ、になるなり机に突っ伏した。
     大丈夫?と黒い虎の姿の黒獣が膝の上に顎を載せて腹に頭を押し付ける。
     もふられ吸われるのを待っているが、余力がないので頭の上に手をのせるだけ、にとどめている。
    「休憩くらいは挟むと思っていたんが」
    「用を足す、のと寝るのは休憩でいいだろう?」
    「…………山鳥毛が持って行ったあれ、まさか全部試したのかい」
    「半分、まではいけた」
    「絶倫にもほどがあるだろう」
    「抱き潰してそこで終わり、と思ったら起きたら続戦の繰り返し。
     続けて全部じゃないから、なんとかなった、というところ」」
     思わず顔を見合わせる則宗と日光。
    「終わり、と言ってももっとと見上げられると……弱いとわかってるのにやる。
     僕の山鳥毛はばかわいい、というやつでいいのか」
    「お答えは致しかねます」
     即答する日光。
    「ばかわいい、は合っているよ」
     笑って肯定する御前。
    「それに、あざとい、もだな」
     さらに爆弾も付け足してとどめを刺した。
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    それからじわ、と金色が滲んできて、嗚呼やっぱりと笑ってしまう。
    「なにがおかしい……いや、おかしいんだろうな、刀があんたが愛でようとしている物に突っかかるのは」
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    「ぅんっ! ん、んっ、ふ、ぅ…っ」
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