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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    エガキナ

    よその子さんお借りしました

    ##エガキナ
    ##すずこは

    ある日のデート 昼下がり、平日とはいえ人で賑わっている街中。お互い休みが合ったこともあり、いわゆるデートをしようと話し合って、こうして街中を歩いている琥珀と鈴鹿。人混みがあまり得意ではない琥珀であるが、鈴鹿はそんな琥珀の手を取り手を繋いだ。
    「……人いるけどいいのか?」
    「俺が繋ぎたいからいいの」
     そういって鈴鹿は少し力を込め、琥珀が人混みにのまれないように引き寄せる。そういったさり気ない行動にほんの少しだけ顔を赤らめつつ、琥珀もまた手を握り返す。
     琥珀が行きたかった店、反対に鈴鹿が行きたかった店へと向かいつつ、琥珀はきょろきょろと街中を見る。鈴鹿が様子のおかしい琥珀に気づいて、声をかけた。

    「琥珀どうした?」
    「……え、えと、鈴鹿……その。……行きたいな、って……」
     やたらいつも以上に口後漏らせ、恥ずかしいからか少し顔を赤くしつつ、震える手でどこか指を指す。鈴鹿がその方向へ目線を滑らせると、一件普通のホテルに見えるが、まぁいわゆるラブホテル、というものだ。
     あのキスだけで顔真っ赤にさせ、このように手を繋いだだけで顔を赤らめる琥珀にしては大胆な事を言う、と鈴鹿は怪しむ。そもそも、あまりにも急すぎる。琥珀の様子を見てからか、本心で言ってるようには見えなかった。
     それはそう。実は前日、創から入れ知恵をされたのだ。大抵の男はこれを言うと落ちるだの、と。真に受けなかった琥珀だったが、あまりにも創が煽ったため、今日言ったと言うわけだ。言ってすぐ後悔した、鈴鹿に引かれてそうだと思い込む。
     鈴鹿はラブホテルをチラリと見ながら、琥珀に言う。

    「俺はいいけど、喫茶店の方が落ち着くんじゃないか?」
     そういってスマートフォンを取り出して、検索したら喫茶店の画像を見せた。その喫茶店には見覚えがあった、一度琥珀が行ってみたいな、とネットで見て言葉に漏らした記憶があるのだ。その時は鈴鹿に行きたいと言った覚えが無かったが、聞いていたのかと琥珀は感心してしまった。
    「え、あ、うん……。……そっちがいい」
     やっぱり嫌だったんだ、と恥ずかしさのあまり泣きそうになって下を向く。下を向いた時、あれ、と思った。俺はいいけど、って言った気がするのだ。あの言葉が嘘じゃないとしたら───。
     下を向いた時、鈴鹿は琥珀の耳元で小さく囁いた。
    「お前がちゃんと自分で『そう思ったら』行こうな」
    「……」
     琥珀はおもむろに顔を上げる、目の前の鈴鹿は笑っていた。何か言葉を出そうとしたが、声は出ずに頬が熱く感じる。何も言えず、頷くしか出来なかった。
    「なら喫茶店行くか」
     そっと、琥珀の腰に手を優しく回して笑いかける鈴鹿。もはや耳まで真っ赤にしてしまった琥珀は、鈴鹿に身を預けつつ、これは事情を話した方がいいなと思った。

     なお、喫茶店に着いて事情を話した時、鈴鹿が創にトークアプリを開いてメッセージを送るのだが、創の運命はいかに。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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