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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    エガキナ
    よその子さんお借りしてます

    ※過去話

    記憶喪失 カインは血まみれで呼吸がままならない創を背負って路地裏を歩いていた、琥珀を逃がした後、創と共に没を討伐していたのだ。没は執拗に創に攻撃をしたが、なんとか討伐できた、なのだが、創のダメージは相当なもので、胸や頭から血を流してその場で倒れてしまったのだ。
    創の見立てでは応援はすぐに来るはずだったのだ、けれど応援は来ずに、創が倒れてしまったというのに怪我の治療が出来る人物が周りにいなかった。ここではまた没が出るかもしれない、そう思ってカインは創を背負い、その場から立ち去ったのだ。
    カインはその場で創を下ろすと、エガキナであるレイピアを手にして、創の一番怪我の酷い所に刃を突き立てた。とどめを刺してるわけでもなく、自身のエガキナで治療ができないか、と思ったからだ。
    だが出血は止まらない、怪我も治らない。カインのエガキナでは治療出来なかったのだ。カインは手が震えそうになったが、創に叫ぶように言う。
    「創! 創! 生きろ! まだここで死ぬな! 起きてくれ……! くそ! なんで、なんで出血が止まらないんだ……!」
    カインの問いかけに何も答えない創、呼吸は乱れ出血はどんどんと溢れる。創の自慢といってもいい腰まである長い綺麗な金髪も、血でだいぶ染っていた。
    カインはレイピアを戻すと両手で血を少しでも止めれたら、とマントを脱ぎ始めそれで傷口を押さえ始める。カインの頭に過ぎったのは、創が逃がした彼が一番大事にしてる親友──琥珀の事だった。
    ここで創を死なせてしまったら、琥珀が壊れてしまうかもしれない。あの子の事だ、自分のせいだとずっと責めてしまうだろう。最悪の場合、後追いをしてしまうかもしれない。
    こうさせてしまったのは琥珀のせいではない、守れなかった自分のせいだというのに。
    マントでおさえてもなお、カインの両手が血まみれになってしまったが、それでも出血は止まらなかった。創の体温が徐々に消えていくような感覚に襲われ、カインが絶望しかけたその時、誰かが声をかけた。
    「……おい、どうした?」
    カインは勢いよく声のする方へ顔を向けた、声をかけた人物は黒とピンクのラインが入ったパーカーを着た黒髪にピンク目の男性だった。服の所々に薬品の入った試験管を吊るしてるのを見て、カインは目の前の相手が医者の類ではないか、と思った。
    男性は最初は状況が分かってなさそうだったが、血まみれの創を見て顔色を変え、すぐに近寄ってきた。創の首元にそっと手を当て、手首で脈を確認しつつ怪我の具合を見始めた。
    「……これはちと危ないな」
    「貴殿は医者か!? お願いだ、創を助けてくれ、お願いだ……私のエガキナでは治療が出来なくて、ずっと血が止まらないんだ……死なせたくないんだ……」
    「落ち着け、あんたは怪我はなさそうだな……。任せろ、俺が助ける。あんたはおぶってくれ、案内するから」
    カインはこれほどまでに、目の前の名の知らぬ相手の言葉が頼もしく思ったことはなかった。相手は止血を手馴れた手つきですると、案内すると言って移動した。カインは創を背負い相手について行く、死ぬな、と心の中で必死に創に問いかけながら。
    相手について行くと地下帝国──同人地下帝国に足を踏み入れた。相手は同帝のニジゲンなのか、と思いつつ急いでとある建物に入った。診察台で創を下ろすと、治療するから、と言われたためカインは部屋を出た。扉の前で座り込み、血まみれの手を見て震えてしまったが、手を合わせ祈る。
    どうか、助かってくれ。またあの一等星のような眩しい笑顔を自分に見せてくれ、とそう願いながら。
    どのくらい時間が経ったのか分からなかった、扉が開いてカインは慌てて立ち上がり相手に掴みかかる勢いで声を出した。
    「終わったのか!? 創は!?」
    「うお、落ち着け! ……なんとか峠は超えたって感じだな。あんたの目の前で言うのはあれだけど、こいつ運がいい。出血の割には大事な臓器とか傷ついてなかったし、ただ、頭をぶつけてるだろ? そこの傷が気がかりだけど……。もう大丈夫だ、安心しろ!」
    「……よかった……」
