7/9「アズサ、この前はありがとな。アキタの誕生日プレゼント選ぶの手伝ってもらって。お陰で昨日の誕生日会はアキタにプレゼント喜んでもらえたし」
「別にいいわよ。その分、今日は丸一日ツラヌキには撮影の手伝いや荷物持ちやってもらうんだから」
「ま、そうだけどよ。それはそれっうかさ」
「それよりさっさと行くわよ撮影時間短くなっちゃう!」
中略
「アズサ-、そろそろ昼メシ休憩にしねぇ?疲れたし腹もへってるだろ?」
「え?あぁもうそんな時間?そうね、集中しちゃって気づかなかった。どこで食べようかしら?ご飯のこと何も考えてなかったわね」
「じゃあ。今さっき通ったとこにあったツアイトヒュー何とかって洋食でよくね?前にアズサが気になるって言ってた店だろ?」
「ツアイトヒュ-?……えっ!もしかしてツァイトフューアツヴァイ?」
「多分、そのツアイトヒュ-何ちゃら?」
「確かにそう言えばこの辺りだったわ!ナイス、ツラヌキ。良いわね、行きましょ!」
中略
「はぁ~、口コミ通りのお店だったわね!お店の雰囲気、コスパ、料理に接客。どれをとっても最高。それにしてもツラヌキはよく覚えてたわね私がココ来たかったこと。」
「ん?……たまたま、だな」
「ほんとツラヌキってみんなのことよく気づくし、今日も色々サポートしてもらって満足いく撮影できたし、時々たまに少し感心しちゃう」
「『時々たまに少し』は余計だろっ!素直に『感心した』でいいじゃねぇか」
「だって、それなのにアキタの誕生日プレゼントはすっごい悩んでいたじゃない?」
「う″っ」
「一日中あっち行ったりこっち行ったり。私としては色々リサーチもついでに出来てよかったけど、あの後に誰かさんには『ツラヌキと一日デートか?』何て聞かれるし」
「デッ!誰がデートなんて!?」
「ちゃんと『デートじゃないし、そもそも付き合ってすらいない』って訂正しといたわよ?」
「そ、うか。うん、まぁ、そうだよな(そうだけどよ)」
(見てるのはほとんどキミのこと)
今のところツラヌキの片想い。
何となく察している大人組や話が読めた人は温かく見守っていたけれど、そのうち本庄の兄ちゃんがうっかり「ほんとツラヌキくんはアズサちゃんのことよく見てるよね/好きだよね」的な事をポロっとアズサに言っちゃって「そんなことないと思うけど……」と思いつつ何だかんだ意識しちゃう流れもアリ……かなぁ?
店の名前は適当に『二人の時間』をググさんで直訳した Zeit für zwei で、合ってるかは知らないよ★