    よかった、カインは力が抜けたようにその場に座り込んでしまった。チラリ、と部屋の外から創の様子を見た。包帯をぐるぐる巻きにされ、目を閉じ、静かに呼吸をして寝ている創。先程の乱れた呼吸ではないことにカインは涙が溢れそうになったが、立ち上がって相手に話す。
    「……創を助けてくれてありがとう。……貴殿には感謝しきれない」
    「別にいいって、貴殿っての照れるな」
    そう言って相手は自己紹介をした、カインも自己紹介をして暫くは絶対安静だということで、CQ×2の元にお世話になることになった。寝ている創の傍から片時も離れなかったカイン、カインはCQ×2にあることを聞いた。
    「……すまない、創の髪を切ってもいいだろうか」
    「……あぁ、血でだいぶ変色しちゃってるもんな」
    CQ×2の言う通り、あの後創の髪を洗ったのだが血が取れずに所々変色しているのだ。CQ×2が無理のない体制で創を起こし、カインは創の髪を触り、切っていく。血で染まった範囲が多かったせいか、結果的に襟足あたりまで切らなければならなくなった。
    「似合ってるな」
    「……よかった」
    CQ×2はそう笑って創を寝かせた。カインはすっかり髪の短くなった創の頭を優しく撫でる、起きたら謝らなければならないと思って。CQ×2の元に来て1週間ほど過ぎただろう。創の瞼が震え、目を開けた。カインは目を見開いて、創に声をかけた。
    「創……!」
    だが、創の言葉からカインの名前を聞くことがなかった。創は目の前にいるカインに戸惑い、この場所にも戸惑いながら、恐る恐る口を開いた。
    「……え、と……誰……?」
    カインは時が止まったような感覚になった、創の言葉を受け入れることが出来なかった、カインは慌ててCQ×2を呼ぶ、CQ×2はすぐに創の診察をし始める。
    「……自分の名前、分かるか?」
    「……思い出せない、わからない……。そこの白髪の男の人が【つくる】って言ってたから、つくるって名前、かも……」
    「……困ったな……記憶喪失……。えっとな、あんた大怪我をしてここにきたんだ。ほら包帯巻かれてるだろ? 暫く安静にしなきゃならない」
    「そう……なのか」
    創も混乱してるのだろう、ぼんやりと自分に巻かれた包帯を見る。CQ×2はカインを連れて部屋を出て廊下で話した。
    「……俺が気がかりだった頭の怪我からかもしれない。記憶喪失……自分の名前すら思い出せないなんてな……」
    「……私のせいだ、あの頭の怪我は……」
    「ここで悔やんだって記憶が戻るわけじゃないだろ、まだ怪我も治ってないから、先にそっちの治療をして……」
    CQ×2がブツブツと言っているとカインがその場から立ち去ろうとした、CQ×2は慌ててカインの腕を掴んだ。だが、カインは腕を振りほどいた。
    「おい! どこにいくんだ! お前がそばにいてやらないと……」
    「……創があんなふうになったのは私のせいなんだ、私は、創のそばに居る資格がない……。……創の事、頼んだ」
    そう言って立ち去ってしまったカイン、CQ×2は頭をかきながらため息を吐く。そういう時にこそ、そばにいなくてどうするのか、と創のいる部屋の扉を見た。そして中に入る、創は落ち着いた様子でCQ×2をみた。
    「落ち着いたか?」
    「……多分、何も思い出せないけど……誰かをこう……守ってた気がする」
    「……そうか、記憶の方はゆっくりでいい。まずはその怪我を治さないとな。あ、さっきのやつはちょっと席外しててな」
    CQ×2の言葉に頷く創、あの白髪の男を見ると懐かしくて、胸が温かくなるような感覚になっていたのだ。自分をよく知っている、そんな風に思った。自分が起きた時に、安心したような顔を向けていたから。
    それと同時に、自分は誰かを守っていたような気がするのだ、けれどそれを思い出そうとすると頭が痛む。頭を押えてしまった創をみてCQ×2はそっと頭を触る。
    「どうした、痛むのか?」
    「……思い出そうとすると、痛い……誰か、誰か守って……それ、で……」
    「ゆっくりでいい、まだ起きたばかりだから」
    CQ×2はそう言って創を寝かせた、起きたばかりですぐに記憶を取り戻そうとするのはまだ早い、そう判断した。創はぼんやりと天井を見る、ぼんやりと見つつ、考えていることは一つだった。
    一体、自分は誰を守っていたのだろうか。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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